木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

経済ウイルス消費税

2013-09-30 21:14:40 | インポート
 消費税というのは本当に財政を健全化させる為に必要なもの
だろうか。本当に不可欠なものだろうか。机上の計算や理論と
現実の世の中で展開する実体経済とは異なる場合が多々ある。
机上の計算では消費税を5%から8%へと3%増税したならば
1%分が2.5兆円だから7.5兆円の増収となると判断しがちで
あるが、現実の世の中における実体経済は人々の消費マインド、
心理、購買意欲、懐事情、ニーズ、生活様式、人生の展開等に
よって総合的に機能しており、理論通りには展開しない。また、
物事はそれぞれが関係ないように見えるものでも互いに有機的
に機能しており例えば消費税だけが存在する事は有り得ず、消
費税を増税させる事が人々の生活や行動様式、心理に触媒反応
を生じせしめ他の税等に影響を生じる事がある。
 つまり私は消費税が財政の健全化に貢献するとか何かの施策
の財源になるというような甘い認識は抱いていない。

 数日前からメディアがしきりに
「10月1日に安倍首相が消費税増税を正式表明する見通しです。」
と報道している。今朝は、
「いよいよ明日、安倍首相が消費税増税を表明する見通しです。」
と報道していた。
 おかしいとは思わないだろうか。
 何故、首相が表明するよりも先に既にメディアが1週間以上前か
らあたかも既定路線であるかのようなニュアンスで報道するのか。
 何故、メディアが首相よりも先なのだろうか。
 財務省が何故か消費税増税を悲願としており、メディアと連携して
あたかも既成事実であるかのような報道を連日流してお茶の間に
既に既成事実を作り上げ、後追いで首相をシナリオ通りに増税の
声明を発せさせるという思惑にも見えてくる。何故、財務省はそこま
で消費税増税に前のめりになるのだろうか。本当に国民の姿を見た
上で、或いは実体経済や現実経済を見た上で判断しているだろうか。
経済理論や理論経済と実体経済との違いに気付いていないのでは
ないかと危惧を禁じ得ないのである。
 10月1日に安倍首相は報じられ続けたようにそのまま来春からの
消費税8%への増税を表明するのだろうか。

 消費税は経済ウイルスであると私は見ている。
 消費税を導入し増税して以降、国家の総税収は逆に減少している。
消費税によりまた消費税の増税により人々の消費意欲と消費活動が
萎縮し当然ながらGDPも縮小するからである。GDPが縮小すれば当然
そこから上がってくる筈の国家の総収入も減少していく。まさに負の循環
となる。
 報道されている姿と現実は真反対なのである。
 消費税増税をする来春までの期間の駆け込み需要は当然生じるが、そ
れは当座の、来春までの数ヶ月に限った売上増等に見られるにわか景況
であって持続はしないのである。
 消費税が8%へと増税されれば採算が採れなくなり廃業せざるを得ない
と頭を抱えている事業主も少なくない。もし来春から消費税が8%に増税
されれば具体的にどこそこのあの事業所は廃業する、あの事業所は店を
閉じたという光景が目に浮かぶようで心が痛い。
 穿った見方をすれば、消費税とは日本経済を故意に駄目にするために
我が国に仕掛けられた経済ウイルスなのではないか、とすら見えてくる。
 安倍首相は本当に報道されている通りに10月1日にシナリオ通りに消費
税増税を表明するのだろうか。だとすればアベノミクスも消費税増税の実施
を判断するこの数カ月の景況感を数値としては良いものにしなければなら
なかったその為の金融緩和であったのではないか、とすら懸念してしまうの
である。
 誰か政権中枢にいる方々が消費税という経済ウイルスを歯止めしてくれな
いだろうか。いっそのこと消費税自体を廃止したほうがGDPが増加する為に
日本経済は蘇生するのではないだろうか。

