「ゴーン・ベイビー・ゴーン」
製作:2007年
出演:ケイシー・アフレック、ミシェル・モナハン、モーガン・フリーマン、エド・ハリス
パトリックはボストンでパートナー兼恋人のアンジーと組んで失踪者を探す私立探偵。
ある日、下層階級が住む小さな町で少女誘拐事件が起きる。
4歳の少女アマンダが自宅から忽然と姿を消したというのだ。
「娘を助けて」と悲痛な姿をテレビカメラにさらし世間の関心を一身に集める母親・・・
テレビのニュース、ワイドショーは一斉にこの事件を取り上げ、街は騒然となる。
初日に解決をしないと、検挙率が10%まで落ち込むという誘拐事件。
しかし少女の失踪から既に3 日が経過していた。
そんな中、パトリックとアンジーのもとへ、アマンダの叔母ビーと叔父ライオネルが訪れ、姪の捜索を懇願する。
事件の重さにアンジーは難色を示すが、ビーの熱心な依頼に根負けし、二人は仕事を引き受ける。
アマンダの母親へリーンを訪ねてみると、彼女は酒とドラッグに溺れた自堕落な暮らし振り。
誘拐前は、彼女の育児放棄を見かねたビーとライオネルが何かとアマンダの世話を焼いていたのだった。
しかし、捜索は遅々として進まず、誰もが焦燥感に駆られていた。
パトリックとアンジーはボストン市警の刑事たちと組んで全力で捜査を進める。
次第に捜査線上に浮かび上がるその町の暗部。
ドラッグ中毒者、売人、闇を抱えた人間たちが集まる酒場、そして暴力・・・。
やがて彼らは、ヘリーンがドラッグの売人から金を盗んだという事実をつかむ。
アマンダの誘拐は、この代償だったのか・・・?
実の子どもが誘拐されたとき、手元に戻ってきてほしいと思うのはどんな親であろうと腹を痛め子の親であるかぎり、当然の切実な願いです。
ところが、その親が子育てができる能力に欠け、自堕落な薬中でどうしようもないとしたら、本当にその親に子どもを返すべきなのでしょうか。
この映画は単なる誘拐ミステリーのサスペンスドラマではなく、こういった社会問題に一石を投じた作品です。
最初は単調ですが後半からぐっと引き込まれていきます。
そして考えさせられるラストが・・・
最後の決断にあなたは賛成か?反対か?
この映画のお勧め度:☆☆☆☆