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大栄環境(株)の御坊リサイクルセンター第2期最終処分場の建設着工 〈2023年5月28日〉

2023年05月29日 08時30分00秒 | 記事


第2期最終処分場の建設区域(赤枠内)

造成工事現場(手前の建物は中間処理施設)


 大栄環境(株)=金子文雄代表取締役社長、大阪府和泉市=の御坊リサイクルセンター(管理型最終処分場・中間処理施設)=御坊市塩屋町南塩屋=で第2期管理型最終処分場の建設工事が始まった。埋め立て容量は135万5882立方メートル(埋立面積7万387平方メートル)で、県下最大の既設最終処分場と同規模。6月から本格的な造成工事が始まり、令和7年秋に完成し、同年中に稼働を始める。埋め立て期間は約10年間を予定している。

 稼働中の御坊リサイクルセンターは、森岡区が地元雇用対策や区有地の有効活用を目的に誘致し、御坊総合運動公園東側の農免道路を挟んだ区有地等に約50億円かけて管理型最終処分場(民間は県下唯一)と中間処理施設を建設。平成25年3月に県が設置許可を出し、26年秋から建設工事を行い、28年末に完成、29年3月から稼動している。
 既設最終処分場の埋め立て容量は137万5441立方メートル。当初は15年程度で満杯になる計画だったが、京奈和道路関連工事に伴う産廃土、災害廃棄物の搬入等が続いたこともあり、稼働から6年ですでに9割近くが埋まっており、既設最終処分場や中間処理施設に隣接する区有地等に第2期最終処分場を建設する。
 第2期最終処分場の埋め立て容量は135万5882立方メートル。昨年12月に県の設置許可が下り、今年2月末に着工。山林の樹木伐採等を行い、6月から本格的な造成工事を始める。既設処分場と同様に底や法面には遮水シートを張って浸出水の地下浸透を防ぎ、遮水シートは最新の漏水検知システムを設置するなど環境保全対策に万全を期す。
 造成工事は約2年半かかるため、完成は令和7年秋を予定。その後、7年冬から稼働を始める。埋め立てが終わった既設最終処分場の土地利用については地元の意見を聞きながら公園やスポーツエリアなどを検討している。
 中間処理施設は廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、ゴムくず、金属くず、ガラスくず、がれき類など10品目を搬入し、減量化などリサイクルしやすい状態に処理して再資源化している。現在は日量50~60トンを選別し、リサイクル率は約30%。従業員36人のうち地元雇用は26人(市内17人、郡内9人)。

市が環境保全協定再締結
大気質調査の継続も検討
 御坊市と同社が、既設最終処分場着工前の平成25年10月に締結した環境保全協定は、第2期最終処分場着工前の今年2月に改めて締結し直した。
 協定は、従来の内容を踏襲し、操業後の施設への抜き打ち検査、最終処分場遮水シートの漏水検知時の掘り起こしなどを明記。市は「引き続き協定の内容を着実に履行、遵守させるとともに安全確保、環境保全に万全を期するように指導していく」としている。
 市が昨年2月に御坊リサイクルセンター周辺で行ったアスベストや重金属など6項目の大気質調査は、既設最終処分場建設前の平成26年に行った同調査と比べて数値に大きな変化はなく、地域環境に影響が生じていないことを確認。今後、時機を見て同様の調査を継続することも検討する。


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