 財務省は一度、思い切って社会実験をしたらどうだろうか。
 例えば5年間、消費税を暫定的に廃止する。
 そして国家の総税収がその事によってどのように変化するか、またGDP
がどのように変化するかという事の社会実験を行うべきである。
 もしも消費税を廃止しても国家の総税収に違いが見られなければ消費税
自体に意味が無かったという事が立証される。もし少しでも総税収が向上
したならば消費税が原因で他の税収が悪化して結果として国家の総税収
が減少していた事実が立証できる。
 社会実験をすれば消費税という功罪が明確になる。
 総税収とGDPに変化が生じるために改竄さへしなければ明確に立証で
きる筈である。
 それ故にその事が恐ろしくて社会実験をする事ができないだろう。
 消費税を廃止した途端に日本経済がダイナミックに蘇生し躍動でもすれば
長年の不況の原因が何であったのかが一目瞭然になってしまうからである。
 国民が皆、なんだ消費税こそが不況の最大の元凶だったのかと気付いてし
まうからである。
 財務省の官僚の方々は優秀な人材ばかりである。
 であるならば、社会実験をしてみようではないか。
 理論と実体経済がいかに乖離しているか、優秀な財務官僚が身をもって
体感する事になる社会実験は国家にとっても有意義ではないか。
 国民は喜んで社会実験に協力するだろう。

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肝心要の言葉がない人との付き合い方

2013-09-29 19:10:56 | インポート
 余計な一言がいつも多い人は逆にいつも肝心な一言が欠落
している場合が少なくない。また、言ってはならない事を喋る人
は逆に言わなければならない事を言わない場合が少なくない。
 肝心要な「要」という事を最近よく感じる。

 例えば一例を述べたい。
 東京から来るというある方と京都で合流しようという事があった。
数日前から私は
「だいたい何時頃になりますか?」
と聞いたのだがそのお方は当日にならないと分からない、と言う。
何時に京都駅に着くかという事さへ分かれば、私はそれに合わせ
て予定も立てられ、動きも取れるのだがそこがそのお方には分か
らない。何時に来るのか分からない相手をただじっと京都駅で待っ
ているわけにもいかないので前日に再度、明日は何時に京都駅に
着くのですかと聞いたのだが、そのお方は明日にならないと分から
ないと言い、だいたい昼頃だと言う。昼頃にじっと京都駅で待ってい
るわけにもいかないので、
「明日、何時に京都駅に着くか分かったら私の携帯に連絡ください。」
と伝えた。
 そして当日。
 いきなり私の携帯が鳴った。
「10時頃の新幹線になる。」
と言うので時計を見ると9時を過ぎている。私が住んでいる大阪東部
から高速道路を走っても京都駅までは40分前後は時間がかかるた
め、そのお方に間に合わないかも知れないですよ、と伝えて私は急い
で自宅を出て高速道路を走って京都駅に向かった。
 その途中でまた携帯が鳴った。
「あ、いや、10時頃というのは東京を出発するのが10時頃です。」
と言うので、私は思わず語気を荒げて
「ですから京都駅には何時に着く新幹線ですか!?」
と聞いた。私はもう既に高速道路で京都に向かっている最中なので
ある。
「あ、えっと、12時50分です。」
との事である。
 10時過ぎに京都駅前に着いてしまった私は非常に不愉快な気持ち
で合流までの時間をカフェ等で過ごして時間待ちをした。最初からた
った一言、
「12時50分京都着の新幹線に乗ります。」
とさへ言ってくれれば何の支障もなく全てが事足りるのである。
 そのお方は多弁で余計な事はたくさん喋り余計な一言が多いのだが
肝心な事や肝心な一言がいつも足りないという癖のあるお方だが、さす
がにこの時は私も頭にきたものである。
 更に後日、再び京都駅で合流するという事があった。
「何時に京都駅に着くのですか?」
と尋ねる私に対して
「10時20分の東京発です。」
と答えてくる。
「ですから何時に京都着ですか?」
「のぞみ265号に乗ります。」
「ですから何時に京都駅に着く新幹線にあなたは乗るのですか?」

 世の中は現実に漫才のような方が存在するが、合流する相手に
自分の到着時間を言わない感覚はただ単に想像力が欠如している
だけなのである。

 また疲れを取るためにマッサージの店に入った時のこと。
 私の見るところ、大阪ではキタよりもミナミに行くにつれて良心的で
はない店が増える傾向が見受けられる。
 ミナミのある感じの良いリラックスの店に見える店舗に入った。しか
し表示料金とは別に「男性はプラス1000円」と言ってくる。更にカウン
セリングと称して
「どこか触れられて嫌な場所はありますか?」
とだけ聞いてきて
「いいえ別に。」
と答える、たったこれだけの質問と服を着替える時間とを10分とカウント
しており、マッサージ60分の時間のうちに含まれている。正味のマッサー
ジの時間は60分コースでありながら45分であった。
 見かけは感じの良いレディーが数名いてサロンのような雰囲気の店で
はあったが、私は他に良心的な店をたくさん知っているだけに一言、店員
に伝えた。
「もう2度と来ませんよ。」
と。

