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日高港特別委 県に意見書、設備改善予算確保も 〈2024年9月7日〉

2024年09月07日 08時30分00秒 | 記事


県への意見書提出を決めた日高港特別委員会


 御坊市議会日高港振興対策特別委員会(向井孝行委員長)は6日に開き、日高港の機能向上を求める意見書を県に提出することを全会一致で決め、9月定例議会最終日に委員会提出議案として提案する。第2期整備事業着手に必要な港湾計画改定など必要な手続きの推進、外国貿易船が直接入港できる「開港」と同等の運用開始に向けた港の設備改善予算確保を求める。

 日高港は平成16年4月から暫定供用を始めたが、第2期整備事業は事実上手つかずの状態。工業団地がほぼすべて活用され、今後、港のさらなる活性化、大規模地震時の防災拠点港機能強化に向け、昨年9月に二階代議士が港を視察したのを足掛かりに特別委員会が第2期整備事業推進に向け調査研究を行っている。
 現在の港湾計画は平成9年改訂と古いため、国、県が昨年度から5年程度かけ、カーボンニュートラルの動向や2024年問題で海上輸送へのモーダルシフトの重要性の高まっていること、インバウンドの拡大など今の時代にあった計画の見直しに着手中。事業化に向けては港湾計画の改定が重要なため、意見書では御坊市と協力して計画改定など必要な手続きを強力に推進するよう求める。
 県、御坊市が国に求めている関税法上の「開港」早期指定は難しい現状だが、県が港の設備を改善して取り締まりを強化することを条件に外国貿易船が直接入港できる「開港」と同等の運用を始める方針で国と合意したのを受け、来秋から確実に運用開始できるよう県に対して「関係機関に一層働きかけるとともに、必要な設備を導入するための予算確保」を求める。
 県が来年9月までに実施する改善策は(1)保安フェンスの強化(二重フェンス、センサー設置など)(2)監視・警備機能の強化(監視カメラの設置、入港時は24時間警備にあたるなど)――などがあり、このうち高性能監視カメラ2台とシステム整備費1億6000万円と、振動を感知する保安フェンスセンサー整備費3939万円を、まず9月補正予算に計上している。


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