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ヤング駐日米国大使がアメ村来訪 スイカ産地視察(御坊市)道成寺参拝(日高川町)も 〈2021年6月8日〉

2021年06月08日 08時30分00秒 | 記事


カナダミュージアムのガーデンにハナミズキを植樹するヤング大使


カナダミュージアムのトーテムポール前で並ぶヤング大使、二階幹事長ら


 ジョセフ・ヤング駐日米国臨時代理大使が5日と6日、自民党の二階俊博幹事長らと来県した。5日は旧龍神村殿原で、戦時中に墜落したB29搭乗員の慰霊碑に献花。6日は御坊市のスイカ産地を視察し、日高川町の道成寺で絵解き説法を聞いた。美浜町三尾、アメリカ村にも足を伸ばし、カナダミュージアムのガーデンに、日米親善交流の証とされるハナミズキを植樹した。

 ヤング大使と二階幹事長は、日頃から連絡を取り合い、日米協力や外交諸課題について定期的に意見交換をしている。以前、二階幹事長が、実母の生まれ故郷である旧龍神村殿原に、戦時中墜落したB29搭乗員の慰霊碑があり、今なお毎年、地元の関係者の手により慰霊祭が行われていることを紹介したところ、ヤング大使は殿原訪問を希望。しかし新型コロナウイルス感染拡大の影響から実現できていなかった。この度、ヤング大使が任期終了に伴い帰国することになり、改めて二階幹事長に殿原訪問の約束を果たしたいとの意向を伝えたことから、来県が実現した。
 6日、美浜町にヤング大使を迎えた籔内美和子町長は、カナダミュージアムで「心より歓迎します」と大使らの来町を喜び、明治21年に工野儀兵衛氏がカナダのスティーブストンに渡ったことに始まるアメリカ村移民の歴史や、工野儀兵衛氏のひ孫・髙井利夫氏=ケイ・ケイネットワークグループ会長、兵庫県姫路市=の寄贈で、ミュージアムガーデンに建てられたトーテムポールや工野儀兵衛氏の胸像について説明し「また日本に来られたときは、こちらにもお寄りください」と続けた。
 ヤング大使は「このような機会が持ててすごくうれしい」。二階幹事長は「海外の要人がここを訪れたのは今日が初めて。ぜひ名誉村民になっていただきたい」と大使を歓待した。
 ハナミズキの植樹は、ヤング大使と二階幹事長、籔内町長が、順にスコップで苗木の根本に土をかける格好で。ヤング大使らはカナダミュージアム館内にも入り、当時のアメリカ村移民がカナダから持ち帰った100年前の蓄音機の音色に耳を傾けた。
「今回のヤング大使の和歌山来訪は、今後の日米関係を考えたときに大変意義がある。アメリカ村には、和歌山が懐深くアメリカ大陸と交流してきた歴史がある。大使の来訪で、一歩また絆が深まり、その絆の大切さ、重要性を再認識した。もっと太平洋を越えて心を近づけていけるよう具体的に頑張っていきたい」とは、同行した小泉龍司自民党国際局長。
 二階幹事長は「アメリカ村は、外交上最も重要な米国との交流の起点。友好の種がこの地に芽生えている。アメリカ村をもっと顕在化して、日米交流のメモリアルパークにするなど、平和友好のシンボルゾーンにしていけたら。国を守るのはこれからは武器や弾薬ではない。友好の種を大切にしていきたい。アメリカ村はその象徴」と続けた。
 ヤング大使は「日米関係は特別。この関係の礎は人と人との交流にある。その交流を強化する仕事をしてくれている二階幹事長らに感謝したい」と述べた。


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