「えっ、何でですか?」
「えっ、でも私達はお安く提供させて頂いていますよ。」
と女性店員が言ってきたが、私は表示内容と実際の施術時間が大きく異
なること、開始前の簡単な質問への受け答えをすら時間としてカウントして
いるせせこましさを指摘して、このようなせせこましいと言いたくなるような
やり方はしないほうが良い、と女性店員と女性店長とに言った。
 例えば大阪の梅田界隈にも幾つものマッサージ店があるが、皆どの店も
60分コースなら60分きっちりとマッサージをして料金も良心的であり技術
も上手い店が多い。私はその事もこの店の女性店長と女性店員に伝えた。
 飲み屋やバー、マッサージ店にしても大阪ではミナミに行くとこのような
小細工をする店が目につく。この事が私がミナミをあまり好きにはなれない
理由の一つなのである。
「またよろしくお願いします。」
と外まで見送ってきた女性店員だったが、
「もう2度と来ません。さようなら。」
と私は顔だけは営業スマイルで言った。
 技術はそこそこ上手な店ではあったが、後味の悪さが残る店でもあった。
 この店で使ったお金は何か他の目的や用途で使えば良かった。

 この店も初めに肝心な一言、つまり60分コースだが実際の施術は45分
になります、等と言う説明があれば私も不愉快にならずに済んだかも知れ
ない。最初に説明があれば、それでも施術を受けるか止めて出て行くかの
判断が事前にできるからである。
 この店においても余計な説明や言葉は多くても肝心要の一言が欠けてい
る。要の一言が欠けているために相手が不愉快になりもう2度と行かないと
いう気分にさせているのである。
 肝心要の一言があるかないかで随分と物事には展開に違いが生じてくる。 

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堺の黄金の日々は再び訪れるか

2013-09-25 20:36:19 | インポート
 堺市長選挙が行われている。政令指定都市になって間もない
堺が政令指定都市としての道を選ぶのか、新たに構想されてい
る大阪都という枠内に組み込まれて堺区になる道を選択するの
か、堺の有権者がいずれの選択肢を選ぶのかが問われる極め
て分かり易い争点の選挙である。
 政令指定都市の堺を守ろうとする現職市長と大阪都構想の中
に堺市を組み入れ堺区にしようとする新人候補との選挙戦である。
政令指定都市の市長選挙は一般市の市長選挙が1週間であるの
に対して2週間と長い選挙戦である。

 私は延べ3日間、堺市長選挙の応援に入った。
 現職の堺市長の陣営に応援に入ったのだが、堺市内を色々と
動いて感じた事を述べてみたい。
 堺は1945年に堺空襲に遭い、1615年の大坂夏の陣の際に
豊臣方に焼き尽くされて灰燼に帰して以降に造られた江戸時代
の町並みのことごとくが灰燼に帰している。そのために今の時代
の堺市街はかつての堺の面影をほとんど残していない。極めて
残念なことである。堺の中心市街を歩けば驚くのが寺院の多さで
ある。堺は祈りの街であった。もしも戦争の際の空襲で街が灰燼
に帰さなければ、堺は京都によく似た雰囲気の市街地であったで
あろうことが感じられて、その失われた堺の街並みや文化財を思
うと極めて残念でならない。
 今後、優れた指導者が現れて今は鉄筋とアスファルト、高架下
に臨海工業地帯と住宅街となってしまった堺を、少しでもかつての
堺の歴史空間を復興していく試みが着手される事を期待したい。
そうすれば堺の都市空間の魅力が向上し、外部から堺を訪れて
滞在して宿泊し時間を過ごす人々が増えるだろう。今は多くが仕
事で取引先や臨海工場地帯に訪れている割合が大多数で堺の
街並みを目的として訪れる人はまだまだ少数のように見受けられ
た。

