木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

北方の息吹(三十五)

2006-06-30 00:57:29 | インポート
 ( 続 き )
 
 但し細目に関しては連合国最高司令官に依り変更の行
 われることあるべく上記指揮官又は代表者の命令は完
 全に且つ即時実行せられるべきものとす。
 
(イ)支那(満洲を除く)台湾及北緯十六度以北の仏領
   印度支那に在る日本国の先任指揮官並に一切の陸上
   、海上、航空及補助部隊は蒋介石総帥に降伏すべし。

(ロ)満洲、北緯三十八度以北の朝鮮、樺太及び千島諸
   島に在る日本国の先任指揮官並に一切の陸上、海上
   航空及び補助部隊は「ソヴィエト」極東最高司令官
   に降伏すべし。

(ハ)「アンダマル」諸島、「ニコバル」諸島、「ビルマ」
   「タイ国」北緯十六度以南の仏領印度支那、「マライ」
   「スマトラ」「ジャヴァ」、小「スンダ」諸島
   (「バリ」「ロンボク」又「チモール」を含む)
   「ブル」「セラム」「アンボン」「カイアル」
   「タニンバル」及「アラフラ」海の諸島、「セレベ
   ス」諸島、「ハハマヘラ」諸島並に蘭領「ニューギ
   ニア」に在る日本国の先任指揮官並に一切の陸上、
   海上、航空及補助部隊は東南アジア軍司令官部最高司
   令官に降伏すべし。

(ニ)「ボルネオ」英領「ニューギニア」、「ビスマルク」諸島
    及「ソロモン」諸島に在る日本国の先任指揮官並に一切
   の陸上、海上、航空及補助部隊は満洲陸軍最高司令官に
   降伏すべし。

(ホ)日本国委任統治諸島、小笠原諸島及他の太平洋諸島に
   在る日本国の先任指揮官並に一切の陸上、海上、航空
   及補助部隊は合衆国太平洋艦隊最高司令官に降伏すべし。

(ヘ)日本国大本営並に日本国本土之に隣接する諸小島、北
   緯三十八度以南の朝鮮、琉球諸島及「フィリピン」諸島
   に在る先任指揮官並に一切の陸上、海上、航空及補助部
   隊は合衆国太平洋陸軍部隊最高司令官に降伏すべし。

(ト)前記各指揮官のみが降伏を受諾するの権限を付与せられ
   たる連合国代表者にして日本軍隊の降伏は総て上記指揮
   官又は其の代表者のみに対して為さるべし。

                      ( 続 く )

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北方の息吹(三十四)

2006-06-29 02:30:05 | インポート
 物事が生じる時には何かの触媒作用が生じることがあ
る。その触媒作用という事実を知らされることなく物事
に向かわされていく圧倒的多数の国民は悲劇である。
 国が国民に知らせない場合と、国際社会が日本国に知
らせない場合とがある。戦争は双方が混在している。
 
 勝てば官軍、負ければ賊軍。

 いつの間にか賊軍の汚名を着せられて朝敵にされた會津
の人々の心と、太平洋戦争の末期の混乱につけ込まれ知ら
されないまま敗戦という立場上、国際社会の賊軍とされた
当時の日本人や日本という国の姿が重なるのは何故だろう
か。戦争には勝者と敗者が生じ、敗者は勝者により歴史に
記されていく。
 時の議員は、市長は、或いは総理は、そして人々はどの
ような決断をしたのかどのような境遇にあり空気を吸った
のか。そして人々はどのように決められていく趨勢の中で
生きていたのだろうか、という視点で考察を行い、事実は
事実として直視し、しかし賊軍の汚名とされている部分は
未来に向かって濯いでいきたいという心境から記していき
たい。

