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由良町の学習教室が本格化 〈2021年6月18日〉

2021年06月18日 08時30分00秒 | 記事


ふるさと伝承館を見学


 由良町の事業・文化財などを住民に学んでもらう「学習教室」が本格化している。町職員を派遣し行政の取り組みなど情報を提供し事業を理解してもらうのが目的で、13のメニューを用意。15日には「ふるさと学習」をテーマにした教室が開催され、柳原女性会(三上ひとみ会長)が、ゆらふるさと伝承館を見学。教育委員会の職員が町内で発掘・住民から寄贈の文化財など展示物を説明し、豊富な資料に会員らは感心しきりだった。

 学習教室は昨年度から始まり、町民で構成する各種団体や町内の小中学生を対象に、メニューに沿って各課が担当。昨年度は町内の婦人団体や小学校から5回の利用があった。
 初の実施となった、ふるさと学習は教委の担当で、職員の新田天馬さんらが会員7人を案内した。旧白崎中2階に設置の伝承館には、埋蔵文化財、子どもの遊びコーナー、民具、漁具、農具、戦争資料、興国寺関連、ふるさと写真などのほか、白崎海洋公園から移設のシェルズギャラリーがあり、展示物は約9000点にのぼる。
 新田さんは展示室を順番に案内し、発掘された文化財や文献、昔の生活を伝える民具・農具、戦争資料(軍服など)、昭和から平成にかけ町内の写真愛好家によって撮影のふるさと写真、法燈国師が宗から醤油・径山寺味噌の製法を日本に伝え普化尺八を広めたことでも有名な興国寺などについて説明したほか、明治時代に東京で日本初の馬車を走らせた実業家・由良守應、3種類の新種の貝を発見した貝類研究家の神田耕一郎、リットン調査団の報告書をスクープした国際ジャーナリスト・楠山義太郎ら同町の偉人も紹介した。
 同館に展示している資料は種類が多く、豊富なことで有名だという。初めて見学した三上会長は「民具など資料が多くてビックリしましたし、楠山さんという偉人がおられたのは知らなかったです。皆さん、一度は見に来た方がいいと思いますし、勉強になりました」と話した。学習教室の申し込みなど詳細は教育課(電話65・1800、ファクス65・3290)へ。教室のメニューは次の通り。
 由良町の防災対策▽わたしたちのくらしと税金▽農地の法律等▽由良町ふるさと学習▽医療保険・介護保険制度▽健康教室▽家庭ゴミの分別と現状▽認知症サポーター養成講座▽介護予防教室▽上下水道料金の仕組み▽みんなの水道▽汚水処理の仕組み(下水処理場・浄化槽)▽議会の傍聴。


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