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柏木御坊市長が定例議会前の会見 御坊小和式トイレ8割を洋式化 施設使用料など消費増税分上乗せ 〈2019年6月8日〉

2019年06月08日 08時30分00秒 | 記事

提案議案を発表する柏木市長


 柏木征夫御坊市長は7日、14日開会の6月定例議会に提案する議案33件、報告4件を発表。今年度一般会計補正予算で1億4275万8000円を追加するほか、10月予定の消費税増税で施設利用料などに増税分を上乗せする条例改正案、工事請負契約、物品購入などがある。

 一般会計補正予算で主なものは、懸案の御坊小学校トイレの洋式化に5400万円を計上。国の平成30年度第二次補正で防災・減災・国土強靱化のための緊急対策で、有利な起債がメニュー化されたため、これを活用。国の補助は3分の1、残りは起債を活用するが、起債のうち50%は交付税参入される。
 御坊小の校舎、体育館で計7カ所のトイレがあり、大便器は和式が69、洋式が18あり、和式の約8割を洋式化する。あわせてトイレの天井や壁、床、小便器も改修する。
 このほか、コミュニティ助成事業補助金で御坊祭・御坊町の屋台修繕に250万円、学園前町内会自主防災会の防災資機材に50万円、藤田子どもクラブ施設改修工事追加に1000万円、森林環境譲与税移管に伴う森林環境整備事業(森林所有者への意向調査)委託費138万5000円など。
 消費増税に伴う使用料等改正の条例は14件。市立体育館や学校体育館、中央公民館、市民文化会館、市立武道館、御坊総合運動公園など19施設の使用料を中心に消防手数料、し尿処理手数料などが対象。市民課や税務課の各種証明書交付手数料は現行のまま。
 市道御坊大橋耐震補強工事請負契約は(株)明生工業=森鎌保代表取締役、湯川町小松原=、2億7540万円。高機能消防司令センター一式の購入は(株)富士通ゼネラル近畿情報通信ネットワーク営業部=西浦靖暁部長、松原市=、1億9250万円。市立給食センター昇降コンテナーイン消毒保管機・配送コンテナーの購入は(株)中西製作所奈良営業所=表川知史所長、大和郡山市=、7884万円。
 報告では、昨年9月の台風21号で市営住宅の屋根瓦が飛散し、近くの家、自動車に接触し、損害を与えた賠償額18万7420円を支払うもの。


「今は任期を全うするだけ」

来年5月市長選まで1年切る

 来年5月の市長選まで1年を切り、報道陣から見解を求められた柏木市長は「庁舎改築など重要案件があり、それに全力投球する。今は任期を全うするだけで、その後のことはまったく考えていない」と述べるにとどめた。
 3年前の前回は、二階俊博自民党幹事長の長男で秘書の俊樹氏と保守を二分する激しい選挙を行い、柏木市長が大差で7選。続投か引退か、柏木市長の進退が最大の関心事だが、今のところ流動的。


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林野庁事業 最新ICT技術で林業効率化 日高川、印南両町で構築実践へ 〈2019年6月7日〉

2019年06月07日 08時30分00秒 | 記事


日高振興局の令和元年度主要施策の1つとして林業の活性化を目指す「スマート林業構築実践事業」が、日高川町と印南町で令和3年度までの3カ年間で実施される。上空からドローンを活用した経済林施業に適した人工林の解析はじめGPS機能やAR技術の先進的なICT技術を実践活用し、「木の繋がりの見える化」を図り、現場作業の省力化や木材需要のマッチングと流通の効率化などを推進することで地域材の増産と利用量の拡大につなげる。

 日裏勝巳・印南町長を会長、久留米啓史・日高川町長と中家哲・紀中森林組合長を副会長に、県と日高川、印南両町、林業18事業体が紀中地域林業躍進プロジェクト推進協議会を発足させ、全国では2地域だけの林野庁事業でスマート林業構築実践事業(国庫)を実施。同協議会と森林所有者が必要となる情報を共有し、森林施業の効率化と省力化を最大限に図り、素材増産に繋げることで原木の需給調整や安定供給体制を拡充させる。
 森林上空からドローンなどを活用した航空レーザー計測と解析で、森林資源と地形情報の電子化を進め、精度の高い情報を活用して森林調査や路網検討など施業提案全般にかかる業務応用を想定した「森林施業カルテシステム」を整備。同システムの構築で「施業提案の見える化」を実現し、施業集約の効率化と省力化が図られる。
 これら精度の高い森林情報を活用し、パソコンやSNS端末から最大集材区域などを確認し、机上で合理的な路網設計を行うことができる施業支援システムを構築。現場管理にもGPSやAR技術を応用した工程管理などに取り組み、経営の効率化と生産性の向上に繋げる。このほか、市場動向や素材の生産予測や販売見積もり額、森林施業カルテの情報を共有するプラットホームを構築することで木材需給ニーズを最適化。需給マッチングの円滑化を図り、これらの情報を恒久的に活用するための原木需給情報のデータベース化にも取り組む。
 事業目標として、年間の施業提案量(林産事業地確保)を面積比で約30%拡大し、事業地の確保提案から素材生産、木材流通までのコストを約20%削減するとともに、地域材の供給と利用量を令和3年度までに約3倍の2万4300立方メートルへの増加を目指す。


