木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

火星という場所とは

2012-11-29 23:37:48 | インポート
 火星と月について思う所を述べたい。
 米国の宇宙ベンチャー企業のCEO(最高経営責任者)
が火星への8万人の移住計画を発表した。場所は英国の
王立天文学会でのスピーチだから真面目な話である。
 今後20年かけて地球から人間を8万人移住させて自
給自足の生活をさせるとのことである。
 またオランダのベンチャー企業経営者も今後20年間
で火星に人間を20人移住させる計画を発表した。

 以前から世界の要人が公式な場面で「火星に行って来た」
とか「火星に行った事がある」と述べている。オバマ米国
大統領も公式な場面で「若い時に火星に行った事がある」
と述べている。
 これを真面目に受け止めるなら、一般の人々が暮らして
いる3次元の世界における科学技術の水準と、世界の一握り
のセレブ達が既に実用している4次元、5次元の科学技術
の水準とが余りにも乖離し過ぎていて、セレブ達からすれば
ごく普通にそれこそ新幹線で大阪東京間を移動する事以上に
安易な感覚で事実を述べているだけなのだが、一般の人々か
らすればにわかには受け入れがたい驚愕の内容という認識を
されているだけなのかもしれない。
 私は以前からSF映画は単なる虚構作品ではなく、既に
存在する何事かがまだ世界では極秘事項であるが、突然それ
が世間に公表されたならば人々が混乱しパニックに陥る事を
防ぐ為の事前告知、免疫作り、教育的な目的で製作されてい
るのだろうと感じていた。もし誰かが未知との遭遇を体験し
た場合、脳裏には「まるで映画のようなシーンに立ち会った」
という認識が浮かぶだろう。そうすれば映画による教育、人々
への既視感覚の植え付けは成功している事になる。

 既に巷間では火星には米国人を中心とした人類が数万人移住
しているとの説もある。やがて地球が天体として潰滅的な被害
を受けると予測され、随分と以前から人類の移住先として火星
が候補地の天体として挙げられている事は聞いた事がある。
 さて、その火星という事を考えて見たい。
 可能性は2つある。
 一つは本当に世界のセレブ達が公式な場面で述べているよう
に言葉通りに天体の火星に往来できる4次元、5次元のテクノ
ロジーが一握りのセレブ達の間に実用されていて本当に火星に
行く事ができるという事である。火星探索機もNASAにより
打ち上げられ火星表面を探索している事もその一例である。
 これに対してもう一つの可能性は本当は火星には行っていな
いという事である。火星にはまだ行ける技術がないという事で
ある。ではセレブ達やオバマ大統領の言う「火星に行った」と
いう火星とはどこなのか。ここで言う火星とは天体の火星の事
ではなく、隠語の一つであり、地球上のどこかの秘密の場所を
言い表すキーワードである可能性もある。例えば米国内のある
エリアに極秘事項に包まれた、機密に関する様々な取り組みが
されている場所があって世界の一握りのセレブや要人だけがそ
こに出入りできる。勿論、そこで見聞きした事は口外できない。
その場所の事を隠語で火星と呼称し、世間に言う時にはその場
所に行って来た事を火星に行って来たと述べているのかもしれ
ない。可能性としては隠語としての火星も有り得る。

 一つ気になる事がある。NASAが公表する映像は全て信用
できるものなのかという事である。日本人はどこかの機関が公
表した映像やデーターを無条件で鵜呑みにし信じ切ってしまう
傾向が強い。ここで常識を疑ってみよう。
 NASAが公表している火星の表面の画像が実は嘘だったと
したら。火星探索機が頻繁に火星表面の土や鉱石を採取する様
が映像や画像に取られているが、よく考えるとあの映像や画像
は誰が取っているのだろうか。火星探索機が火星探索機をあの
ように客観的な姿として撮れる事は不自然である。まるで地球
上のどこかの砂漠地帯で操縦されているマシンのようにも見え
てくる。そして赤茶けた火星の風景が公表される度にNASA
の関係者がこう述べている。
「まるで米国南西部の砂漠のようだ。」
と。つまりこれは語るに落ちているのであって、実は火星では
なく火星の光景と設定された米国南西部の郊外か砂漠地帯でこ
の映像や動画は撮影されているのではなかろうか。
 勿論そのエリア一帯は国家機密として立入禁止にされている。
 この可能性も高い。
 米国なら世紀の嘘はつきそうである。
 セレブやオバマ大統領の言う「火星」とはこのエリアの事な
のかもしれない。

