木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

食の安全

2008-02-13 21:59:02 | インポート
 食の安全が意識されるようになっている。見た目が
綺麗だから安全だと思うのは間違いで、本当の安全は
いかに天然の状態に限りなく忠実であるかだと思う。
 実際に何らかの作物を作っている方々は出荷する製
品としての作物と、自らが食卓で食べる作物とを作り
分けている場合が少なくない。幼い頃に農家の方から
出荷する果物はあれ程に農薬を使っているのだから私
達は恐ろしくて食べませんよ、と教えてもらった場面
をふと思い出す。

 例えば見た目が真っ直ぐで虫食いのないキュウリは
本当に綺麗だと言えるのだろうか。天然の状態で育つ
キュウリは表面はがさがさになり自然に曲がっている。
 柑橘類もやたらと店頭で光沢を放っているから綺麗
なのだろうか。ワックスを塗って作られた光沢なら人
体には悪い。少し古くなった肉類は食料用の赤い着色
剤で赤く染められて新鮮に見せかけて店頭に並べられ
ている場合が多い。私自身、学生時代にスーパーのア
ルバイトをした時に、賞味期限が迫ってやや黒くなり
かけた肉類を店員が赤く着色している場面を何度か見
たことがある。疑問を感じたが、食料用着色剤だと言
われれば、アルバイトの立場でそれ以上は聞かなかっ
た。
 一時期問題になった環境ホルモンは現実として今は
どのようになっているのだろうか。食環境のみならず
人体の環境も楽観視できにくい。

 安全面だけでなく、自給率の面からも食の安全は心
配である。子供の頃、頻繁に田畑が埋め立てられては
造成されていく風景を目の当たりにして子供心に疑問
を感じた。田畑が連日のように埋められてしまっては
どこで食料を作るのだろうかと。大人達は国の方針で
仕方がないのよ、減反という政策なのだと答えるばか
りで食料は輸入すればいいのだという人が多かった。
 世の中全体が一直線に田畑を造成しては宅地化し道
路を貫いて列島を改造しようと疾走した時代が続いた。
稀に潰されていく田園の姿に疑問を唱える人がいれば
日本全体が田舎に戻れというのか、とあざ笑う人もい
た。

 そうして数十年が経過している。
 今、改めて問う。食は安全だろうか。食料は大丈夫
だろうか。政策はいつまでも正しいのだろうか。

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