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平成27年度日高川町スポーツ賞に紀央館ホッケーの3人ら6選手 〈2016年3月18日〉

2016年03月18日 08時30分00秒 | 記事

 平成27年度日高川町スポーツ賞と同奨励賞の受賞者が決まった。スポーツ賞には、紀の国わかやま国体ホッケー競技少年男子で3位入賞した紀央館高校3年の平松凌、大西航平、栗本拓哉の3選手と開智高校男子バレー部3年の長岡晋太郎選手、全国障害者スポーツ大会に出場の高山純代選手(日高川町役場)と小田奈穂子選手(パン工房サンフールひだか)が選ばれた。奨励賞には全国大会規模の大会に出場するなどした個人19人と1団体が受賞する。表彰式は25日午後4時から町農改センターで行う。

 スポーツ賞は、町のスポーツの健全な普及発展に貢献のあった人、または全国規模の大会で優秀な成績を収めた競技者などに贈られ、町誕生以来の受賞者は24人となった。
 平松選手(初湯川)、大西選手(和佐)、栗本選手(寒川)は、紀央館高校ホッケー部で紀の国わかやま国体・少年男子の部に出場し、全国3位に輝いた。長岡選手(小熊)は、平成27年度全国高校総体男子バレーボールで3位だった開智高校男子バレー部に所属し、過去3回の町スポーツ奨励賞受賞に伴うスポーツ賞を受賞。高山さん(中津川)と小田さん(三佐)は、第15回全国障害者スポーツ大会紀の国わかやま大会にそろって出場。高山さんは、砲丸投げとソフトボール投げで2位、小田さんはボウリングで2位に入った。
 スポーツ奨励賞は、高校生が全国大会出場、小中学生は県規模以上の大会で優勝した人が選考の対象となる。今回を含め、町誕生以来の受賞者は11団体と個人166人になった。 
 スポーツ奨励賞受賞者の主な成績は次のとおり。
【スポーツ奨励賞】高川進(箕島球友会)第40回全日本クラブ野球選手権優勝▽原まなみ(愛知教育大)第70回国体バレーボール競技成年女子出場▽浜中晴貴(開智高)平成27年度全国高校総体男子バレーボール競技3位、優秀選手▽石本東己(紀央館高)同弓道女子団体出場▽横山ほのか(同)同▽横山稀平(同)全国高校弓道選抜大会個人競技出場▽岡奈津美(和歌山北高)第34回全国都道府県対抗女子駅伝競走大会出場▽辻本穂乃華(和高専)全国高専体育大会ソフトテニス女子ダブルス8強▽信濃健(同)同柔道団体の部出場8強▽中島大輔(早蘇中)生石ボーイズ大会ジュニアの部優勝▽五味登以(大成中)全国都道府県対抗中学バレーボール大会8強▽森美優(同)県中学総体陸上競技共通女子円盤投1位▽木坊子俊資(丹生中)第46回ジュニアオリンピック陸上競技大会出場▽上畑真由(川辺西小)県小学生陸上競技選手権小学5年女子800メートル1位▽上畑陸(同)同小学4年生以下男子800メートル1位▽水野正浩(和佐小)県小学生秋季陸上競技選手権小学1年男子100メートル1位▽谷口優花(玄子)第15回全国障害者スポーツ大会女子バレーボール知的障害の部出場▽谷口南未(同)同▽谷口愛美(同)同▽大成中男子陸上競技部、第29回県中学校秋季陸上競技大会学校対抗男子総合優勝。


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日高川堆積土砂対策で県が中州に直線水路の妙案 〈2016年3月17日〉

2016年03月17日 08時30分00秒 | 記事

堆積土砂対策で中州につくった直線水路(写真中央)


 御坊市や市議会から強い要望のあった野口、藤田町藤井地内の日高川堆積土砂対策で、県が新野口橋下流の中州中央に直線の水路(河道)をつくり、増水時の力を利用して上流の堆積土砂を下流に押し流す試みを行った。堆積土砂を除去するには多額の予算がかかるため、低水護岸の災害復旧工事に伴う「川替え」という妙案をひねり出し、コスト軽減との一挙両得を狙う。効果があれば他の個所でも取り組めるため、市や議会は「期待しながら成果を見たい」としている。

