木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

イチロー選手の通過点

2008-07-30 13:27:42 | インポート
 イチロー選手が日米通算3,000本安打を達成した。
毎年200本安打を打ち続けても15年間を要する安打
数はいかに高い記録であるかが分かる。
 一般論でいえば、1軍でしかもレギュラーであり続け
ること自体がプロの世界では容易ではない中で、毎年の
ように金字塔を立て続けるイチロー選手は群を抜いてい
る。
 おそらく本人は3,000本安打は到達点ではなく通
過点に過ぎないだろう。

 イチローがまだいわゆるイチローとしてデビューした
ばかりの頃、「イチローがいく」と題して連載特集を組
んだ毎日新聞の担当者の慧眼には改めて感じ入る。イチ
ローが1軍に定着してまだ1年目の段階で、ここまで特
集を組んで大丈夫なのかなと当時の私は新聞をめくりな
がら正直に思ったものだが、担当者にはそこから10年
後或いは更にその先の軌道まで見えていたのだろう。
 プロ野球の一流選手が何人かいる中でも、デビューし
たてのイチローをここまで見抜いて特集を組んだ、あの
当時の担当の眼力には賞賛を送りたい。
 
 又、イチローがメジャーリーグに渡米したての頃、あ
る管理職の方が
「イチローの物の考え方は素晴らしい。これからイチロー
の思考法に関する本が何冊か出るだろう。」
と述べていたが、今やイチローに関する出版物は多数で
ある。
 もはや野球選手というよりも哲人のような表情に見え
るイチロー選手の今後の軌跡はどのようなものになるだ
ろうか。

 野茂選手が拓き、イチロー選手が華を添えた日本人選
手の米大リーグへの道。一昔前まではまるで大人と子供
が野球をしているかのごとくの格差があった日米間の野
球だが、今や野球の本場である米国の球場で遜色なく、
或いはそれ以上に勇躍する日本人選手の姿は、日本の野
球そのものの底上げを物語っている。
  
 野球に挑む選手の姿を通じて米国を中心とした野球界
を感じることができ、サッカーに挑む選手の姿を通じて
欧州を中心としたサッカーに関する文化を知ることがで
きる。
 スポーツは良いものだ。

 さて、私もあと少しで35歳になる。元広島カープで
現在は阪神タイガースの金本知憲選手が35歳から進化
していったように、私も35歳から進化したいものであ
る。
 スポーツには何かと良い発見が多い。

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事実を教育する

2008-07-27 12:57:14 | インポート
 中学生に対する新学習指導要領に竹島の件を明記した
ことで、韓国が激しく反発しそれに呼応して韓国世論が
沸騰し日本各地と韓国各地との交流事業のキャンセルが
相次いでいる。
 韓国側の猪突猛進的な反応と対応は残念でならない。

 先日、対馬において韓国民が対馬市役所前で抗議行動
を行ったという。竹島を韓国では独島(どくど)と呼び
自分達の領土だと主張し、物を投げつけたりしたという。
加えて「対馬も韓国領だ」という主張と抗議が繰り返さ
れた模様である。
 対馬は言うまでもなく長崎県であり、対馬は対馬であ
る。韓国の一部の世論の飛躍には閉口せざるを得ない。

 日本の中学生に対する教科書の記述を巡るあり方は、
日本が決めることである。他国から干渉される筋合い
はない。日本の教育は日本が事実に基づいて行うそれ
以上それ以下でもない。
 事実を事実として教え伝えることは教育である。
 しかし事実を歪めて脚色或いは意図的に事実と異なる
内容を刷り込むことは洗脳や工作であって教育ではない。
他国も教育ではなく工作や意図的な世論形成に努めてい
る実態があるのではないか。

 スポーツ等の交流行事等が相次ぐ韓国側からの中止申し
入れで中止になっている事態は、健全な日韓関係の構築を
韓国自らが遠のかせることにもなりかねない。事実に基づ
いた日本の教育方針が受け入れられないという理由でその
他のあらゆる全ての関係を止めようとする考え方は健全な
あり方とは言いにくい。
 また竹島に関する韓国の世論もサンフランシスコ講和条
約以降に醸成されたもので、そのように教えられ続ければ
そのような認識に立ってしまうのだろう。

 韓国をはじめ朝鮮半島の歴史の大半は外からの侵攻にあ
い続けたものだと韓国留学生が述べていた事を思い出す。
歴史的に回顧した時に、最も朝鮮半島を侵攻したのは時の
中国である。常に外からの侵攻に遭い続けた記憶は伝承さ
れ、日本とも一時期、不幸な歴史を刻んだが、それが常に
外への反発となって世論形成されるように見える。
 長い歴史を回顧した時、その多くは日本は韓国と友好な
関係にあったのであるから、事実として歴史の一時期に不
幸な関係になったにせよ、数千年の歴史の中における関係
という視野から未来志向で向き合いたいものである。

 中学生には竹島について正しく事実を教えよう。

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北京五輪まであと少し

2008-07-24 22:37:20 | インポート
 北京五輪まであと約二週間であるが、あまり五輪前と
いう空気に世間がなっていないように感じる。前回のア
テネ五輪の際は、一か月程前から五輪がいかにも始まる
という空気が満ちていたことに比べれば、開催国の情報
量の影響だろうか。
 それとも政治的な距離によるものだろうか。
 地理的には近いが、どこか遠いというお互いだからだ
ろうか。

