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特定外来生物指定「クビアカツヤカミキリ」がついに管内侵入、御坊で初確認 〈2023年5月13日〉

2023年05月13日 08時30分00秒 | 記事


御坊市内のさくらの木で見つかったフラス

クビアカツヤカミキリの成虫


 バラ科のウメやモモ、サクラを中心に果樹や樹木に大きな被害を与える特定外来生物指定「クビアカツヤカミキリ」が、10日に日高地方で初めて御坊市内のさくらの木で確認された。県を中心にJA、市町等が連携して19日までに被害状況調査を実施する。梅主産地である日高地方で生息が拡大すれば地場産業に大きな被害が出るため、早期発見と駆除に全力を上げるとともに地域住民にも情報提供を呼びかけている。

 令和元年にかつらぎ町内で初確認後、橋本市、紀の川市、岩出市、和歌山市などに拡大し、バラ科果樹(すもも、もも、うめ)などが被害を受け、地場産業に影響が出ている。管内でも日高地方クビアカツヤカミキリ連絡会議が定期的に発生状況調査を行い、地域住民に情報提供を呼びかけるなど警戒を続けていたところ、ついに御坊市で侵入、生息が初確認された。
 県の発表によると、10日に市内の住民から日高振興局にさくら1本でクビアカツヤカミキリのものと疑われるフラス(ふん)を見つけたと通報があり、現地で県職員がフラスを確認。同日、かき・もも研究所でフラスをPCR検査した結果、クビアカツヤカミキリと確認された。これを受け、この木は11日に伐採し、12日に焼却処分した。
 県、JA、市町ら関係者で被害地点から半径1キロ圏内にあるさくら、うめ、もも、すもものすべての木を対象に週明けから19日にかけて調査し、生息、被害が広がっていないかを確認する。生息が確認された場合は必要な防除対策(被害樹木伐採、樹幹への薬剤注入など)を講じる。拡大防止には早期発見、駆除が重要なため、振興局農業水産振興課は「成虫、フラスを見つけた場合は、各市町、JA紀州営農指導員、日高振興局に連絡下さい」と協力を呼びかけている。
 クビアカツヤカミキリは平成24年に愛知県で初めて発見されて以降、生息域を広げている。県下ではさくらは御坊市で6市町目となり、紀中地域以南で初。うめ、もも、すももは紀北6市町で見つかっている。成虫は体長3~4センチ、体全体が黒く光沢がある。胸部が赤く、突起がある。農地や森林、公園、河川敷等にあるサクラ、ウメ、モモ、スモモを中心に幼虫が樹木の中に入り込み、木の内部を食い荒らし、食害が進むと木は衰弱し、やがて枯れてしまう。


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