 平成23年9月の紀伊半島大水害以降、日高川ふれあい水辺公園や藤井多目的グラウンドの浸水被害が相次いでいることを受け、市と市議会が日高川の堆積土砂しゅんせつなどの対策を強く要望し、昨年秋から市の担当部課長、議会産業厚生常任委員会正副委員長が日高振興局建設部と折衝を続け「平成23年の被害後、目に見えて土砂が堆積している個所については調査し直し、改修等を検討する」との回答を得ていた。
 振興局は「堆積土砂を除去するとなると多額の費用がかかるし、土砂の捨て場も探さないといけない」とし、いくつかの方策を検討。新野口橋下流約400メートルの日高川左岸の低水護岸が昨年7月の台風で被害を受けたのに伴い、国の災害復旧を活用して原形復旧工事を行うことになり、その一環として「川替え」の妙案をひねり出した。工事を行うには現場周辺で川の流れを止める必要があるが、矢板を打ち込む方法では費用がかかるため、1000万円以上のコスト軽減につながる川替えを選択した。
 工事現場前には堆積土砂でつくられた中州があり、その中央部分に延長560メートル、幅30メートル、深さ約2メートルの直線の水路を設け、水がまっすぐ下流に流れる河道をつくった。堆積土砂を移動させるだけなのでコストが抑えられたのに加え、直線の水路をつくることで流下速度を上げられるため、増水時の水の力を利用して上流の堆積土砂を下流に押し流す効果を狙っている。振興局は「うまくいけば上流の堆積土砂が多少なりとも減らせる」と効果に期待している。
 15日に開いた市議会産業厚生常任委員会で松本隆史委員長や向井孝行副委員長、市執行部がこの試みを説明しながら「我々が要望してきた成果だ。川替えの効果があれば上流の他の個所でもできる。すでに効果も出ており、今後の成果を期待しながら見守りたい」と報告した。低水護岸の災害復旧工事は延長230メートルで、昨年12月に着工し、5月末完成予定。川替えの水路は2月末にできている。総事業費約8000万円のうち川替えの水路にかかった費用は約1500万円。


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19~20日 由良町の白崎海岸で初の自転車レース 〈2016年3月16日〉

2016年03月16日 08時30分00秒 | 記事

白崎海岸をコースに開催


 県下初の自転車イベント・オーシャンビューサイクルフェスタ「白崎エンデューロin由良」(由良町サイクリング&ウオーキング実行委員会主催)が19、20日、由良町白崎海岸で開催される。白崎海岸をコースにした4時間耐久レースは20日に実施し、全国からすでに50組を超えるエントリーをすませている。19日には関連イベントを行い、ストライダー試乗会やミニレースなどを用意。模擬店、おもてなしコーナーもあり由良町のグルメも楽しめる。

 昨年10月に策定した総合戦略に伴う国の追加交付金1000万円を活用(事業費1100万円)し、同町の観光PRにつなげようと企画した。
 20日のレースは、白崎海洋公園を発着点に白崎荘手前を折り返すコース(1周2・6キロ)で、4時間の走行距離で順位を競う。部門は、男子ロード、同車種自由、男女混成ロード、同混成車種自由、ロード以外の5部門。当日はライダーズミーティング、開会式の後、午前10時に一斉にスタートする。司会はラジオDJでアナウンサーの南隼人さん。
 関連イベントは白崎海洋公園パークセンター前駐車場で午前10時からスタート。子ども向け自転車・ストライダー試乗会やミニレース、サイクルマーケットなどを行う。
 ストライダーは2歳~5歳向けの足で地面を蹴るペダルなし自転車で、試乗会は屋外で実施。親子参加のストライダーミニレースは、直線20メートルをコースに基準タイムより早くゴールすれば抽選用紙がもらえる。景品は1等・ストライダー、自転車関連グッズなど。ミニレースの参加はHPで受け付けており、当日参加もできる。サイクルマーケットではタンデムバイクなどの自転車試乗会、BMXショーなどを楽しい内容満載。
 模擬店は19、20日(一部一日だけの出店)で、由良町商工会女性部の「由良バーガー」(19日だけ)、日本デコ寿司協会の「ゆらの助デコ巻き寿司」(19日だけ実施で100本限定)、ゆらつくらん会の「鯖ずし」「ゆら寿司」「もち」(いずれも19、20日)を販売。おもてなしコーナーでは、町商工会がぜんざい、コーヒー、ゆらつくらん会が漁師鍋を無料で振る舞う。ぜんざい、漁師鍋は19日と20日、コーヒーは20日だけ。
 事務局の町総務政策課では「レースだけでなく、自転車にふれる楽しいイベントも用意していますので、ご来場下さい」と呼びかけている。関連イベントの問い合わせは実行委事務局の総務政策課(電話65・1801)へ。