 さて、今度は月について考えて見よう。
 人類が月面に着陸したのが1960年代で世界中の人々を感
動と興奮に包み込んだ。しかしあの当時はまだテレビ自体が珍
しい時代で人々は映像に慣れていなかった。あれ程の快挙の映
像が今日ほとんど再生されないのは何故なのか。今では誰もが
映画やテレビに見慣れていて、少々の映像加工技術であれば素
人でも見抜く程に世間の目が肥えている。つまりあの当時の映
像は今の時代の目の肥えた視聴者の視線には耐えれない程につ
たない映像だからであろう。私も人類が初めて月面に一歩を踏
み出す映像を見たが、正直、首をかしげたくなりそして正直に
これは加工映像、特撮映像ではないかと感じたのである。
 つまり夢を破るようだが、私は人類の月面歩行や月面着陸は
まだ成されていないと思っている。
 当時は米国とソビエトの軍拡競争が激しく、互いのプロパガ
ンダ競争や宇宙開発競争が激しさを増していた。そこで焦った
当時の米国は世紀の大芝居を打った。それが今日多くの人々が
信じ切っているアポロ号による人類の月面着陸であったのだろ
う。英雄となったアームストロング船長がまさに人類初の一歩
を月面に降ろそうとするその瞬間の映像が撮影されている。と
いう事はアームストロング船長よりも先に月面に降りていてカ
メラを回している誰かがいたという事である。そうでなければ
人類最初の一歩を月に降ろす瞬間の映像を一体どこの誰が撮影
したのだろうか。

 当時の映像編集の総責任者は若き日のスティーブンスピルバ
ーグ氏である。と言う事はあの映像は地球上のどこかのスタジオ
で当時は極秘扱いとして撮影された可能性が高い。
 英雄である筈のアームストロング船長はその後、軟禁状態に
されて外部との接触を一切禁じられていた。何故だろうか。本来
なら人類の更なる進歩の為に月面で見た事や感じた事を世間に
積極的に語り、多くの人々と触れあい伝えていく事が自然ではな
かろうか。更に月から持ち帰った月面の石がNASAに保管され
ていた筈が行方不明になっているという。つまり紛失しているの
である。人類が月に行き、そこで持ち帰った月の石ならかけがえ
のない貴重な存在の筈だ。しかもNASAで保管していながら紛
失する事は米国という国家の威信にかけてもない筈だ。それが簡
単に他の大学や研究機関に貸し出した事になっていて行方不明に
なっている。つまりこれは月の石ではなく、地球上のどこかにあ
った普通の石だったのである。専門家が調べれば即座に嘘が判明
する。従ってあの石は紛失されなければならなかったのである。
 月面着陸はソビエトとの激しい東西冷戦対立の激化の中での必
要悪とも言える米国の壮大なフィクションだった可能性が極めて
高いと私は見ている。

 つまり未だに人類は月にも火星にも行っていない。
 いつの時代にか米国大統領が時効だと称して全世界の皆様へス
ピーチする日が来るかもしれない。
「人類はまだ月には到達していない。あれは夢だった。人々に
 見せる必要のあった夢だった。時代は夢を求めていた。米国
 は世界に平和を維持する為にソビエトに機先を制する必要が
 あり、壮大な夢を演出した。国民の皆様、その夢は夢として
 人々に勇気と希望を与え・・・・」
という大統領のスピーチが行われる日はそう遠く無い筈だ。
 では火星についてはどうなのだろうか。
 これも普通に見れば米国南西部の赤褐色の砂漠地帯を火星と
称して月面着陸と同じような壮大なフィクションを演じている
可能性が極めて高い。その砂漠地帯の秘密エリアの事をセレブ
達は「火星」と呼んでいる可能性が高い。
 では何の為に米国は、NASAはフィクションを演じ続けな
ければならないのだろうか。
 何かの目的がある筈である。