 また堺の公園の素晴らしさには感心した。
 今の時代は多くの都市や街では公園が貧弱で、猫の額程の敷
地に朽ち果てた遊具が傍らにあり公園内は荒れていて人影もまば
らかほとんどいないという状態の公園が多数の中で堺の浜寺公園、
大浜公園、大仙公園、大泉緑地の広大さと清潔な空間、緑や水辺
の多い環境はこれぞ公園という理想的な姿であり、全国的には閑
散としている公園がほとんどである状態の中にあって堺の公園は
憩う人々で賑わっていた。とても懐かしい光景を見たような思いで
あった。都市の公園が本格的で良い空間になれば住民のライフス
タイルまでもが良い形に変わるという事を感じた。
 特に浜寺公園は美しい松が5000本以上もあり、その美しい姿に
見とれてしまった。昔から松竹梅というが、やはり日本人の心には
松の風景が良いものだ。今ではほとんどの全国の海岸から失われ
てしまった白砂青松の光景を彷彿とさせる松の美しい空間美であっ
た。多くの人々が松の合間に寝転んでいたり、キャンプ用のテント
を張り、またバーベキューをする等で憩っていた。私もこれが選挙戦
で訪れていなければ、しばしこの松の木々の合間に寝転んで懐かし
さに包まれた松の香りと松ぼっくりに触れてくつろいでいただろう。
 惜しむらくは堺の海岸沿いがことごとく臨海工場地帯となっている
ために松の木々が本来なら映える海沿いの砂浜等の光景が失われ
ていることである。
 自治都市として中世以降に黄金の日々を築いてきた堺はかすか
ではあるが今もその気概と気風を留めている。例えばその気風が
公園に表れているように感じられた。
 我が国でこれぞ公園という素晴らしいものでは京都の円山公園、
京都御苑、奈良の奈良公園、札幌の大通公園くらいであろうか。そ
れに匹敵する堺の各公園であった。都市とは人々の英知と知性の
長年に及ぶ結晶である。公園の充実が素晴らしい都市空間の形成
の大きな一助となる事を思えば、公園政策は重要である。

 徳川家康が大坂冬の陣、夏の陣に備えて鉄砲や大筒を特注した
かつての堺の鉄砲鍛冶の技術が今では刃物や金物に姿形を変え
て産業として発展している。
 また室町幕府の末期には四国からの大名である三好長慶が室町
幕府第12代将軍・足利義晴を現在の滋賀県に追放し、畿内を事実
上において支配し実権を握り、堺に事実上の意思決定機関を設けて
5年間程各所に指令を発していた事から堺の地元の人々はこの5年
間の事を堺幕府と呼んでもいる。
 千利休や今井宗休、ルソン助左衛門のような自治都市・堺を動かし
ていた人物も歴史に足跡を刻んでいる。
 仁徳天皇陵や百舌鳥古墳群のような古墳の多さからも古代から
この地があらゆる意味においての要衝だった事を窺い知る事がで
きる。
 堺は多くの潜在力を秘めている都市であると感じたものである。
 住みたい街、住みやすい街、魅力ある街としての黄金の日々を今
の時代に築くことができるか否か、堺の進路が問われている。

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子供達にもう一度憧れの世界を(2)

2013-09-23 20:13:12 | インポート
 昭和43年に制作されたウルトラセブンは円谷プロダクシ
ョンのシリーズの中でも最高傑作とも言われ数十年が経過し
た今の時代でも評価が高い。また当時、幼児や子供だった世
代が今では社会の中軸を担う世代に成長しており、オールド
ファンとして大人達が幼少の頃を懐かしむという感覚でウル
トラマンシリーズを懐かしみ、時に開催される催し等にも企
業の管理職等が仕事帰りにふらりと立ち寄ったりしている。
 私がウルトラセブンを見ていたのは5歳の頃で、ウルトラセ
ブンの何度目かの再放送を見ていた世代になる。

 ウルトラセブンに変身するモロボシダン隊員の役を演じてい
た俳優・森次浩司は現在は森次晃嗣というが、関東のある町で
現在はカレー屋を営んでいるという。口伝いにその話が往年の
ウルトラセブンファンの間に広まり、モロボシダンのカレー屋
さんとかウルトラセブンのカレー屋さんという事で来店する客
が多いようである。森次晃嗣氏もウルトラセブンという大ヒット
作がありウルトラセブンに変身するモロボシダン役という当たり
役に恵まれたおかげで45年が経過した今においてもウルトラセ
ブンの森次晃嗣、モロボシダンの森次晃嗣として認知され当時は
少年少女だった往年のファンが森次晃嗣の営むカレー屋に来客と
して訪れる。俳優として森次晃嗣氏は幸せではないか。