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日高川町が学校給食完全無料化を検討へ 〈2016年3月15日〉

2016年03月15日 08時30分00秒 | 記事

児童生徒の給食費完全無料化を検討へ(写真は川辺西小)


 日高川町の市木久雄町長は14日、3月議会一般質問で、小中学生の学校給食費の完全無料化について、町長と町教育委員5人で設置する「総合教育会議」の場に提案する方針を示した。給食費の完全無料化は、市木町長の選挙公約の1つ。就任後に全園児と第3子の児童生徒の無料化を実施したが、御坊市との組合立の大成中がある中で、完全無料化の実施は慎重に検討してきた。総合教育会議が必要と判断すれば、9月議会にも予算を提案する考えで、実施すれば管内初、県内でも3町村目となる。費用は約4000万円になる。

 医療費無料化の18歳引き上げや学童保育の拡充など、産業振興では原油高騰に対する補助や施設整備、農林業振興補助金の拡充、防災センターと美山産品所建設着手など、選挙公約をほぼ実現した市木町長だが、11日の質問では一部議員が「公約違反」と指摘して実施を促すなど、学校給食の完全無料化が最大の難題となっている。
 入口誠議員が、町長就任から約3年間での公約達成について問われた市木町長は約9割程度達成できたのではないかと述べた上で「ただ1つ心残りなのは、児童生徒の給食無料化だが、平成28年度の総合教育会議に提案し、議論して頂くとともに、普通交付税の状況を見た上で9月議会に上程することも考えている」と実施に向けて具体的な姿勢を示した。 
 選挙公約に掲げた小中学生の給食費無料化への第一歩として、就任半年後の平成25年10月から、第3子以降子育てサポート学校給食費等助成事業として、第3子以降の児童と生徒分(平成28年度見込みで約87人、約420万円)を無料化。同時に保育園の3~5歳児から徴収している主食費の無料化も実施し、園児の給食費を完全無料化にした。
 一方、全児童生徒の完全無料化については、同町だけ突出すべきでないとの考えなどから慎重に協議を進め、代替案として、今年度は中学生以下の1人に1万5000円の「子育てサポート商品券」を配布して、給食費の一部を支援してきた。
 中学卒業までの学校給食費の完全無料化は、若者定住に向けた施策として導入する自治体も増えているが、全国でも少ない。県下では高野町と北山村で中学卒業までを完全無料化しているが、日高地方では初の施策となる。小中学生の給食無料化には反対の意向を持つ住民もあり、若者定住促進などに向けた子育て施策に大きく踏み出すのか、総合教育会議での判断が注目される。現在の同町内の児童数は516人、生徒数(大成中112人を含む)は277人で合計793人。給食費の単価は240~300円で、完全無料化に必要な予算は小学生で約3000万円、中学生で1000万円となる見込み。


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御坊市長選、柏木征夫(現職)二階俊樹(新人)両氏一騎打ち 〈2016年3月13日〉

2016年03月14日 08時30分00秒 | 記事

 5月15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)は、7選を目指す現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=と、二階俊博自民党総務会長の長男で政策担当秘書の新人、二階俊樹氏(50)=無所属、自民県連・公明県本部推薦、島=の一騎打ちが確定的となり、保守を二分した前哨戦が本格的にスタート。両陣営ともに「一人でも多くの人と会いたい」と「草の根運動」で支持拡大に全力を挙げる方針。二階総務会長のもとでともに活動してきた両陣営の「がちんこ勝負」だけに激戦が予想され、市民の関心も高まっている。
 
