木村正治のデイリーコラム

木村正治(きむらまさはる)が世の中の様々な事項について思う事や感じた事を徒然に綴っています。

不平等条約が如き轍を踏まないために

2008-06-27 13:43:05 | インポート
 ひとたび不平等条約を締結してしまえば、それを解消
したりフェアな条約を交わすための労力に数十年もかか
ってしまう事は、歴史が証明しているし、わが国も幕末
から明治にかけて経験知として体得している筈である。
 今、領土問題にしろ、日本人拉致被害者の救済の件に
しろ、国際力学の関係にしろ、まるで不平等条約を結ぶ
が如き過ちを犯す危険性に満ちた匂いがしている。

 「拉致のことは忘れません」と米国は言う。リップサ
ービスでないことを願う。
 「拉致は解決済みであるとは言わない」と北朝鮮は言
う。日本からの経済制裁等の凍結解除を引き出すための
話法ではないのか。
 リップサービスや話法に応じて、日本が実で応じてい
るとすれば、いよいよ相手に見透かされて幕末の頃の不
平等条約のような関係にさせられてしまうだろう。

 思えば、遺骨鑑定でも堂々と拉致被害者の遺骨である
と差し出し、以って被害者は死亡していると迫る北朝鮮
はDNA鑑定という技術による事実を前にしても、それ
をでっち上だげと開き直る姿勢であった事を思えば、対
話の方法も見直す必要がある。
 拉致は国がらみの誘拐であり、許されない組織犯罪で
あり、人権侵害でもある。

 日本人が拉致という被害にある中で、日本政府が救済
せずして誰が日本人被害者を救済できるのか。
 不平等条約が如き轍を踏まないよう、私達は対峙して
いかなければならない。

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東大阪市6月議会を巡る状況について

2008-06-23 23:25:58 | インポート
 東大阪市議会の6月議会の開会が大きく遅れている。
 平成20年度の各予算について、先の3月市議会で審議を
行い、一部修正をして議決されたのだが、市は上半期の
予算配当において、予算額を20%減額で配当を行った。
 3月議会の際には、予算審議の中でもこの20%削減の
案は説明すらなく、議会に提出された予算とかけ離れた
内容が示されているといえる。
 
 毎回のように東大阪市議会にて紛糾の一因となってい
るのは、議会の議決権をいかに市は捉えているのかとい
う趣旨である。
 今回も、市民生活に影響が生じるために、各委員会が
開催され審査を行った。
 私の所属する文教委員会にても審査が行われ、学校プ
ール開放事業や学力向上対策等について予算配当につい
て尋ねた。
 その他の委員会でも審査が行われた。
 その結果、予算20%削減案を撤回することが必要との
ことになり、多くの会派の総意で議長を通じて市長に対
し、予算20%削減案の撤回を求め、上半期の予算を全額
配当することを原則にして、市議会が議決した予算額に
戻すことを求めることが確認された。

 以上の経過から、東大阪市議会の6月議会は本会議の開
会が6月末辺りに大きくずれ込むことが濃厚になった。

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今日の憲法(五十一)

2008-06-23 23:05:31 | インポート
Article 55:

Each House shall judge disputes related to qualifications
of its members. However , in order to deny a seat to any
member , it is necessary to pass a resolution by a majority
of two-thirds or more of the members present.

(日本語訳)

 第五十五条

 両議院は、各々その議員の資格に関する争訴を裁判する。
但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上
の多数による議決を必要とする。

Article 56:

Business cannot be transacted in either House unless
one-third or more of total membership is present.
All matters shall be decided , in each House , by a
majority of those present , except as eleswhere provided
in the Constitution , and in case of a tie , the presiding
officer shall decide the issue.

(日本語訳)

 第五十六条

 両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ
、議事を開き議決することができない。
 両議院の議事は、この憲法に特別の定めのある場合を除いて
は、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長
の決するところによる。

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他人事の中で

2008-06-23 09:33:26 | インポート
 外は雨が降り続いている。冷房のきいたファーストフ
ード店の中で口々に頬張りながら若い男女がおちゃらけ
ながら新聞に載っている殺人事件を話題にじゃれあって
いた。
 そしてすぐに別の話題になって、たわいもなく過ごし
ている。
 そうして読み飽きた新聞は、ポイと元の棚に戻される。

 所詮は他人事。
 渦中の犠牲者は、恐らく言葉にならない叫びを発し、
いくつもの合図を出しながら事切れていったに違いない
が、誰の目にも留まらない。
 一つの命が失われているという事実が、その場限りの
ほんの一時の場にしか残らない。
 今の世間を例えているような気がしてならなかった。

 世の中の出来事を今日も新聞が伝えている。
 大手新聞から地方紙まで様々だが、時に偏った、首を
傾げるような社説を目にすることがある。それは社説と
いうよりも個人が発行する中傷ビラ程度の中身に見えて
仕方がない時もある。
 社説が正しいとは限らない。いかにそれぞれが自分の
視野を持ち本質を見定めるかという視野が必要である。

 私は最近、社説にも目を通すようになった。
 以前から記事は読んでも社説は読まなかった。何故か
少年の頃から読む気にはなれなかった。敢えて理由を探
すと、社説は新聞社の意見であって、普遍的な本質であ
るとは限らないと思っていたからである。だから社説を
鵜呑みにして語る人や、社説に染まって走る人を見ると
疑問に感じたりもした。
 私は大見出しよりも、ベタ記事に着目したものだ。時
にとても重みを持った真実が意図的に小さく小さく片隅
に、しかし本質だけを発しながら、大見出しの陰に隠れ
ている姿に、逆に事実の重みを見出したこともある。

 人にとっては事は他人事。
 その中でいかに事実が伝わるか。
 最近、そういう事を強く感じている。
 

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つもり

2008-06-20 21:30:46 | インポート
 ある方から良い言葉を頂いた。
 つもり違いの十カ条という。

・高いつもりで低いのが教養
・低いつもりで高いのが気位
・深いつもりで浅いのが知識
・浅いつもりで深いのが欲望
・厚いつもりで薄いのが人情
・薄いつもりで厚いのが面皮
・強いつもりで弱いのが根性
・弱いつもりで強いのが自我
・多いつもりで少ないのが分別
・少ないつもりで多いのが無駄

 ということである。
 こういう「つもり違い」をしなければ、素晴らしい人
材であると思った。
 しかし同時に、生身の人間ではすべてをつもり違いし
ていない人を探すのは至難の業ではないかとも思った。

 もしもこれら全てをわきまえて、実行している人がい
たならば、それは人ではなくて菩薩であろうか。

 あらゆる諸行は積もり積もっていく。
 そうして一人の一つの人生になっていく。
 その時は、どういう「つもり」であろうか。

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