 さて、私は今の時代の子供達にもう一度、初期の頃のウルトラマ
ンシリーズが私達に憧れや夢を提供してくれたような光の国から地
球にやって来て悪の怪獣や星人と戦う勧善懲悪の物語を創作してあ
げる必要性を感じ、それを新しいウルトラマンを創作する必要性に
感じられ、ハヤタ隊員やモロボシダンが変身していた設定を架空の
自治体の自治体議員をウルトラマンに変身させる設定にして親子で
社会問題にも関心の持てる、子供向けの憧れ番組を制作するべき旨
を前回のこの欄で述べた。
 もう少しその話の続きをさせて頂きたい。
 現実として昭和43年制作のウルトラセブンにおいてモロボシダン
役を演じていた俳優の森次晃嗣氏が事実として現在は関東のある街で
カレー屋さんを営んでいるこの事実をウルトラマンステイツの作品中
に登場させてみるのはいかがだろうか。
 以下、このようなシナリオになる。

(ウルトラマンステイツ第~話)
 主人公の架空の自治体の自治体議員がある日、ふらりと通りがかり
のカレー屋に入る。カウンターに腰掛けて水を飲みながらカレーライス
を注文する。カウンター越しに森次晃嗣を実際に年老いたモロボシダン
役として作品中に配置して登場させる。つまり主人公が入ったカレー屋
の主人もかつてはウルトラマンだったという設定で現実に登場させるの
である。カレーを食べている主人公をじっと見つめるカレー屋の主人。
そして・・・、
 
 カレー屋:「なあ君、君はウルトラマンだろう?」
 主人公:「・・・・・・・。」
 カレー屋:「俺には分かるさ。そうか君が新しい今のウルトラマン
       なんだな。」
 主人公:「何をおっしゃるのですか?」
 カレー屋:「ははははは。教えてやろう。実はこの俺もその昔はウル
       トラマンだったのさ。」
 主人公:「・・・・・・・。」
 カレー屋:「俺はかつてウルトラセブンだったのさ。今はもう年を
       とってしまったからね。もう変身はできないのさ。し
       かしこうしてカレー屋に姿をやつして世界の情勢を見て
       いるのさ。いつか君のような新しいウルトラマンに出会
       える事を楽しみにしてね。」
 主人公:「・・・・・・。」
 カレー屋:「俺の名前はモロボシダン。もうおじいさんだけどな。
       ほれ、これが昔、俺がウルトラセブンに変身する際に
       使っていたウルトラアイだ。」
 主人公:「・・・・・・。」
 カレー屋:「なあに心配するな。ウルトラの掟、光の国の掟は今も
       忘れちゃいないさ。だから君がウルトラマンステイツ
       だなんて絶対に誰にも漏らす筈がないさ。今誰も他に
       客がいないからこうして光の国の者同士で秘事を話して
       いるだけさ。」
 主人公:「ありがとうございます。モロボシ先輩、新たな秘策を教え
      てください。」
 カレー屋:「ああ教えてやるとも。俺がウルトラセブンだった頃の全
       ての知恵と経験を君に授けてやるさ。だから時々この店
       に来いよ。」


・・・・・こうして主人公の自治体議員は時々、カレー屋に立ち寄る
事になり、以降、作品中でしばしば大先輩のモロボシダンから怪獣へ
の対策や新しい必殺技等の伝授を受けるようになる、という物語設定
を組み入れる。