 柏木市長は去る9日の市議会一般質問で「より一層自分に厳しく、積み重ねてきた経験や知識を生かし、初心に帰り御坊市発展のために全力を尽くし、皆様方の期待に応えられるよう更なる努力を重ねたい」と7選出馬を表明。「ぶれない、かたよらない、いばらない」を政治信条に「安心、安全、安定」をキーワードに第4次総合計画に基づき「住んでいてよかったと実感できるまち」をめざす。
 柏木陣営は「これまで動けなかったので出遅れている。これから巻き返しを図りたい」とし、3月下旬に公約を発表、4月初旬に後援会事務所を開設する。過去の選挙戦では地区別に市政報告会を開いたが、今回は「できるだけ多くの人に会って話を聞くのが基本。一個所に集まってもらうのではなく、こちらからいろんな所に出向きたい」とし、ミニ集会を重ねるなど「静かに潜行した草の根運動」で支持拡大を図る。
 二階氏は2月18日に「子どもたちの将来のために私たち大人が責任を果たさなければいけない。ふるさと御坊を元気あふれるまちにしたい」と出馬を表明。20年間の秘書経験等を生かし「人口減少対策」「雇用対策」「優しい街づくり」「防災対策」を政策の4本柱に掲げ、御坊市の力の強化や他の自治体との連携、国・県との太いパイプ、トップセールス、他所に負けない政策推進などを訴える。
 二階陣営は島の新風会御坊事務所内に後援会事務所を開設し、推薦団体等の応援を得ながら市内各所を回っている。「どこに行っても若い俊樹氏に期待する声を多くいただいている。今はできるだけ大勢の人に会って話をし、市民の皆さんの声を聞かせていただくことが一番大事。市民の皆さんと一緒に市政をつくっていきたい」とし、ミニ集会を開くなど「おやじ譲りの草の根運動」(二階氏)で支持拡大を図る考え。


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印南町が大規模災害に備え抜き打ち参集訓練 〈2016年3月12日〉

2016年03月12日 08時30分00秒 | 記事

30分後に開かれた対策本部会議で参集人員や被害状況などを確認

被害状況など情報収集にあたる職員


 印南町は東日本大震災から5年目を迎えた11日、職員の参集訓練を行った。課長など一部の職員以外には実施時間を事前に伝えていない抜き打ち訓練で、職員全体の約90%が参集の連絡を受けて40分以内に役場に参集した。訓練終了後、日裏町長が講評し全職員に「地震や津波の発生は防ぐことはできないが『犠牲者を一人も出さない、出させない』ということは可能だ。一致団結して町民を守ってほしい」と呼びかけた。

 訓練は5年前の「あの日を忘れない」を胸に刻み、南海トラフ巨大地震に備え「一人の犠牲者も出さない・出させない 何としても逃げ切る・あきらめさせない」との強い思いから実施。午前6時15分に職員参集システムを起動、職員84人に一斉参集メールで連絡。「震度6強の地震が発生。大津波警報が発令。第三号配備体制を取るので全職員参集」との内容で送信。メールを受けた職員が随時役場に駆けつけた。30分後には日裏町長を本部長とする災害対策本部会議を開き、職員から6時40分現在の参集人数報告や被害状況などの報告を受けた。参集開始から25分後の6時40分現在の参集人数は46人だった。40分後の6時55分には全職員の88%にあたる74人が参集、50分後の7時5分に全職員が揃った。
 町内各地に設けている電話機を備え、災害時などに役場と連絡が取れる双方向通信施設であるアンサーバック機能付き防災行政無線を使った情報伝達訓練にも取り組んだ。
 参集システムを使って全職員を対象にした訓練は昨年に続いて2回目。昨年は自動音声での電話連絡で全職員に連絡が終わるのに18分かかったため、昨年訓練終了後に一斉メールシステムへ切り替える対応を取った。町は「今回の訓練の反省点などを踏まえ、万一には万全の態勢が取れるよう今後も定期的に参集や図上訓練などに取り組んでいきたい」としている。
 町は弔旗を掲げるとともに東日本大震災発生時刻である午後2時46分に庁内放送し犠牲者らに職員が黙祷を捧げた。


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日高川町川辺西小のモデル事業、現代版寺子屋「未来塾」好評 〈2016年3月11日〉

2016年03月11日 08時30分00秒 | 記事

放課後の空き教室で地元の教師経験者から
指導を受ける児童(川辺西小)