 戦争は何故生じるのか。
 戦争の悲劇を繰り返さないようどのようにするべきか。
 これらを考察し皆で考えることは重要な教育であると思う。

 ソ連軍が着々と北海道沿岸や島嶼部に侵攻を重ねる中で
日本は既に連合国に対する敗戦を迎えていた。この状況下
での国の発表を引用したい。

   ?日本帝国大本営(陸・海軍)の一般命令第一号?
                一九四五年九月二日

 一、帝国大本営は勅命に基づく一切の日本国軍隊の連合国
   司令官に対する降伏の結果として日本国国内及び国外
   に在る一切の指揮官に対し其の指揮下に在る日本国軍
   隊及び日本国の支配下に在る軍隊をして敵対行為を直
   ちに終止し其の武器を措き現位置に留り且つ以下に指
   命せられ又は連合国最高司令官に依り追って指示せら
   ることあるべき合衆国、中華民国、連合王国及び「ソ
   ビエト」社会主義共和国連邦の名に於いて行動する各
   種指揮官に対し無条件降伏を為さしむることを命ず指
   示せられたる指揮官又は其の指命したる代表者に対し
   ては即刻連絡すべきものとす。
                    ( 続 く )

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現時点での至言

2006-06-28 09:37:53 | インポート
 今の世の中を見事に言い当てておられるご意見に出会
ったので、そのまま引用したい。誰もが言葉にできない
或いはしない空気を絶妙に言い当てる人や文章や記事に
出会うと胸がすっきりする。

 本日の読売新聞朝刊の社会面に藤原正彦氏の意見が掲
載されている。引用すると、
「個人情報保護法というと聞こえはいいが実際には個人
 情報隠蔽法になっている。大学の事務室に教え子の連
 絡先を問い合わせても電話では教えてくれない。 
 個人だけを守って社会を壊す現象が起きている。社会
 は「点」の個人と「線」の人間関係で出来ているが保
 護法は点を守り、線を切っている。」

「日本人は何でも行き過ぎてしまう。戦時中の軍国主義
 戦後の米国追従、現在の市場原理主義、ジェンダー教
 育もそうだ。中学生の男女が同じ部屋で着替えたりす
 るのは常識的におかしいでしょう。
 個人情報保護もほどほどにしないといけない。点と線、
 どちらが強くなり過ぎてもいけない。お隣さんの冷蔵庫
 の中まで知っているという社会も息が詰まる。
 バランスが大切だ。」

「日本人はそもそも道徳倫理で行動を自己規制し法律を
 あまり必要としない国柄で、それを取り戻すべきでは
 ないか。六法全書の厚い国は、多くの法律が無いと社会
 を動かせないということで恥ずべきだと思う。
 法律は網でそこには必ず隙間が出来る。人間というのは
 隙間を抜ければOKと考える。それを規制するためにま
 た法律が出来る。しかし道徳倫理は全体を覆うから隙間
 がない。側隠の情、慈愛、誠実、忍耐、卑怯を憎む心。
 こうした精神を国民が持っていれば、法律は最小限でい
 い。それが品格ある国家だ。」

 ・・・・・上記内容はまさに現時点で至言だと思う。
 特に政治の世界からは側隠の情が消え失せ、慈愛無き
自分の保身のことばかりしか四六時中考えていない人が
少なくなく、誠実が疎まれ、忍耐は別の意味での、歪んだ
非常識を我慢し続けるという意味で流通し、卑怯を憎む心
どころか己が卑怯な手法を用いて生き延びていく人がいる
現状を思えば、何故、国が或いは社会が息苦しく歪んだ印
象を受けるのかが頷ける。

 品格ある国家であるためには品格ある政治が必要だ。

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理屈が理屈を呼ぶことの問題

2006-06-27 01:45:38 | インポート
 「無実」とは事実がないことである。
 「無罪」とは法律上、刑罰の対象とならないことである。

 政治家は世の中の代弁者である。
 今の世間の実直な声を代弁すると「司法がおかしい」と
いう声である。殊更、無罪を主張する人々の中に事実とし
て人を殺めたり反社会的な行動を行っているにもかかわら
ず、あらゆる理由を探しては法律上の無罪になろうとして
いる人達がいる。無罪を主張する人々は「無実」ではない。
今の憲法においては必ず弁護人がつくことになっているが
時代は変わった。どころではない。時代は変質した。もは
や弁護に値しない明らかな反社会行為や人道上に反する行
為には弁護人をつける必要がないよう憲法も改める必要が
ある。