 更にいくつかシナリオを考えてみた。

(ウルトラマンステイツ第~話)
 日本国財務大臣が国際財政会議にて重要な課題を交渉し、日本国の
将来を左右するかのような重大な声明を発しようとしていた。ところ
が日本国財務大臣が声明を発しようとした直前に倒れてしまう。何と
傍についていた女性記者が財務大臣の飲み物の中に液体麻薬を混入し
大臣を朦朧とさせ職務不能に陥らせてしまったのだ。混乱に陥る日本国
の関係者達。その陰でほくそ笑む女性記者。そしてその女性記者は姿を
晦ましヒラリー星人と共に宇宙に逃げようとしていた。
 これをニュースで聞いていた主人公の自治体議員は職員からの資料説明
を途中で抜け出しウルトラマンに変身する。財務大臣の飲み物に液体麻薬
を混入した女性記者は次第に夜叉のような顔つきになり邪悪星人に変身し
ていく。ヒラリー星人と共に宇宙に逃げ出そうとしていたその刹那、ウル
トラマンステイツがマッハの速度で現れてこれを阻む。悪事がばれて捨て身
で牙をむき攻撃してくる邪悪星人とウルトラマンステイツは戦闘になり、
必殺技で邪悪星人を打ち倒す。ヒラリー星人はそのまま宇宙へ逃げてしまう。
 結局、日本国財務大臣は女性記者に盛られた毒が原因で死んでしまう。
 宇宙から高らかに笑うヒラリー星人の声が地球にこだまする。
 空を見上げて怒りに燃える主人公議員であった。


(ウルトラマンステイツ第~話)
 人の世は難しい。企業で職場で組織で常に誰かが何かを行えば誰かが
妬む。誰かの幸せを嫉妬する。時には恨む。そういう人間の嫉妬や妬み
という負の感情をエネルギーとして吸収して肥大していく怪獣がいた。
ジェラシー怪獣である。世界中の人々の妬み、嫉妬、恨み、憎しみ、そ
のような負の感情ばかりを吸収している人物がついにジェラシー怪獣に
変身する。そしてこの美しい水と緑の惑星・地球の美しい存在に嫉妬し
て地球を破壊しようと暴れ始める。怪獣の故郷のジェラシー星雲に比べ
れば遥かに美しい地球の存在を激しく嫉妬し破壊しようとする。
 住民から悩み事の相談を受けていた主人公議員は相談を途中で抜け出し
てウルトラマンに変身する。
 ジェラシー怪獣との戦闘になるが、途中からこの怪獣は悪ではなくた
だ単に嫉妬しているだけだと気付いたウルトラマンステイツは必殺技を
出さず、ジェラシー怪獣を懲らしめてそのまま持ち上げて空に飛んでいく。
そして宇宙空間に放り投げて地球から追放してしまう。
 ジェラシー怪獣はそのまま宇宙空間を彷徨い激しい嫉妬の声を発しなが
ら宇宙空間の中に小さく消えていく。





 円谷プロダクションの皆様、新しい本格的なウルトラマンの物語を
是非作って頂きたい。登場人物には様々な人間背景を背負わせ、時代
状況を反映させ、また怪獣や星人も必ずしも悪意に満ちた怪獣ばかり
でなく時には心優しい怪獣や悪ではないが地球では受け入れられない
哀れな怪獣も織り交ぜて作風を豊かにしてはいかがだろうか。
 また従来のウルトラマンシリーズは主人公は地球防衛隊の一員で、
ウルトラマンに変身していたが、このウルトラマンステイツは地球防
衛隊とは全く別に主人公が架空の自治体に自治体議員として存在して
街が危機になった時にはウルトラマンに変身するという設定にしては
いかがだろうか。
 以上、独断で気が早く次々と作品のシナリオを考えてみたが円谷プロ
ダクションの皆様、もう一度本格的なウルトラマン作品を子供達の為に
宜しくお願いしたい。

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子供達にもう一度憧れの世界を

2013-09-20 22:40:59 | インポート
 円谷プロダクション制作のウルトラマンシリーズがシリーズ最長
のギネス入りをした。幼児の頃に憧れを満たしてくれたウルトラマ
ンが今もシリーズで派生している事は驚きでもあり嬉しくもある。
今やアジア各国でもウルトラマンシリーズのキャラクターグッズ等
が広く認知されて人気が出てもいる。
 
 つけっ放しにした休日のテレビからたまたま今のウルトラマン何
とかという内容が放送されていたので少しだけ懐かしさも込めて
見た事があったが、ある事に気付いた。
 それは今の時代のウルトラマンはペラペラと多弁でまるで人間の
ように喋り過ぎるという姿である。時には怪獣もペラペラと多弁に
喋り過ぎている。私が幼児の頃に見ていた初期のウルトラマン達
は「シュワッチ」とか「シャーッ」としか言葉を発せず、風格があり、
リアリティーがあった。時代が下るにつれて作風が変化していく事
は自然な事であるが、正直どこか作品が劣化しているようにも感じ
られた。たまたま再放送されていたウルトラセブンを見た事があっ
たが、大人になった今見てもやはりこの頃の作風のほうが良いと
感じた。初代ウルトラマンからウルトラマンレオまでの初期の頃の
シリーズは今再放送したとしても全く色褪せていない。むしろ今の
シリーズよりも良い。