 授業が終わった学校の空き教室で、地元のボランティアの指導を受けながら大勢の児童が宿題などに励んでいる。日高川町立川辺西小学校(尾崎和弘校長)では、新年度から国が本格的に取り組む「地域未来塾」に先がけて、モデル事業として県内で唯一、平成27年度に実施した。同町では新年度予算に、子どもの居場所づくり推進事業として88万円を予算計上し、同校はじめ町内5校程度で導入。県内各地でも46カ所で新年度からの実施を目指しているという。

「地域未来塾」は、放課後の空き教室や公民館などを解放し、教師経験者や大学生(都市部など)が指導者となって、無料で児童らを学習指導する場。塾などに通わない児童の学習支援につながるほか、放課後の子どもの居場所づくりとして期待されているもので、日高川町では、市木久雄町長と町教育委員5人で設置した「総合教育会議」が教育大綱に盛り込んでいる。
 平成28年度から全国各地で導入し、県下では46カ所で実施を予定。新年度からの本格的な実施に向け、日高川町の川辺西小学校ではこの1年間、県下で1校のモデル校として、放課後学習の場を設けた。全校児童207人を対象に、希望児童を募集したところ、88人が登録。毎週月曜日と木曜日の放課後、空き教室を利用してボランティアによる地元の教師経験者2人の指導(無償)で約1時間、宿題やドリルなどの学習を継続。10日は最終日だったが、スポーツクラブや学童保育に通わず、放課後の空き教室を利用した学習の場として保護者にも好評だった。
 日高川町では、新年度予算に「未来塾」実施に向けた予算(全額県補助)を計上し、モデル事業を実施した川辺西小はじめ、町内5カ所程度で実施。学年などに関係なく、希望する児童は誰でも参加することができる。新学年が始まる4月に希望者から登録を受け付けて5月にもスタート。登録した児童は、実施日に自由参加できる仕組みで、宿題などに限らず、指導者と一緒になって子どもたち自身が学習したいことを考え、教師経験者から指導を受けられる。
 同町の湯川宗一教育長は「未来塾は『現代版寺子屋』という形で、地域版学習塾のよう。放課後の子どもたちの居場所づくりとしてだけでなく、教師経験者など地域の方に指導を頂くことで、地域全体の教育力の向上にもつながっている。川辺西小でのモデル事業を通して、地域と一緒に子育て出来る良い事業だと実感できた。町内には学習塾やスポーツクラブ、学童保育の場がない地域もあり、未来塾が有意義なものになってほしい」と話している。


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御坊市長選に現職柏木征夫氏7選出馬表明 〈2016年3月10日〉

2016年03月10日 08時30分00秒 | 記事

7選出馬表明後、共同会見に応じる柏木市長


 5月15日告示、22日投開票の御坊市長選(任期満了6月10日)に向け、現職の柏木征夫市長(75)=保守系無所属・当選6回、薗=が、9日の3月定例議会一般質問で「私が貫いてきた『しがらみのない』堅実な市政運営に危ぐを感じ、ご信頼頂いている皆様方にお応えするのが使命」と正式に7選出馬を表明した。二階俊博自民党総務会長の長男で政策担当秘書の新人、二階俊樹氏(50)=自民県連・公明県本部推薦、島=が立候補を表明しており、保守を二分する激しい一騎打ちが確実だ。

 トップバッターの向井孝行議員が「市民サービスの低下を招かないという強い決意のもと行財政改革を断行して健全な行財政運営に努め、限りある財源をより効率的、効果的に各種施策に反映させながら行政の舵取りを見事に果たしてきた」と6期24年間の柏木市政を評価した上で、各種団体からの出馬要請に「これまで築かれてきた実績と政治手腕、市政執行の最高責任者としての先見性、分析力、決断力に対する期待が多く寄せられている」と7選に向けた決意を質した。
 柏木市長は「これまでの市政運営は『ぶれない、偏らない、いばらない』を政治信条に『安心・安全・安定』をキーワードに総合計画の5つの重点施策に取り組みながら平成11年度以降32億円の経費節減を行うなど一歩ずつではあるが、着実に成果を上げてこられた」と6期を総括した。
 その上で「最近の市を取り巻く様々な状況を鑑みると、私が貫いてきた『しがらみのない』堅実な市政運営に危ぐを感じ、また、同じ思いがある多くの方々からふるさと御坊発展のために頑張るようにとの要請を数多く頂いている。地方創生総合戦略への対応、防災対策など喫緊の課題が残されていることも踏まえ、熟慮に熟慮を重ねた結果、ご信頼を頂いている皆様方にお応えするのが使命であると考え、出馬の決意を固めた。積み重ねてきた経験や知識を生かし、初心に帰って御坊市発展のために全力を尽くし、皆様方の期待に応えられるよう更なる努力を重ねたい」と7選出馬への決意を述べた。
 柏木市長が出馬を表明したことで二階氏との一騎打ちが確実となった。市長選で過去に保守系が激突したのは昭和63年の当時現職の故・玉置修吾郎氏と新人の故・上田季児氏の一騎打ち以来。特に長年、二階総務会長のもとで政治活動を共にしてきた現職陣営と新人陣営の「ガチンコ勝負」となるだけに110票差だった昭和50年の県議選御坊市選挙区以来の激しい選挙戦が予想される。


