黄昏が近づくとフクロウは飛び立つ準備を始めます。暗闇で木に激突。最近は夜目、遠目が効かなくなって来ました。
黄昏れたフクロウ
映画、いつか眠りにつく前に
「やわらかい手」はもちろん良かったのだが、同時上映の「いつか眠りにつく前に」が予想外に良かった。「やわらかい手」より先に紹介するぐらい良い映画であった。
大学時代からの友人、ライラとアン。ライラの結婚式で介添え役を務めるためにライラの別荘に来たアンは、そこで使用人の息子のハリスに会う。実はライラはハリスに惹かれていたのだが、彼に引かれてしまったので、結局気の進まない相手と結婚する決心をしたのだ。
一方、気が合ったアンとハリスの二人は、ハリスの小屋で一晩を過ごすことになる。ところが、その夜ライラの弟、バディが事故で亡くなってしまう。医者であるハリスは、バディを助けることが出来たかもしれないと言う罪の意識にさいなまれることになる。そしてアンは、ライラがハリスを好きなのを知っているから、ハリスとは結婚できないと思っている。
そして40年後。死の床に伏しているアン。そこにアンの娘、コニーとニナが最後の別れにやってくる。二人の娘はここではじめてハリスの名前を聞くことになるのだが、、、、
女優陣が面白い。アンの思い出という体裁をとっているからアンを演じているヴァネッサ・レッドグレーヴが主役。そしてアンの娘を ナターシャ・リチャードソンとトニ・コレットが演じているのだが、ナターシャ・リチャードソンはヴァネッサ・レッドグレーヴの実の娘。アンの若い頃を演じているのがクレア・デインズ。これだけでもごちゃごちゃしてくる。
その上ライラを演じているメイミー・ガマーはメリル・ストリープの実の娘で、死の床のアンを訪ねてくるライラをメリル・ストリープが演じているのだから、面白いと言えば面白い。
それにしても大学で同級生だったアンとライラだが、40年後、アンの方がはるかに老けて見える。病気のせいかと思ったが、実年齢はヴァネッサ・レッドグレーヴが現在71歳でメリル・ストリープが59歳だから、ちょっと反則である。
「最高の人生の見つけ方」の女性版を作ると、きっとこうなるのだろう。年寄りには、どちらも感じることの多い映画であった。もう人ごとではない、、、、
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