 少し遊び心を交えて考えてみる。もう一度、今の時代の子供達に
夕暮れ時の憧れの時間を作ってあげなければならないのかなと最
近思う。情緒的な光景や場面や物事にほとんど触れることのなくな
った、またそのような環境や作品が限りなく少なくなった今の子供達
に、私達が幼児の頃に夕暮れ時にウルトラマンの放送が始まる時の
ワクワクしたようなあの気持ち、憧れで夕焼けを見るようなあのような
感慨や思いの空間を今の時代の子供達にも作ってあげなければなら
ないと感じる。
 加えて親子が一緒になって見れる、しかも世の中に親子で関心を
示すようなものにならないか、そう考えた時に今の時代に新たなウルト
ラマンを創作したらいかがだろうかと考えた。
 ウルトラマンに変身するかつてのハヤタ隊員や諸星団を、架空の自
治体の自治体議員に設定する。日々住民と接し議会活動をしている
30歳前後の架空の自治体の自治体議員を主人公に設定してウルトラ
マンに変身させる。作品には時代の問題や社会の課題を必ず反映させ
て怪獣には「ワクチン怪獣」「原子炉怪獣」「人類の統治機構を変えて
支配しようとする怪獣」等を登場させる。
 作品名はステイツマンを目指している自治体議員を主人公にする事
からウルトラマンステイツ。円谷プロダクションの方々、いかがだろうか。
この設定で親子で社会を考える作品にならないだろうか。
 かつてのシリーズのハヤタ隊員や諸星団がウルトラマンに変身してい
た設定を架空の自治体の自治体議員がウルトラマンに変身するという
大胆な設定にする事で親子で議会や議員とは何、という会話も生まれる
だろう。
 ハヤタ隊員や諸星団が正体を知られないように人目を忍んで変身して
いたように主人公の架空の自治体の自治体議員も街や世の中が危機に
直面した際に議会や委員会、行事を抜け出して人目を忍んでウルトラマン
に変身するという設定にする。円谷プロダクションの皆様、大胆なしかも
良い仕掛けを試みてみないだろうか。

 私が4歳か5歳の頃に見ていたウルトラマンシリーズの当時の作品は
とても幼児向けだとは思われない程にストーリーがしっかりしていて台詞
も大人であった。日本語も綺麗な言葉使いであった。
 私が5歳の頃に見たウルトラセブンの最終回は感動的だった。諸星団
がアンヌ隊員に
「僕は人間じゃないんだ。僕はウルトラセブンなんだ。」
と正体を打ち明けて最後の戦いに臨んでいくシーンは5歳の幼児の心に
も響いた。
 遊び心で少し気が早いが、ウルトラマンステイツの最終回も主人公の
自治体議員が自分はウルトラマンだという正体を地域住民に知られる、
自らも伝える、そしてお別れの場面が訪れるという感動的なシナリオに
なるように考えてみた。

 住民:「お前、ウルトラマンだったんだな!どうしてもっと早く教えてくれ
     なかったんだい?」
 他の住民:
     「お前がウルトラマンだなんて知っていたら、おいらもっとお前の
      活動を応援していたさ。」
 主人公議員:
     「皆さん、僕は人間じゃないのです。僕はウルトラマンなのです。」

 住民一同:一様に驚く。
 主人公議員:
     「光の国の掟です。僕がウルトラマンだという事を皆様に知らせた
      以上、僕はもうこの街、この地球上から去らなければなりません。」
 地域住民:
     「何言ってやがんだよ。別にいいじゃないかい。人間だって悪い奴等
      だって沢山いるんだい。お前のように宇宙人でもこの街の為に頑張
      ってきた心優しい者ならば、これからも俺達と一緒にやっていこうじゃ
      ないかい。」

