木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

三月の市議会

2004-03-31 22:27:03 | インポート
 三月度の東大阪市議会が会期延長を重ねて、日付が
変わった三十一日の午前五時前に全ての内容を終了した。
 
 総合庁舎の全ての階に夜明けまで明々と電気が灯って
いる姿は遙か大阪市からも見えただろう。平成十六年度
の予算が成立する、つまりは市民生活につながる行政の
内容が決まるという大切な議会である。
 
 夜を徹しての市議会、さすがにこたえたが、市議会を
経て新しい年度の自治体の運営が決められる大切な時間
でもあった。
 四月からは官民問わず多くの分野や業界で人事異動が
行われ、新しい体制の中で新しい季節が始まる。

 桜が満開であった。
 桜は散り際が美しいという美意識も古来のものだが、
私はやはり桜は咲き誇っている時が最も美しいと思う。
 街も桜とともに新年度になる。

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学力は学びたいという力から生まれる

2004-03-27 22:56:19 | インポート
 教育について考えることがあった。
 様々な議論や意見があるが、学力の中でも特に大切な
のは「学びたいと思う力」だと思うようになった。
 学ぶ力や学習能力よりも、本人が学びたいという力が
沸き上がることが最も重要ではないか。

 学校の先生だけの問題でもなく、家庭だけの問題でも
なく、又、学校を卒業してからの時間のほうがそれまで
の時間よりも遙かに長いわけで、様々な場面で何かに啓
発され学ぼうとする、そういう動機が芽生えた時に環境
がかみあえば人は伸びるのだろう。
 かつて日本人は、そういう環境を求めて留学をした。
 或いは環境を求めて旅をした。

 木造校舎とせせらぎの環境にあると、自ずから漢詩を
学んでみたいという衝動に駆られる。美しい石造建築の
中に入ると、美術や絵画や彫刻に触れたいという気持ち
になり、魅力ある都市や街並みに入ると、そこの地域か
ら始まってそこの国の文化、風土、歴史などを知りたい
という意欲が湧いてくる。
 この風景からこの曲が生まれたという経緯を知れば、
音楽についてもっと調べたいという欲求が生まれる。
 金融の街を歩くと、金融や銀行などについて知りたい
という思いになり、更には日本円と米$、豪$、ポンド
等との関係や国際通貨及びその相互関係などをもっと知
りたくなる。

 そういう学びたい、知りたい、と思う力が非常に重要
であると考えるようになった。

 そのような意欲は、なかなか机の上からは生じない。
 また灰色の角々としたコンクリートの建物の群れに
囲まれていても芽生えにくい。
 そう考えた時、教育にしろ人を動機づける何かにしろ
「環境」というものが極めて大きな影響力を持つ。

 まさに教育こそ「環境問題」でもある。

 本当に意欲ある人々はそういう「環境」を求めて彷徨う
のだろう。そういう環境をいかにして創造していくか、こ
れも又これから欠かせない視点になる。

 そして人が育ち、社会が発展していく。
 ふと思うがままに述べてみた。

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市議会議員

2004-03-27 12:22:38 | インポート
 地球規模で物事を考えて地域で活動する。
 かつてこういう言葉に出会い、こういう行動が
取れれば理想だなと思っていたが、現実なかなか
言葉通りにはならないとも思っていた。

 しかし、市議会議員ならまさにこれができる。
 そう思うと力が湧いてきた。

 地球規模で物事を考えて、地域から行動する。
 これを地で行うのが市議会議員ではないか。

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社員ナビ

2004-03-24 00:09:25 | インポート
 全地球方位測定システムによる観測網が普及して車は便
利になったが、同時に会社員などは究極の管理社会へと突
入した。
 
 一昔前は携帯電話も世間には無く、社員は外回りの途上
から公衆電話を利用して上司や会社に諸連絡や報告を行い
「今どこだ?」
と聞かれた時にもある程度の融通や微調整はついたが、今
や居場所をごまかしたり、嘘の地名を述べようものならば
カーナビならぬ社員ナビにより逐一、上司に居場所を把握
されている時代であるゆえ大変なことになりかねない。

 今日は体調が悪いのですいません、と受話器で述べてお
きながら居場所を見ると湘南の海岸沿いを移動していると
いうことになれば翌日からその社員の机は存在していない
かもしれない。
 いや、その程度の逃げ道くらい与えてあげないとストレス
社会の逃げ場を失う人々が増えるかも知れない。

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富士山が見える西の限界

2004-03-22 02:08:50 | インポート
 日本の秀峰、富士山の山頂は雲より高く円錐状の頂の
姿は二つと無い。世界にも誇れる名山である。
 さてその富士山を私は関西から見たことがある。なか
なか信じてもらえない話なのだが、近畿の屋根と言われ
る奈良県の大台ヶ原の台地から東の方向にうっすらと白
い円錐状の山が見える。富士山が見える西の限界であるら
しい。
 
 大台ヶ原は標高が高いこともあり、近畿でも最も雨が
多い地域である。近畿で最も標高が高いこの地は断崖が
連なり、岩盤の台地が広がっている。雲が頭上の近くを
早く流れて、すぐに天気が変わる様は圧巻でもある。
 前方には熊野灘や尾鷲湾が眼下に見えるこの地は古代
より山岳信仰の対象ともなっていた。雄姿や美しい姿形
の山々が多く、そこに霊や神が宿ると古代の人々は信仰
したのである。

 雨が多い大台ヶ原の麓の集落では明治の頃まで、この
山岳は台状になっていて、そこに湖があり、風の強い日
にはそこの水が溢れて麓の村々に雨を降らせるのだと信
じられていたという。
 数年前に訪れた大台ヶ原であるが、いかにこの地が人
々を寄せ付けない厳しい環境にあったかが分かる。

 この辺りには平家の落ち武者が隠れ住んだという里も
散在しており、山間のいで湯も良質のものも多く、十津川
などかつて年貢を免除されて、かつ歴史にも重要な役割を
担ってきた地域もある。
 まさに地域の歴史の深さと様々な側面を知ることがで
きる。

 なかなか自由な目的で広範囲に動く時間が取れない立場
になって、そういう遊学や周遊の機会が激減して残念だが
世の中を考えて行くには、こういう時間がとても大切だと
今更ながらに思わざるを得ない。
 動かなくなると、或いは動けなくなると視野が狭くなる。

 大台ヶ原から富士山が見えた時の視野の広がりは地理感覚
や机上の知識を瞬時にして一掃する爽快で快活な一瞬であった。
 いずれ又、そういう一瞬に出会いたい。

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