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森岡産廃施設(御坊市)年内操業開始へ 〈2016年2月20日〉

2016年02月20日 08時30分00秒 | 記事

造成工事が進む最終処分場建設現場


 大栄環境(株)=金子文雄代表取締役、和泉市=が、御坊市塩屋町南塩屋の森岡区で建設中の仮称・御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)の全容が徐々に姿を現してきた。総事業費は約40億円で平成26年11月から着手し、今年8月末完成、年内の操業開始をめざしている。管理型最終処分場は県下初で、埋め立て規模は県下最大。25年3月に県が設置許可を出し、同年10月に御坊市と同社が環境保全協定を締結している。

 施設は区が地元雇用対策や区有地の有効活用を目的に誘致。中間処理施設と管理型最終処分場は御坊総合運動公園東側の農免道路を挟んだ区有地等に建設。処理施設は廃プラスチック類等8品目を搬入し、減量化などリサイクルしやすい状態に処理して再資源化。選別能力は一日126・1トン。破砕能力は硬質系が一日146・4トン、軟質系が一日31・2トン。圧縮梱包は一日33トン。搬入エリアは紀中以南地域を中心に県内が基本。地元雇用は当初は30人程度で軌道に乗れば100人程度を見込んでいる。
 リサイクルが困難な廃棄物は最終処分場に埋め立てる。埋め立て面積は6万4958平方メートル。埋め立て容量は134万4835立方メートル。管理型処分場を採用し、底にシートを張って浸出水の地下浸透を防ぐ。処分場内の浸出水は水処理施設で処理するなどして河川に流す。処分場は10年程度で満杯になると見られ、埋め立て終了後の土地利用は地元の意見を聞きながら公園やスポーツエリアなどの活用を検討する。
 工事は埋め立て処分場の造成や雨水の防災調整池、汚染水の水処理施設などの建設を進めており、今後は中間処理施設の建設にも取りかかる。工事の進展を見ながら県に産業廃棄物処理業許可申請を提出し、工事完成後に県の検査、許可を待って今年中の操業開始をめざす。工事は「若干遅れ気味」とのことで完成時期が多少ずれ込む可能性もあり、同社担当者は「遅れる場合は、きちんとお知らせする」と話した。
 市は、操業後の施設への抜き打ち検査や最終処分場遮水シートの漏水検知時の掘り起こしなどを明記した環境保全協定を同社と締結しており「協定の内容を着実に履行、遵守させるとともに、安全確保、環境保全に万全を期するように指導していく」としている。


遮水シート見学も要望
市議会が工事現場視察
 

現場で説明を聞く市議会議員ら


 市議会は19日、工事現場を視察し、同社や施工の(株)大林組の担当者から説明を聞いた。「実際に現場を見ると、規模はかなりのもの」と話し、特に防災調整池や水処理施設について熱心に質問していた。
 最終処分場の遮水シートと、シートに付ける漏水検知システムについて「これが命綱だ。実際にシートを敷いたときに見学させてもらいたい」との要望があり、同社は「その要望があることは承知しています。前もって言っていただければ案内させていただきます」と答えた。


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