   ※目の前に怪獣が現れて原発を破壊しようとする。

 主人公議員:
     「皆さん、お別れです。さようなら。」

   ※そして主人公議員は地域住民の目の前でウルトラマンへと最後の変身
     をする。
   ※怪獣との戦闘の果てに傷付きながらもウルトラマンが怪獣を倒し、原発
     の破壊を防ぐ。
   ※そして「シュワッチ」と最後の声を発して空へ飛んでいく。
   ※皆に別れを告げて地球から去っていくウルトラマンステイツを地域住民
     が涙を流して手を振りながらいつまでも空を眺めて見送る。
    「ありがとうウルトラマン! さようならウルトラマン!」

・・・・・と、最終回はこのような展開と内容になるだろうか。
 円谷プロダクションの皆様、子供達用にまた親子で見れる良質の憧れの番組
として大胆な物語設定と原点に立ち返った作品作りでもう一度、傑作のウルトラ
マンを制作して頂きたい。
 心からお願いしたい。

 更に幾つかの設定ができる。
(ウルトラマンステイツ第~話)
 自治体では時々、子供達を議会に招いて議員になった想定で議会体験をさせる
子供議会を行っている自治体もある。それをウルトラマンステイツの作品中に登場
させる。架空の自治体の子供議会である。その子供議会を体験させている最中に
怪獣が出現する。そして街が危機に陥り子供達は悲鳴を上げて親子で恐怖に包ま
れる。その時に外で町内の清掃活動に参加していた主人公議員は清掃活動を途中
で抜け出し、ウルトラマンに変身する。そして怪獣を退治する。

(ウルトラマンステイツ第~話)
 東京湾に怪獣が出現する。そして国会議事堂に向かい始める。首都破壊の緊迫
した展開になる。架空の自治体にて商店街の行事に参加していた主人公議員は
商店街を途中で抜け出してウルトラマンに変身する。そしてマッハの速度で空を飛び
東京に現れ怪獣を退治する。

(ウルトラマンステイツ第~話)
 大阪の製造業の街の町工場が舞台。いつものように製造作業をしていると突然
旋盤や機械が自ら動き始め制御できなくなる。同じ頃、東京の製造業の街の町工場
にても同様の事態が生じる。そして機械が自ら動き始め合体をして大阪の機械と
東京の機械とが東西から合体して一つの巨大機械マシーンとなって暴れ始める。
 架空の自治体で製造業を視察中だった主人公議員は工場を途中で抜け出して
ウルトラマンに変身する。そして巨大機械マシーンを退治する。

(ウルトラマンステイツ第~話)
 邪悪な心に支配されたヒラリー星人が現れ、電磁波を浴びせて富士山を噴火させ
ようとする。防衛隊が出動するがなかなか歯が立たない。いよいよ富士山が大噴火か。
首都圏はどうなるという緊迫した展開に。架空の自治体で自治体議会に臨んでいた
主人公議員が議会を途中で抜け出してウルトラマンに変身する。ヒラリー星人と戦闘
を行いヒラリー星人は地球から立ち去る。

(ウルトラマンステイツ第~話)
 街の中にごみが溢れる。ごみ収集車を謎の人物が次々と破壊しごみ収集が不可能
になる。ごみをエネルギー源に変換する星人である。住民からごみを何とかしてくれ
と悲鳴が上がる。架空の自治体の市役所で会議中だった主人公議員は会議を途中で
抜け出しウルトラマンに変身する。ごみ収集車を次々と破壊してきた謎の人物もごみ
怪獣に変身する。戦闘の果てにウルトラマンがごみ怪獣を退治する。

 
 その他、ワンポイントで女性議員が女性ウルトラマンに変身しても作品に幅が出る
だろう。ウルトラマンが危機に陥った時に他の架空の自治体の女性議員をワンポイント
で登場させて、シリーズ初の女性ウルトラマンに変身させて危機に陥ったウルトラマン
を救助するという物語設定も面白いかもしれない。
 作品には架空の自治体が舞台になるから架空の市役所が常に登場し、架空とはいえ
親子で市役所に作品を通じて接する事にもなり、市役所が身近に感じられるようにも
なる効果もあるだろう。
 等々、新たな作風と本格派の作品を展開して子供達と親子で社会問題も話題にで
きながら夢を見るような作品作りを今の時代にできないだろうか。
 円谷プロダクションの皆様、よろしくお願い致します。

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