母のこと

　母が亡くなって2年7カ月。

　長女である母を筆頭に、長男、次男、次女、三女の5人兄弟姉妹だ。

　27年前に長男が亡くなり、7年前に次女、今回、次男である私の叔父が亡くなった。

　たったひとり残された三女の叔母も75歳。

　戦争で父を亡くし、小学生だった母は幼い弟や妹の面倒を、母親を助けてみていたという。

　その母の下に、4人目が合流した。

　あの頃のように、きょうだい仲良く、時には喧嘩しながら、再会を喜んでいるだろうか。

　

外国人観光客には天国の日本

　2018年の時間当たり賃金（時給）が1997年からどのくらい増えているかを見たら、

　韓国は167％、

　イギリスは93％、

　アメリカは82％、

　フランスは69％……と各国ともアップ。

　その中で唯一、マイナス8％とダウンしているのが日本だ。

　賃金が上がらないどころか、下がっている。

　一方で、飲食店は安い労働力を使って格安の料理を提供できるし、

　他の各店舗も同様にお得なサービスやモノを売ることができる。

　懐具合が寂しい日本人にはその実感があまりないけれど、

　外国人からしたら美味なのに安い、サービスがいいのに安い、

　やたらとお買い得な国になっている日本。

　外国人観光客に食後の感想を求めた際、かなりの確率で口から出てくる

　「リーズナブル！」の一言。

　「このクオリティで安すぎですよ！信じられない！！」と興奮する外国人も珍しくない。

　日本人にとって普通の値段が、彼ら彼女らにとっては予想外に格安なのである。

　反対に、外国に行って普通にワンドリンク付パンケーキセットを食べたら2000円とかして、

　「ぼったくりか?」とたまげる日本人。

　そうした外国人が、日本でケーキセット580円を見ると「信じられない」となるのだ。

　もはや日本は後進国?