 それとも、今後、人類は本当に未知との遭遇に出会うのだろ
うか。世界には人類にはまだまだ分からない事が山ほど存在す
る。むしろそれよりは常識とされている世界の歴史にこそ壮大
なスケールの事実が埋もれているかもしれない。
 歴史学会で固定された世界の歴史は全くのフィクションで本
当の古代やそれ以前の人類の歴史は私達が教科書で教えられた
姿とは似ても似つかないとてつもない物語であったのかもしれ
ない。今日、その痕跡が次々と世界各地で発掘されている。
 しかし歴史学界では従来の通説を書き変えようと試みる勇気
ある学者を「とんでも扱い」し傍流へと追いやり追い出して行
く。世界各地で驚愕の発掘が行われていても、驚愕の発見が行
われても歴史学界は決して従来の通説を書き変えようとはしな
い。
 もしかしたら人類は古代において、壮大な未知との遭遇を経
て文明を重ね、栄枯盛衰を繰り返し、1000年紀、2000
年紀を重ねて今の時点に立っているのかもしれない。
 そしてまた、人類は壮大な未知との出会いを迎えるのかもし
れない。それは分からない。

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TPP推進論者に申し上げたい事

2012-11-27 13:26:08 | インポート
 半年程前にあるコンサルタントとTPPについて話を
した事があった。そのコンサルタントはとにかくTPP
に加入するべきだ、加入しないほうがおかしいと言う。
 私はそのコンサルタントにどうしてそう思うのかと尋
ねると、貿易が活発になるとか日本経済再生の為には必
要だと述べてくる。ではTPPについて説明してくださ
いと言うと自由貿易だという程度しか説明できない。
 説明できないのに何故、加入するべきだと言うのかと
尋ねるとムキになってきた。
 多くの人がこのような状態ではなかろうか。
 TPPという言葉は知っていても内容について全体像
をほとんど知らない。正確に言えば知らされていない。
 日本のメディアもTPPについて決して正しく報道し
ない。本質を知らされないまま国民も識者も是非を問われ、
あろうことか加入ありきの報道がされてきた。
 異常事態である。

 例えば二人の人がいるとする。ある契約を前にして二人
とも内容を全く知らない状態だとする。一方は内容はよく
分からないけれど、とにかく良い話らしいので契約すると
息巻いている。もう一方は内容がよく分からないから契約
するわけにはいかないと息巻いている。
 皆様はどちらの姿に共感できるだろうか。
 私は前者の姿が危険だと思う。分からないから契約しな
いというのは自然な判断ではなかろうか。
 国民はTPPという国を挙げた契約についてほとんど何
も知らされていないのである。自由貿易と関税の撤廃が行
われるらしいという中学生向けのスローガン程度しか知ら
されていない中で、TPP加入に執念を燃やし、加入あり
きの理論を展開しているあらゆる立ち位置の人に申し上げ
たいのは、では、あなたの自分の言葉で国民にTPPにつ
いて全体像を的確に説明した上で、だから加入するべきだ
という論理を展開するべきではないかという事である。
 私は私なりに知れば知る程、TPPには絶対に加入する
べきではないと申し上げたい。

 まさにTPPについて我が国を強制的に加入させるべく
御用学者の総動員状態が続いている。
 本日も某朝刊に御用学者としか思えない識者のTPP加
入推進論が展開されていた。経歴を見ると米国コーネル大
学教授を経ている。米国の大学で教授を務めたという事は
もう既にこの時点で何かを仕込まれていると見るべきだ。
 この学者は以下の論点を述べている。

①戦後の日本の発展は自由な貿易ができる事で可能になった
②アジア地域での新しいルールづくりに参加するのか否か
③TPPは成長が見込めるアジア太平洋地域での経済自由化
 を目的にしたルール作りだ
④世界の通商秩序の主導権を取っていくものだ
⑤東アジア首脳会議では日本、中国、韓国が自由貿易協定の
 交渉を来年開始することで合意しアジア16カ国で包括的
 経済連携(RCEP)の交渉に入る
⑥RCEPでは農業や知的財産等の重要な部分の扱いが不透
 明だ
⑦日中韓FTAも領土問題と通商を切り離して議論しにくい
⑧上記⑥⑦により質が高いTPPへの参加が日本にとっては
 重要だ
⑨円高が続く中、現在の日本の法制度、税金、エネルギー政策
 は「製造業は国内から出ていけ」と言っているに等しい
⑩日本は今年度中にTPP交渉に参加しないと出来上がった
 ルールを受け入れるか否かの二者択一の選択しかできなく
 なり国益を損なう