 連日のように凄惨な事件が続いている。山口県光市での
惨殺事件にも焦点が当てられている。物事は理屈や理論で
終始すると道筋を誤り本質が失われることがある。理屈が
理屈を呼び健全な自然で当たり前の人としての「道」が埋
もれその影に涙を飲み成仏さへ叶わぬような痛恨の思いに
のたうちまわっている人々の存在が忘れられようとしてい
る。そういう人達こそ弁護人を本当に必要とし配慮されて
然るべき立場の人々であろう。

 雨が降っているとする。
 これを強大な権力者が「この雨を晴天であることにしろ」
と命じたならどうなるか。或いは晴天であることにしよう
と頭から取りかかっている知識人がいたならばどうなるか。
あらゆる理屈で「雨」が「晴天」にされるだろう。
 例えば、何をもって雨が降っていると定義するのかとか
これは確かに水分だがこの量が果たして雨と値する状況だ
ろうかとか、空を見上げれば明るいので確かに外を歩くに
は困難だが電気をつけなくても道が見えるから晴れだろう
など屁理屈が生産されていくことになる。
 雨は雨なのである。

 今の世間の実直な声は、例えばこの「雨」を「晴れ」に
しようと考えている或いは「晴れ」になるための理屈を考
案している動きに対しての疑問と叫びにも似た怒りの気持
ちに満ちている。
 仇討ち制度のある時代なら・・・。
 ハンムラビ法典も歴史上あったが・・・・。
 というような意見も少なくなく、遺族の心中はまさにこ
の叫びであろう。

 人間性に問題ある人は矯正困難な場合も多く安易な社会
復帰より終世に及ぶ砂漠での植林活動などに改めるべきだ。

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ALL-IN

2006-06-25 14:37:18 | インポート
 親子でキャッチボールをする。例え無言でも父親と息
子や娘の意志疎通が出来る手法の一つでもある。私も幼
い頃、時折父親とキャッチボールをした。
 最近親と子、家族の絆や意義が問われる空気が強いの
は各地で異常な事件が相次いだ裏返しであろう。
 キャッチボールはふと親子の会話を連想させてくれる。 

 雇用について考えた時、プロスポーツ選手は不安定な
境遇にある。ファンや人々に夢を与え時に地域経済に貢
献することもあることを思えば、一瞬にして解雇された
り故障でプレーが出来なくなったり、引退後の再就職先
に苦労する現実は社会的な整備の必要を感じないではい
られない。
 裾野からスポーツを草の根交流や産業、市民生活の一
部として浸透させていくような取り組みが振興しないだ
ろうか。過疎地の人々や子供達にキャッチボール教室を
開いてプロ選手が会場に訪れてくるだけでも地域は興奮
に包まれるだろう。その後で講演や交流会など試みれば
過疎地のスポーツ産業の啓発にもなるだろう。

 さてプロ野球選手はファンに支えられている。ファンが
自ずと野球文化を醸成していく。選手と野球、野球界とフ
ァンとの距離感覚や居場所などが地域に備われば文化とし
て浸透していくだろう。ファンが集って後援会ができ、更
に球団の後援会ができる。多くの人々が野球を通じてそれ
を文化に転化しているし地域経済に何らかの形で貢献して
いる。
 さて、市民球団の元祖である広島カープの後援会も各地
で選手や球団を支えている。魅力的な取り組みも多い。今回
恐らく球団の正式な後援会としての試みでは全球団でも初めて
ではないかと思うのだが、カープ後援会のファンの方々で
ソフトボールチーム結成し、定期的に練習を行いやがては
対外試合ができるようになることを目標として活動を行う事に
なった。ファンが草の根から立ち上げるカープ後援会のチーム
でユニフォームは広島カープのモデルで統一する。

 不肖・私が何とチームの監督に指命頂いて気持ちだけは
ブラウン監督の「ALL?IN」に負けないよう見習いなが
ら少しでも役に立てればと思っている。
 カープ二軍選手と交流する機会の席があり、その席上で
「末永く長い目で見守って下さい」という趣旨の挨拶をさせ
て頂いた。

 これも野球文化の一貫と思う。
 楽しく、活性化になれば最高である。

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