「二階先生と戦うわけでない」
共同会見で柏木市長が強調

 向井議員の質問が終わったあと議会を暫時休憩し、柏木市長がマスコミの共同インタビューを受け、公約は今月末に発表、後援会事務所は4月初旬に開設、自民党県連、公明党県本部に推薦依頼を出すとした。
 今回の市長選について「私は市民に焦点を当て市民の立場に立ってしがらみのない、偏らない市政を運営してきたが、今の情勢を見るとそれが保証できない。特定の人が絵を描いており、特定の人に偏った形で市政を運営されると大変なことになる。しがらみを作ってしまうと市政を曲げてしまう恐れがある」との危機感を表した。出馬を決意するに至った経緯の中で「解決策を心配してくれた人もいたが、それができなかった」とし、第3の候補者に一本化する動きがあったことにもふれた。
 二階総務会長には「私の恩師。24年間続けてこられたのもご指導いただいたたまもの。二階先生と戦争するわけではない」と強調した。今年に入って2回意見交換したこと、先日、自身の思いをしたためた手紙を送ったこと、先週、和歌山市内で開いた祝賀会場で二階会長から「頑張れよ」と激励を受けたことも紹介し「二階先生は日本にとって大事な政治家。その先生を傷つけるわけにはいない」と国政と市政を分けて選挙選を戦う考えを示した。


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由良町長選 現職畑中氏が3選へ公約発表 〈2016年3月9日〉

2016年03月09日 08時30分00秒 | 記事

 4月19日告示、24日に投票(即日開票)される由良町長選挙に出馬表明している現職・畑中雅央氏(71)=当選2回、衣奈=が7日、3選に向け選挙公約を発表した。就任以来掲げる「ふるさとに誇りと活力を!」をスローガンに、誰もが安全で安心して暮らせる町づくりを大きな柱に、子育て支援、地域産業の育成、暮らしやすい地域社会の創造に全力投球する考えだ。

 畑中氏は平成20年5月に初当選以来「誠実・公正」を旨に取り組んできた行政改革の推進、財政規律の厳守、町民の目線に立った町政運営を継続するとし、3期目も「町民の皆様から『いつまでも住み続けたい』と言って頂けるような町づくりに取り組みたい」と話す。
 3選に向け、昨年10月に策定した由良町総合戦略に基づき、(1)ゆらっ子誕生を支援(2)健全なゆらっ子の育成(3)活力ある地域産業の育成を目指す(4)暮らしやすい地域社会の創造-の4つを公約に掲げる。
 人口減少が進み深刻化する中、婚活支援から妊娠・出産、子育て支援を通し、安心して子育てできる環境整備に努める。町では初となる婚活支援や妊娠に絡む医療費助成のほか、不妊治療を支援することで出生率を上げていく。子育て支援では、3人以上いる世帯向けに保育料の減免措置、紙おむつ購入の助成拡充、学童保育を由良児童館から由良小学校へ移転など。
 子どもの健全育成では学校教育を中心に、地元企業に就職したいと思ってもらえるよう「ふるさと教育」や、学力・体力向上に取り組む。
 地域産業の育成は、全国的にも有名なミカンの産地でもあることからトップセールスなどで由良ブランドをさらに高め、漁業は長年にわたり交流を続ける岐阜県美濃加茂市の酒カスと由良町産の魚をコラボし商品化を提案。商業は、プレミア和歌山推奨品に登録されている地元商品のPRに力を入れるほか、観光客集客に向け日帰りツアーなどのプランを旅行社向けに企画したい考えだ。
 暮らしやすい地域社会では、避難港にも指定されている由良湾の防災・減災対策や県道の整備促進、終盤に入った下水道事業の仕上げ、町民の健診率を上げ健康づくりの推進など。地域社会のつながりが薄れつつある状況から、清掃活動や花植えなどを町から投げかけ、連携や絆を深めてほしいという。
 畑中氏は「人口が減っても、由良町がいい、住みたいと言ってもらえることが大事。先人が築いてきたものを次の世代に引き継いでいかなければならない。他の町に比べ足りない部分があるかもしれないが、気持ちを上向きに、自分たちの町に満足してもらえるよう頑張りたい」と3選目に向け意気込みを語った。
 27日午後1時30分から、網代250番地39、後援会事務所開きを行う。事務所は20日ごろ設置する予定。電話35・5101、ファクス35・5102(いずれも26日以降)。