 
 ぼんやり考えていると、なるほどと受け入れてしまいがちだ。
しかしよく考えて見よう。
 まず①は自由な貿易ではなく我が国が優秀なものづくりを確
立し国民の知的水準や教育水準が高かった要素の方が大きい。
良いものは必然的に求められる。それが市場の原理である。
 ②について、TPPはアジアでのルール作りが主眼ではない。
米国の狙いはあくまでも我が国である。
 ③について、米国がTPPで想定しているエリアの全GDP
は我が国と米国だけで97%になる。従ってTPPは事実上の
日米契約のようなものである。
 ④について、これこそ米国の狙いである。
 ⑤について、これは単なる事実である。
 ⑥について、各国の国益や伝統文化について重要だからこそ
不透明になっているのだ。RCEPで明確にできないものを何
故、TPPでは明確にできるのか。敢えて明確にすれば失われ
るものが大きい。
 ⑦について、世界の現実は全てが一体となって交渉されてい
る。切り離して縦割りの中で思考する癖がついているのは日本
の弱点である。
 ⑧について、飛躍している。説得力がない。
 ⑨について、円高は輸入産業や観光産業にとっては好条件で
ある。全ての産業について悲観的ではない。また輸出に主眼を
おいている製造業の浮沈を決めるのは為替であり法制度、税金、
エネルギー政策ではない。為替については円の信用が高くドル
が暴落した結果の姿であって実質経済を貫いてきた我が国の得
た通貨の国際信用力である。虚構経済を行った米国の通貨の信
用が暴落した結果である。適切な為替について政治判断する事
こそが重要である。
 ⑩について、オバマ大統領が2012年度中に何が何でも日本を
TPPに加入させると述べている。何故なのか。何故、今年度中
なのか。いつの時期にできたルールであっても我が国の国益を損
ね、国民に疲弊と犠牲をもたらせるルールならば受け入れるべき
ではない。拒否しなければならない。


 TPP加入を強く推進しているあらゆる立ち位置の方々は、繰
り返すが、自分の言葉で国民にTPPの全体像を示し、それを以
って何故加入する必要があるのかを述べなければならない。
 国民一人一人が本質を知ろうと努力し、大切な我が国の伝統文化
や産業、あらゆる領域を守らなければならない。
 自由という掛け声の下で無秩序で荒廃した光景を展開しては
ならない。自由という定義を改めて考え直さなければならない
時代にあると言える。
 TPPは自由貿易や関税の問題に矮小化されて伝えられてい
るが、それだけでは済まない。あらゆる全ての分野、領域に及
ぶ極めて重要な内容なのである。
 あなたは内容の全てを知らない契約書にサインできるだろうか。

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国民不在と国益を忘却した姿

2012-11-23 18:20:12 | インポート
 珍奇な現象が続いている。現職の国会議員からすれば
もしかしたら落選してしまうかもしれないと感じる事は
この上ない恐怖なのだろう。
 国会議員は当選してこそ活動ができる、だから手段を
選ばず当選する事を最優先するべきだという声も確かに
一理あり、その為にはどこの政党に所属する事が今この
瞬間においては、この当座においては最も有利かという
視野と判断力しか持ち合わせていない姿にしている。確
かに当選しなければ意味がないかもしれない。それも一
理ある。しかしそれは国会議員の立場から見たエゴであ
る。
 余程の大物議員でない限り、無理にその人が当選しな
くても世の中的には全く何の影響もない。皆無である。
無理にその人が当選しなくても地球は回っていく。

 この人物には絶対に国会議員になって頂いて国家のた
めに励んで欲しいと世間が思うような人は極めて少ない。
明確な政策や訴えを持っている候補者も乏しい。だから
大抵は「よろしくお願いします」「これでいいですか?」
というような世間におもねる姿になっていく。
 永田町は国権の最高機関でもあるが、同時に竜宮城で
もある。よほどしっかりした議員でも次第に世間の感覚
に疎くなり実社会の感覚からずれていくようだ。
 霞が関の関係者の話では
「国会議員なんてテレビカメラに映る見せ場をどこかで
 設けてあげれば、それだけで満足してしまうからとて
 も扱いやすいですよ。」
とのことである。国会議員の平均的な姿が官僚からどの
ような視線で見られているのかを伺い知る一幕である。

