コロナ禍で水道使用量増加(写真は藤井浄水施設)
御坊市水道事務所によると、コロナ禍で市内の今年度水道使用量は前年度より増加する見込みであることが分かった。人口減少などで平成11年度をピークに毎年減少しているが、今年度はコロナ禍で家事用がうがいや手洗いの感染予防対策、外出自粛などステイホームで増加。大幅減収が心配された営業用も秋以降は持ち直し、前年度並みの料金収入が見込まれるため、使用量、料金収入とも減少に歯止めがかかりそう。
水道使用量は人口減少や節水意識の向上、節水機器の普及などで平成11年度370万7350立方メートルをピークに年間1・5%~2%の下げ幅で毎年減少し、令和元年度は293万7817立方メートル。今年度も減少が続くと予想されたが、コロナ禍で大きく様変わり。家事用は毎月、前年同月に比べて使用量が減っていたが、コロナが拡大した昨春以降は増加に転じ、3月分から今年1月分まで11カ月連続して前年同月比で上回っている。
昨春の全国一斉学校休業、緊急事態宣言に伴う外出や外食自粛によるステイホームで在宅時間が増えたこと、手洗いやうがいなど感染予防対策が徹底されたことが要因と見られる。増加幅で見ると、9月分106・4%が最も大きく、次いで3月分104・9%、6月分103・5%。年間通じて使用量が増えることは近年ではなかった。
一方、営業用は緊急事態宣言による営業自粛や学校プール授業の中止などで5月分から8月分の使用量が大きく減少。特に6月分は78・9%と最も大きい下げ幅だった。料金収入は4カ月で約700万円の減収となり、この状況が長期化すれば大幅減収につながると心配されたが、9月分107・9%、10月分100・3%、11月分100・1%と3カ月連続で増え、持ち直した。学校や福祉施設等での手洗いやうがい、御坊応援商品券等による飲食店利用が増えたことが要因と見られる。
家事用、営業用あわせた使用量を見ても7月分、9月分~今年1月分が増加し、今年度トータルは294万3000立方メートルと予想。前年度293万7817立方メートルを若干上回っており、増加すれば平成11年度以降で初めて。使用量の増加に伴い、料金収入も今年度は4億2951万7000円を見込み、前年度4億3378万205円とほぼ同水準を維持できそう。
水道事務所は「家事用使用量は明らかに増加しており、近年ではなかったことだ。コロナ禍で家庭や学校、福祉施設などで手洗い、うがいが徹底されたことが大きかったと思う。インフルエンザもほとんど出ていないと聞くので、コロナにかかわらず、今後も手洗い、うがいの習慣を継続していただき、水道水を有効に使っていただきたい」としている。
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