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鳥羽商船高専の練習船が日高港へ 園児、児童が船内見学 〈2019年6月6日〉

2019年06月05日 08時30分00秒 | 記事

かじを取るハンドルを握る園児


 三重県鳥羽市の鳥羽商船高専所有の練習船「鳥羽丸」=全長40メートル、幅8メートル、総トン数244トン、定員56人=が4日、御坊市の日高港に寄港。地元の幼稚園児や児童らを招いて船内見学会が開かれた。昨年5月に続いて2回目の寄港。
 同校と日高港を活用した海洋技術調査や協同開発をはじめ災害時の相互協力、学生交流など幅広い分野で連携し、地場産業や地域活性化につなげようと包括連携協定を結んでいる和歌山高専(角田範義校長)が連携企画として実施した。
 船内見学には名田、塩屋両幼稚園の年長園児35人と名田小の3年生児童24人が参加。鳥羽商船高専の生徒17人の案内で船内を見て回った。園児らは「操舵室」では生徒から「船の進む方向を決めるところだよ」と教わり、一人ひとりがかじを取るハンドルを握って船長気分を体験。先端部分の船首(おもて)や高所にある船橋(ブリッジ)では、船上からの海の景色を楽しんだ。
 船内見学のほか、海域の水質調査の一環として和高専教諭や一般住民らが日高港周辺で航海を体験した。
 練習船を所有している商船高専・高専は鳥羽、富山、大島(山口県)広島、弓削(愛媛県)の5校あり、将来的には5校を巻き込んだ取り組みに発展させたい考え。


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印南町 部活動合宿誘致3年間で54団体 町民と交流、地域活性化へ相乗効果 〈2019年6月5日〉

2019年06月04日 08時30分00秒 | 記事

子ども達と交流する学生(帝塚山大学ペンクラブ)


 印南町を昨年度、部活動の合宿で訪れた大学生や高校生は559人で過去最高だった。平成28年度から町有施設を無料開放するなど3年の時限事業として誘致に取り組み、昨年度までの3年間に同町で合宿した学生は1433人を数えた。町は、宿泊客数が伸びるなど地域経済の活性化やまちのにぎわい作りの有効な施策と見ており、今年度は取り組み効果の分析や制度設計の見直しなどを行い、来年度からさらに効果的な誘致事業として取り組む考えだ。

 同事業は、合宿などで訪れた高校生や大学生らと町民が交流することで印南の魅力発信につなげようと平成28年11月から国の地方創生加速化交付金を活用して誘致の取り組みを始め、町や観光協会、町内の宿泊施設らで構成する町若者あふれる郷への架け橋推進協議会(中村泰介会長)を組織し、町内4軒の民宿や旅館で宿泊するのを条件に、町体育センターや町若者広場、切目武道館、小中学校の体育館などの施設利用料を無料としているほか、指導などで地域住民と交流した場合は講師代として謝礼を支払う制度も設けて取り組んだ。
 初年度は12団体320人、29年度は19団体554人、昨年度は23団体599人が合宿に訪れた。全国的に合宿誘致に取り組む自治体は多いが、ほとんどがスポーツ系を対象にしている。印南町はスポーツ系に加えて文化系も対象にしており、昨年度からは地域町民との交流を必須条件とするなど印南町独自の誘致事業で推進。昨年度は野球や柔道、バレーボール、剣道などスポーツ系のほか、文化系の落語研究会やペンクラブ、野外活動部も合宿に訪れ、野球、柔道、サッカーチームに所属する小学生や中学生バレー部員、いなみこども園児、学童クラブ児童らと交流した。
 これまで2500人前後で推移していた宿泊客数が、平成29年度は4885人、昨年度も4844人と2倍近くに増えていることに町は「訪れた学生が印南町の良さを広く情報発信してくれているのでは」と誘致事業による相乗効果と見ており「今年度は制度設計の見直しにあたるなどし、来年度から新たな誘致活動の取り組みをスタートさせたい」としている。