 民主党からも自民党からもパタパタと離党者が出ていく。
勿論、党の政策に納得できないという一面もあるだろう。
しかしそれだけではないのも事実だ。支持率に右往左往し
このままでは落選するかもしれないと焦燥し、当座の逃げ
場を探しているだけの姿にしか見えない。
 離党した国会議員の多くはその理由をもっともらしい論
理で述べているが、先ずはどこから出たら当選しやすいか
が頭にあって後から理屈を組み立てているようにしか見え
ない。総選挙で落選して離党するならそれも妥当な選択で
はあるが、前回に有権者から今の政党で選んで頂いていな
がら勝敗もついていない段階で、この政党にいたら落選す
るかもしれないという空気を察知して離党して他の政党に
移るというこの姿が、年月が経過して検証される対象とな
った暁に正当な評価を受けるだろうか。もしかしたら名前
すら記憶されていないかもしれない。
 国会議員の場合は仮に落選しても、党の公認候補者であ
るならば落選中も党から活動資金が出る。党から一切活動
資金が出ない自治体議員に比べれば遥かに恵まれた環境に
あるのだ。仮に落選したとしても公認候補であれば党から
活動資金が出るのだから、政治信念と信念をもって堂々と
臥薪嘗胆で活動すればよいではないか。
 パラパラと民主党にしろ自民党にしろ離党する国会議員
のぶざまな姿は、選挙目当てにしか見えず、そのような魂
胆で本当に国家の難局に立ち向かえるのか、本当に政治が
出来るのかと不安になる。この程度の気概では有利になる
か不利になるかでしか判断しない国会議員にしかなれない。
利害が衝突する諸外国との交渉で、外国に対しておもねる
ような議員が出ないとも限らない。そのような軟な議員が
運よく政党を選挙目当てで乗り換えて当選したとしても国
民の害になるだけである。
 落選したらどうしようと怯えている国会議員の皆様、い
っそのこと落選してみたらどうだろうか。自尊心とプライド
だけになっていないだろうか。落選して浪人中でも政党から
資金が出るのだから本人に政治信念がありさへすれば政治活
動は継続できるではないか。

 また報道されるところでは、民主党執行部は候補者に踏み絵
を迫っているとのことである。真意はともかくとして踏み絵の
内容はTPPに賛成すること、消費税増税に賛成のこと、原子
力発電所再稼働に賛成のこと等のようである。そのように聞こ
えてくる。
 もしこれが本当なら、こちらも度量が小さいのではないか。
 候補者に踏み絵を迫るという発想自体が排斥ありきの狭い料
簡ではないか。そこには国民が不在になっていないか。
 踏み絵の内容自体が国益を損ねるものだったらどうするのか。
 その政策が国益につながるのか国民に疲弊と被害を生じるも
のなのかで政策は判断されなければならない。
 踏み絵を迫る行為はまるで宗教裁判のようであり国益や国民
の生活という視点が欠落していると言わざるを得ない。
 国会でも場合によっては国益の根幹にかかわる重大な案件で
あれば党議拘束をかけないで個々の議員の判断に委ねる選択も
行われて然るべきである。国会議員は選挙区の有権者、国民か
ら選ばれた利益代表者であり代弁者なのだから。
 もはや重大な案件で議員個々の判断に委ねられないとなるな
らば、国民投票にかけるべきではないか。その為の法整備を急
ぐべきであろう。
 最も国民投票でもされれば国会議員の議決という仕事が奪わ
れる、という小さな視野と判断で国民投票には反対だという国
会議員が少なくないのが実態ではあろうが。

 選挙目当てで離党し有利か不利かだけで当座の居場所を求め
る国会議員も小粒なら、踏み絵を迫り言う事を聞かない議員を
排除しようとする政党の執行部も小粒である。
 総じて国会議員が小粒になった。
 これが我が国の不幸である。
 人気取りだけで終始するなら劇団と何等変わりがない。
 これに加えて我が国の永田町、霞が関はもはや米国の恫喝の
下に言いなりとなり官僚は忖度して回転しているという実態も
大きく我が国を停滞させている。

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空気というもの

2012-11-20 16:32:21 | インポート
 空気というものを考えて見たい。ここで言う空気とは
airではなくてatmosphereの事である。
 物事を巡りどことなく支配的に全体を染めている空気
がある。誰が言いだしたわけでもないがいつの間にか全
体的にそれとなく方向性が促されていく空気がある。
 
