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美浜町第1若もの広場を多目的人工芝化 〈2024年9月14日〉

2024年09月14日 08時30分00秒 | 記事


議会に提示した最新の広場改修計画平面図


 美浜町は、実施設計中の第1若もの広場改修事業について潮害防備機能が損なわれないよう駐車場スペースを縮小することにし、13日に町議会議員に新たな設計平面図を提出。計画では同広場のグラウンドを全面人工芝化し、地盤沈下が進む吉原公園内にあるテニスコートとゲートボール場の機能を移転させる。事業費は現時点で4億3290万円を予定し、令和7年度中の着工をめざしている。

 第1若もの広場改修事業は煙樹海岸活性化基本構想の一環。昨年9月議会で実施設計費を補正予算計上し、現在設計業務を進めている段階。建設コストの削減を主眼に置き、当初計画から各施設の配置を大きく見直し、今年6月の議会全員協議会で計画図面、概算事業費などを示した。
 駐車場は保安林を伐採して55台のスペースを確保する計画だったが、県との事前協議で周辺への潮害防備機能が損なわれないよう伐採本数を減らし、30台分(約940平方メートル)に縮小することになった。県に保安林解除を申請する際、伐採に伴い周辺に潮害が出ないかを調査する必要があり、設計委託費追加予算296万8000円を9月定例議会に上程中の補正予算に計上している。
 同広場は1万1279・8平方メートル。最近は利用頻度も減少しており、利便性向上、利用促進に向けて人工芝化して多目的グラウンドに整備する。あわせて地盤沈下の影響などで劣化が進んでいる吉原公園内のテニスコートを、若もの広場グラウンド東隣りに移転させる。テニスコート2面、グラウンドとコート間に高さ10メートルの防球ネットを設け、コートも高さ3メートルの防球フェンスで囲う。その東隣に駐車場、南側にはゲートボール場を整備する。
 事業費は4億3290万円を予定しているが、建設資材や労務単価高騰等で増える可能性もある。財源には有利な過疎債などを活用する予定。今年度末に実施設計を終え、来年3月議会か6月議会に事業費予算を計上し、令和7年度中に着工したい考え。完成まで2~3年を予定。この計画に対し、議会からは照明改修なども求める積極的な賛成意見がある一方、異論や疑問の声も出ており、今後計画通りに進められるかは流動的な部分もある。

一般質問で議論平行線
籔内町長と谷議員論戦
 13日の9月定例議会一般質問で、トップバッターの谷進介議員が6月に続いてこの計画を取り上げた。
 谷議員は南海トラフ巨大地震で甚大な被害が想定される中で「一人の犠牲者も出さないため、やらなければならない防災対策はたくさんある」とし、広場改修にかかる予算を家具固定や住宅耐震化など防災対策に使うべきと主張。
 籔内美和子町長は「防災対策は重点施策として進めており、これからもどんどん進めていく」と述べた上で「まちづくりでやりたいことはたくさんある。人口減少の中、町に多くの人に来ていただき、交流人口を増やしていきたい」と、集客施設としての必要性を強調し、両者の議論は平行線に終わった。
 このほか、谷議員はテニスコートについて「風が強くプレーできないのではないか」と質したのに対し、塩崎善彦教育長は「そのことは懸念しているが、公式大会開催が目的ではない。普段はプレーを楽しんでもらえると思う」と答えた。


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