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宮子姫みなとフェスタに5千人 時代行列やお笑いステージ人気 〈2019年6月4日〉

2019年06月04日 08時30分00秒 | 記事

時代行列で笑顔を振りまく宮子姫


 御坊市の「宮子姫みなとフェスタ」は2日、日高港で開き、家族連れら5000人(主催者発表)が来場した。約1300年前の天平時代(奈良時代後期)の衣装を身につけた宮子姫時代行列、吉本芸人による「よしもとお笑いステージ」が人気を集め、ステージ発表や物産展など各種イベントでにぎわった。

 時代行列は第7代宮子姫の野口美晴さん(22)=御坊市湯川町財部、きのくに信用金庫=と、弓場蝶乃さん(22)=由良町里、JA紀州=が豪華な衣装を身にまとい、女官や男官役の塩屋小児童、河南中生徒と一緒に会場内を練り歩き、笑顔を振りまいた。和歌山県住みます芸人のわんだーらんどが藤原不比等役、粟田真人役を務め、行列を盛り上げた。
 エアロバティックショーの代わりに一昨年から始めた「よしもとお笑いステージ」はフルーツポンチ、女と男、わんだーらんど、モンブラン、フースーヤの5組が出演。それぞれの持ちネタ、地元ネタを披露し、観客を楽しませた。
 メインステージはオープニングセレモニーで柏木征夫市長があいさつし、塩屋、名田両幼稚園児と一緒に風船を飛ばし、両園児がダンスを発表。引き続き、市民吹奏楽団の演奏、日舞清姫会の宮子姫音頭・日高川踊り、ハレ45スタジオのハワイアンフラ、夢屋舞組のよさこい踊り、市観光協会PR大使・にしゆきさんのコンサート、天音太鼓保存会の演奏があった。子ども先着300人にお菓子セットもプレゼントした。
 テント会場は市内外から43店舗・団体が地元の物産・飲食物販売や各種展示などを行い、パートナーシティ協定を結んでいる徳島県阿南市も出展。EEパークではふわふわパンダ、クイズラリー(景品あり)を行った。船内見学会を予定していた国交省近畿地方整備局の海洋環境船「海和歌丸」は、都合により寄港を取り止めた。


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御坊市が東京五輪聖火リレールート入り 〈2019年6月2日〉

2019年06月03日 08時30分00秒 | 記事

フラッグツアー訪問イベント(写真)に続き御坊市が聖火リレールート入り


 東京2020組織委員会が1日、来年3月26日から121日間かけて全国都道府県を巡る「東京2020オリンピック聖火リレー」のルート概要を発表。和歌山県は来年4月10日、11日に行われ、日高地方から唯一、御坊市がルート入りした。1964年の東京オリンピック聖火リレーは紀北地方だけだったため、今回、初めて聖火ランナーが御坊市内を走ることが決まり、柏木征夫市長は「非常にうれしい」と喜んでいる。
 聖火リレーのコンセプトは「Hope Lights Our Way~希望の道を、つなごう」。来年3月26日に福島県をスタート。栃木、群馬を通り、中部地方から近畿地方、四国地方、九州地方、沖縄と南下。その後、北上して九州から中国地方、近畿地方、北陸地方、東北地方、北海道へ移動。再び、東北に戻り、関東地方、ゴールの東京まで巡る。最終地点は7月24日に開会式が行われる新国立競技場。
 県内ルートは、来年4月10日に新宮市、那智勝浦町、串本町、白浜町、田辺市、御坊市、有田市、海南市、和歌山市を走り、和歌山マリーナシティで聖火到着を祝うイベント(セレブレーション)を行う。11日は和歌山市、岩出市、紀の川市、かつらぎ町、高野町、橋本市を走り、橋本市運動公園多目的グラウンドでイベントを行う。
 御坊市内のルートは調整中で、年末に公表予定。一日あたり80人程度の聖火ランナーが走る。1人あたり約200メートル、約2分間。県内の聖火ランナーは7月1日から8月末まで募集。募集要項等は決まり次第発表する。県町村会理事会での報告によると、ランナーは約180人で、うち40~50人は県が一般から公募し、残りの130~140人は企業・団体等から選ばれる予定だという。
 1964年東京オリンピックの聖火リレーは紀北地方のみだったため、紀中以南がコース入りするのは初めて。御坊市では今年2月に県内で行われた東京オリンピック・パラリンピック「フラッグツアー」で県下で唯一、名田中学校で小中学校訪問イベントが行われており、これに続いての聖火リレールート入りに柏木市長は「大変光栄なことで地元市長として非常にうれしく思います。今後、組織委員会や県、その他関係者の方々のご協力をいただきながら開催に向けて取り組んでいきたい」と話した。


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