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 御坊市のステップアップ塾で杉本卓治さんが受験生に天神人形プレゼント


2016年2月 データバンク

2016年03月08日 14時44分20秒 | データバンク

2日
印南町長選挙告示、日裏、湯川両候補が立候補指導農業士の坂本憲昭、廣野英幸、清水正男、林業技能士の玉置英明、指導漁業士の神野勝弘各氏に知事感謝状

3日
御坊署が婚約者の男性から550万円をだまし取ったとして37歳の女を詐欺の疑いで逮捕美浜町が津波避難施設など14カ所に鍵を保管する地震解錠ボックス設置

4日
日高町スポーツ賞受賞者8人決まる御坊市民文化会館で第35回北方領土返還要求県民大会開催

5日
御坊ロータリークラブの第11回和田勇物語感想文最優秀賞に寄住碧さん(松原小)と谷本楓さん(早蘇中)が選ばれる

6日
国保日高総合病院が最新鋭のX線CT装置導入

7日
印南町長選挙で日裏勝己氏再選県道御坊湯浅線沿いに新設の衣奈トンネルが開通御坊東ロータリークラブ創立20周年記念例会、餅まきなどで祝う日高川町農業祭

8日
仁坂知事が由良町で行政報告会御坊署管内在住の男性が特殊詐欺で100万円だまし取られる

10日
御坊自動車整備協同組合が式典と祝賀会で設立45周年を祝う

12日
日裏・印南町長が初登庁、2期目スタート

14日
御坊幼稚園が創立100周年記念事業の一環でファミリーコンサート開く「松の日」に合わせて美浜町で140人が参加しクロマツ植樹日高川町で婚活イベント「春よ恋」。11組のカップル誕生

16日
御坊新聞販売協議会の作文コンクールで祭本真由さん(御坊小)と山下悠桜君(日高附中)が最優秀賞の本部長賞受賞阪和道路消防協議会が印南町の印南SA付近で防災訓練実施

18日
5月執行の御坊市長選に二階俊樹氏が出馬表明

19日
徳本上人の遺徳をたたえ幅広く発信し観光客を誘致しようと「徳本さんで日高おこし隊」設立JA紀州女性会が第1回くのいちフェス開催

20日
突風が吹き印南町で家屋の屋根瓦が飛ばされたり、農業用ビニールハウスが倒壊するなどの被害出る

21日
県市町村対抗ジュニア駅伝大会で御坊市が4位入賞和高専で学力入試

22日
特殊詐欺被害を未然に防いだとして御坊署がJA紀州美山支店の杉谷昌美副支店長に感謝状贈る

23日
御坊署とJA紀州がJA紀州日高支店で合同の強盗訓練を実施

24日
和歌山信愛高の石川真奈さん(印南町)が社会人バレーのトップチーム「東レアローズ」への入団決まる和高専学力入試合格発表、管内13人含む80人が合格紀央館で地元企業説明会

25日
川からのシカ侵入を防ぐ侵入防止柵(延長2.6キロ)が日高川町三百瀬地区に設置

26日
御坊市が平成28年度当初予算案発表ブルネイの大学生らが日高川町で民泊体験

27日
地域活性化につなげようと町、県、地元関係者らでつくる協議会が切目川ダム周辺にサクラやサツキを植樹

28日
日本鰹節協会役員がかつお節発祥の地「印南町」を訪問