「飛鳥Ⅱ」が2年ぶり日高港へ(写真は前回入港時)
「洋上のオアシス」と呼ばれる日本最大のクルーズ客船「飛鳥Ⅱ」=全長241メートル、総トン数5万444トン、乗客定員872人=が、4月25日に御坊市の日高港に寄港する。平成31年3月以来2年ぶり2回目で、前回盛大なおもてなしイベントを行い、定期入港を期待していた市も「うれしい」と喜んでいる。乗船客や乗組員は新型コロナ感染予防対策を徹底し、受け入れ側の市も入港セレモニーは行わず、地元特産品販売は乗船客に限定するなど予防対策を講じる。
コロナ禍でクルーズ船ツアーは取り止めていたが、日本外航客船協会が策定した新型コロナ感染症予防対策ガイドラインを遵守し、日本海事協会の認定を取得した「飛鳥Ⅱ」は昨年11月から運航を再開。4月23日から26日までの「横浜 結航路 鳥羽・紀州日高クルーズ」で25日午前9時に日高港に入港、午後5時に出港予定。道成寺有料連絡バスや南紀白浜めぐりなどオプションツアーも予定。
乗船客、乗組員は乗船前にPCR検査を受け、寄港地での上陸・帰船時は体温測定や体調確認を行い、陸上ツアーはバス乗車人数を制限するなど感染症対策を徹底する。御坊市も安全、安心に受け入れるため、花束や記念品を贈るなどの入港セレモニーや船内見学会は行わず、宮子姫や「みーやちゃん」など日高地方のゆるキャラによるお出迎えだけにする。
乗船客向けに市観光協会と日高広域観光振興協議会の協力で地元特産品を販売するブースは設けるが、地域住民は参加できない。着岸する第一岸壁についても資材等の保管状況を踏まえ、地域住民の立ち入りを制限する予定。市商工振興課は「前回のように盛大なイベントを行いたいが、コロナ禍でのことなので市民、地域住民の皆さまにはご理解を」と呼びかけている。
昨年12月から運航を再開した「ぱしふぃっくびいなす」は7年ぶりに1月30日、2月8日に日高港に寄港するツアーを組んでいたが、年明けに首都圏等に緊急事態宣言が発令されたのを受けて中止された。飛鳥Ⅱも今後の感染状況、天候等で時間変更や中止の場合あるが、同課は「感染が終息に向かい、予定通り入港できることを願っています」としている。
日高港は県内人気観光地の白浜や世界遺産の熊野、高野山地域との中間点に位置し、紀北、紀南のどちらにも日帰りで行ける立地条件の良さからクルーズ船の観光拠点としての役割が期待される。過去に「にっぽん丸」が平成16年、22年~25年、28年の計6回。「ぱしふぃっくびいなす」が平成26年の2回。引退した「ふじ丸」が平成19年、21年の2回。「飛鳥Ⅱ」が平成31年に入港している。
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