 企業や組織の会議がいい例である。
 何となく支配的な方向性すなわち空気である。会議で
は誰も意見を言おうとしないくせに予め結論だけはいつ
の間にか何となく用意されている。従って会議録や議事
録を見ても誰もその事について述べていないのに、どこ
にもそれが記されていないのに物事が決まっているとい
う現象はしばしばあることである。
 時に空気を読めない若手社員等がいて、会議で赤裸々
に意見を述べると大抵は疎まれる事例が少なくない。空
気を読めよと後で叱られるか周囲が遠ざかっていく。
 その空気に沿って、よく会議では本心でない事を皆が
述べ合う事が多い。こうするべきだ、ああではないとか
幾つかの意見が出される。しかし会議では結論が出ない
事が多い。そこにいる皆の本意は別のところにあるから
だ。そして何人かで別の場所に集まってささやきあう。
「会議ではあのように言ったのだけど・・・実はさ。」
「あの場では言えないけれど本当はこうなんだけどさ。」
と。そして互いにそれを認識し合っていつしか一つの意
思が形成されていく。
 後日の会議ではそれを追認するだけの場になっている。
 空気にはこのような事例が多い。

 WBC(ワールドベースボールクラシック)が近付いて
日本代表の選手団は大会3連覇を目指している。ところ
が最初から空気として予想されていた通り、主力となり
得る現在米国大リーグに移籍している選手がWBCへの
出場を辞退する展開が続出している。
 また別の空気を思い出してみたい。前回のWBC大会
の際にイチロー選手が出場するという事で事前の空気は
盛り上がった。ところが予選からイチロー選手は調子が
上がらず打撃不振に陥った。すると世間の空気は一転し
てイチロー批判に転じた。途中からはイチローのせいで
日本代表チームが負けた、イチローを途中でメンバーか
ら外して米国に帰ってもらえという更迭論までが空気と
して支配的にすらなった。あの時の日本代表は原監督だ
ったが監督がもしこの空気に影響を受けて判断していた
ならば日本代表の世界一はなかったかもしれない。メデ
ィアも途中からこぞって打撃不振のイチロー選手を批判
した。
 そして決勝戦での韓国戦で延長戦の末に決勝打を放っ
たのはイチロー選手だった。あの展開であの場面で結果
を出すのは他の選手では荷が重くイチロー選手でなけれ
ば無理だという局面だった。乗るか反るか、結果はイチ
ロー選手だからあの場面であの重圧の中で決勝ヒットを
打てたのである。韓国選手の中からすら日本の世間やマ
スコミのイチロー選手に対する風当たりや批判に疑問を
呈する声が出るほどだった。
 イチロー選手の後日談は
「WBCでのあの打席は恐怖以外の何物でもありません
 でした。」
というものだった。
 世界の一流プレーヤーとして誰もが認めるイチロー選
手ですらこのような恐怖に包まれたあの当時の世間の空
気というものを考える時、何事かを考えざるを得ない。
 もしも決勝戦での打席でイチロー選手がヒットを打て
なかったならば日本代表チームの世界一はなかったわけ
で、それを想像するととてつもないイチロー選手への批判、
大バッシング、そして敗戦の戦犯扱いの大合唱が沸き起こ
ったであろうことは容易に想像できる。
 世間の空気はいかにいい加減で、時に怖いものである。

 政治においても空気は存在する。
 まだ何も実態のない存在に対して過剰な期待が空気とし
て世間を包んで数年が経過し、次第にしぼみつつあるが
何も実態のない空気が新たな空気を呼び新党ができては消
滅し、また合流しては名を変えて世間はその空気を支持し
ている面もある。
 そこにあるのは期待感という空気だけである。
 この空気が空気だけであったならやがて破裂して霧散す
る可能性は小さく無い。
 この実態はないけれども世の中を支配する空気というも
のは時代が経過した際の検証としての視点に立った時に何
も残っていないのである。
 逆に言えば当時がどのような空気だったのかを知ること
がなければ時代も歴史も人物も読み解く事は永遠にできな
いのである。

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様々な背景

2012-11-16 23:58:38 | インポート
 ジョセフナイ氏はハーバード大学教授である。
 氏の著書も数冊あり目を通した事もある。
 東京都内の大学にも時に出向き、我が国の大学生相手
にシンポジウムに応じたり時にスピーチを行いもする。
 しかしふと疑問に感じた事がある。
 ジョセフナイ氏は常に日本にいる。ハーバード大学の
教授でありながらハーバード大学にいない。どう見ても
ハーバード大学で講義をしているようには見えない。少
なくとも数年以上前から日本に常駐している。
 ハーバード大学教授というのは大学で研究も講義もし
ないままで教授でいられる不思議なポストのようである。

