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田辺海保が海難救助の松永政義氏(美浜町)に感謝状 〈2016年12月3日〉

2016年12月03日 08時30分00秒 | 記事

川上部長から感謝状を受ける松永さん(左)


 田辺海上保安部の川上誠部長は2日、美浜町三尾漁業協同組合を訪れ、海難救助に携わった松永渡船「第五豊政丸」船長、松永政義氏(68)=美浜町三尾=に感謝状を贈った。松永さんは、去る11月13日、三尾漁港近隣の磯で、岩場に足を取られ転倒、負傷した大阪府在住の男性の救出に力を尽くした。

 男性はひとりで磯釣りをしており、午前10時30分ごろ、竿に掛かった魚を釣り上げようとして前に踏み出した際に転倒。男性はまず、大阪府内の家族や会社の同僚に助けを求めたが、駆けつけた同僚だけではどうすることもできず、海上保安庁118番へ救助要請した。しかし現場は暗礁などの浅瀬が散在し、巡視艇での接近が困難。田辺海上保安部から通報を受けた日高広域消防本部が男性を確保したが、磯伝いでの救出は極めて難しかった。
 田辺海上保安部と日高広域消防本部は、水難救済会所属の松永さんに救助への協力を要請。松永さんはすぐに応じ、自己所有の渡船「第五豊政丸」に単身乗り込んで磯場へ接舷させ、要請から30分で無事、男性を救出した。
「場所が場所だけに陸伝いでの救助は大変。長年この辺りの海に潜って岩場のことは分かっている。救助要請の電話を受けたのは、ちょうど釣り客を連れて港へ帰ってきたときで、すぐに出られた。磯には、ふつうの漁船で着けるのは難しい。その点、渡船はタイヤを着けてあるから接岸しやすい。担架を降ろして、かなり難儀したが」と松永さん。救助した男性は足を骨折してアキレス腱を痛めるなどケガをして入院したが、松永さんは先日、電話で男性の退院を聞き、ホッと安堵した。
 川上部長は「海は広いから、救済の場合も田辺から出ては時間がかかる。各地区で救済会のみなさんに活動していただいて、迅速に対応できる。海には相互補助の文化がある。救済会のみなさんには気持ち良く出ていただいて、なくてはならない組織。世話になり協力していただき有り難い」と感謝。「冬は波が高く、磯釣りの事故も増える。海で釣りをする場合は、必ず救命胴衣を着用してもらいたい」と注意を呼びかけた。
 松永さんは、過去にも10件以上の海難救助に貢献している。


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