 中国の威信や面子ではなく、とにかく平穏無事に五輪
という素晴らしい国際平和の祭典が終了して欲しいと願
うのである。
 スポーツマンシップは万国共通の精神である。
 各種目という共通言語で、国の体制の異なる選手達も
同じ土俵の選手という立場で、フェアなルールで相まみ
える。まさに言葉を超えた国際交流である。

 スポーツを通じて肌身でつかんだことは、相手の強き
を恐れず、相手の弱きを侮らずという姿勢と気持である。
 これは今もあらゆる場面で私の中に活きている。
 北京からどのような物語が生まれるだろうか。
 楽しみである。

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行列のできる回転寿司

2008-07-21 14:14:49 | インポート
ある街の郊外にある回転ずし店にふと入った。車でなけ
れば、まず人々は行くことも無いだろう立地にある。
テーブルもカウンターも満席で、整理券で順番待ちをす
る程である。

寿司を食べたいと思うから回転寿司にでも入る訳だが、
時折体が求める味覚は、綿々と続き受け継がれた伝統と
ある意味での文化である。
新鮮な海鮮と酢と米による舌触りは、定期的に体が欲す
る。

原油高が日本を包んでいる。ガソリンを給油する度に不
愉快な気持ちになる。世間で懐具合と相談しながら車の
使用を控えるようになり、職の定まらない若者は生活も
定まらず、結果として車の購入にまで手が回らない。そ
れが若者の車離れにつながっている。
原油高は漁業にも波及している。イカ漁も漁船の燃料の
高騰で採算が採れないとのことで、出漁自体を見送る業
者が出ている。このままの状態が続けば、イカのみなら
ず寿司等の日本の食卓に並んできた食材が縁遠い存在に
なる。
需要が増加したことによる諸々の価格の値上がりではな
く、原材料費そのものの高騰による諸価格の値上がりは
人々の生活を揺さぶっている。

無添加と名打った回転ずしに多くの人々が殺到している
光景は安さだけではないだろう。食品の偽装や成分表示
の嘘にうんざりしている人々は、口に入れる食材に安心
と安全を欲している。当然といえば当然だが、この当然
な事が守られて来なかった。

現在のところ、回転ずし店に見られる日常の光景に変化
は見られないが、多くの国々で日本食が美味いと発見さ
れ、寿司のネタ等の消費が増えている。いずれ、魚介類
の消費に影響が出てくるだろう。

回転寿司は何事もないかのように回っている。

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現代日本の主題は不作為からの脱却

2008-07-17 10:46:02 | インポート
 どの国にも国内政治状況というものがある。勢力図は
どの国でも変わる。そういう意味において例えば韓国の
場合、国内が紛糾してくれば結束させるために「反日」
を唱えることで凌いできた。
 或いは、時の政権の支持基盤が揺らいだり、脆弱にな
ってくると「反日」を強調し、日本を仮想の標的とする
ことで矛先をかわそうとしてきた。それが韓国の法則と
でもいえる。

 今回の韓国の政権も然り。高支持率で発足した韓国の
政権も、米国産牛肉の輸入再開問題でたちまち支持率が
急降下すると、予想通りの「反日」或いは日本に対する
強硬な姿勢を打ち出してきた。
 現在の日本で韓国を敵視するような空気や戦略は無い
に等しいのだから、韓国も早くこの韓国の法則から卒業
して欲しい。

 韓国国会は竹島の問題で、日本に対する強硬な姿勢を
見せている。又、韓国大統領は竹島問題が国際的な視野
に晒されて国際問題になることを恐れ、竹島に対する韓
国軍による実効支配をより強化するよう命令を出した。
 あまり日本を刺激することは好ましくない。
 
 竹島は明治政府が島根県に編入した。しかしこれは歴
史の上での日韓併合とは別問題である。また、第二次大
戦終了後の空白の時期に韓国は竹島を韓国領としようと
試みたが、サンフランシスコ講和条約の際に米国が竹島
は日本の管轄下にあるという理由で韓国の要求を拒否し
ている。しかしその後、時の韓国大統領が独自にライン
を引いて竹島は韓国領だと主張し始めたのである。
 現在の韓国の主な世代は、韓国が国際的には通用しな
い独自の主張を開始し始めた頃にはまだ生まれていない
年齢層も多い。しかしそういう世代も、物心ついた頃か
ら独自の主張を正しいと教育され続けて成長すれば、そ
れがいつしか世論になってしまう。

 顧みるに日本はどうか。事実であっても事実を伝える
ことにすら及び腰で、何故か触れないようにしてきた。
現代の韓国とは全く逆の展開で、事実であっても教えな
くなればいつしか人々は世代交代も手伝って世の中から
事実が忘れられてしまう。
 私は議員として小中学校の教育問題にも触れることも
あるが、事実は事実として子供達に教えていく必要性を
痛感している。

 明治日本は幕末に締結した不平等条約からの脱出に苦
心したが現代日本は何もしないでいた不作為からの脱却
に苦労しそうだ。

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