 周知の通り、ジョセフナイ氏は我が国の政治家や官僚
に指示を出して我が国をコントロールしている、いわゆ
る「ジャパンハンドラーズ」の一人である。
 ハーバード大学教授という肩書は表向きで実質は対日
戦略の米国の担当と言える。
 周知の範囲で述べればこのジャパンハンドラーズの人
達は、
 *ジョセフナイ氏(ハーバード大学教授)
 *リチャード・アーミテージ氏(元国務副長官)
 *マイケル・グリーン氏
   (元米国国家安全保障会議上級アジア部長)
 *カート・キャンベル氏
   (東アジア太平洋担当国務次官補)

 等々である。
 識者の指摘では、例えば前原誠司代議士に頻繁に指示
を出しているのはマイケル・グリーン氏であるという。
 首相も完全に米国の恫喝下にある。
 今、我が国は米国の強い圧力の中で米国を動かしてい
る多国籍企業群の営利活動のために日本のあらゆる国内
のルール、仕組み、国内法をも撤廃させ改変させるTPP
に強制的に加入させられようとしている。
 TPPに加入したならば最後、もはや我が国はあらゆる
分野において米国のモデル下に組み込まれ国としての姿を
失いかねない。日本国の終わりの始まりになる。
 評論家の桜井よし子氏は常日頃は皇室の重要性を説き、
また我が国の国体について正論を唱え国民の信頼を得て
いるように見える。しかしTPPについて桜井よし子氏
は加入するべきだと述べている。稲は単に米という食糧
というだけでなく稲作文化としても重要であり、TPP
加入によりこの稲作文化が大きく変容させられてしまう
危険性が高い。生態系すら激変して我が国の国土風景を
一変してしまいかねない。すると稲作文化と深く結びつ
いている我が国の皇室の、ひいては国体の危機にもつな
がりかねない。TPPに加入するべきという桜井よし子
氏の論理は常日頃の自身の論に矛盾していないだろうか。
 米国の手法は絶妙で国民に信頼されている識者を通じ
て例えばTPP加入の必要性を説かせ、あの識者が言う
のだから大丈夫だろうと思わせて誘導する事はよくある
事である。
 国民はかけがえのないものを失わない為にもTPPに
ついてよくよく目を凝らす必要がある。

 ジョセフナイ氏の論文に以下のような内容がある。
「中国に覇権が移るとの議論が多い。しかしこれは全く
 のナンセンスである。中国はどれほど経済成長しよう
 とも、その軍事力と経済力が米国の覇権を脅かすほど
 まで大きくなる事はまずない。それには遥かに時間が
 かかるが、中国はそれを達成する前に政変を経験し
 発展は減速するだろう。
 中国は米国の脅威ではないし、今後とも脅威にはなり
 得ない。
 将来、米国の覇権を脅かす勢力が出てくるとすればそ
 れは日中韓の東アジア共同体だけである。この3国が
 共同体を形成してしまうと、米国を遥かに上回る力を
 持つことになる。」

 つまりジャパンハンドラーズの一人ジョセフナイ氏は
東アジア共同体ができる事を最も警戒し、それをさせな
いように対日政策を取っているという事である。
 2009年に政権交代が生じ民主党政権が誕生した発
足直後、主な政策の一つが東アジア共同体構想であった。
これを警戒する米国がこれを唱えていた内閣を瓦解させた
事は周知の通りである。
 もし我が国と中国、韓国で一つの経済圏が出来たとすれ
ば瓦解と混乱のEU圏やドルが暴落している米国を差し置
いて世界で最も躍動する経済圏が誕生してしまう。
 それをさせない為にも米国はTPPで我が国を組み込み
モデル下に置き、そして周辺のアジア諸国との関係を壊し
仲を裂こうとしてくる。
 必要以上に我が国が中国や韓国と軋轢を生じている要因
の多くは米国の仕掛けにあると言える。
 国民が真実に一人でも多く気付き、アジアの良識ある人
達で語り合い交流を深め、堅実で賢明な判断を行い逞しく
健全な世論を形成し時の政権を支えていかなければならな
い局面にあると言える。

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