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由良町 「3小学校統合」の答申書提出 検討委は解散、新組織で協議へ 〈2021年2月20日〉

2021年02月20日 08時30分00秒 | 記事


川端委員長(左)が寒川教育長に答申書を手渡す


 由良町学校教育環境在り方検討委員会(委員24人)は「町内3小学校の統合に賛成」との結論を出し、川端邦男委員長が18日、寒川正美教育長に答申書を提出した。答申書には望ましい教育環境に関する基本方針や具体的な方策が盛り込まれ、委員会は同日付で解散。今後、小学校の統合に関する委員会を新たに設置し具体的な協議に入る。

 町教委の諮問機関として昨年7月に発足した検討委は学校関係者やPTA、有識者ら委員24人で構成し、4回にわたり統合の是非などを協議。この間、教育委員会は町内3地区で住民向けに懇談会を開催し統合について意見を聞き委員会に報告、児童数が減少する中「統合はやむをえない」との結論に至り、1月に開いた最後の委員会で答申書の骨子を協議しまとめた。
 寒川教育長は「私ども教育委員会の諮問機関として、4回にわたって協議し答申をまとめて頂き、川端委員長はじめ委員の皆様の御協力に感謝申し上げます。答申頂いた内容に基づき、統合に関する委員会を設けさせて頂き、今後の小学校統合に関することを進めていきたい」。
 川端委員長も「急激に児童数が減少していく中で、子ども達の教育の在り方を検討してきました。統合やむなしとの意見から始まりましたが、(統合を)後ろ向きに捉えるのではなく、子どもたちにとって安心・安全な学校作り、確かな学力、豊かな心をどう作っていくか委員の皆さんから積極的に意見を頂いたので、今後に生かして頂き、由良町の将来を担う子どもたちにつながっていけばと思います」と述べた。
 諮問事項は、由良町小学校の望ましい教育環境に関する基本的な考え方、教育環境の実現に向けた方策の2点。答申書では、基本方針・方策について「生きる力を育むために、活気にあふれた学校生活を送ることができる教育環境が必要。今後の児童数の推移を見据え、3小学校の統合を行い、各学年1学級20人程度とすることが望ましい」「統合後の小学校校舎は新設する方向で検討することが望まれる」など、「地域の将来展望に関する住民の多様な想いや願いに最大限配慮し、地域の合意形成に努める」「校舎整備や通学をはじめとする教育諸条件の整備、安心・安全な学校づくり(津波・防災対策)という重要課題には早期に取り組む」など8つの留意事項を盛り込んでいる。
 教育委員会は今後、答申の内容を山名実町長に伝え、町長部局と連携をはかりながら小学校統合に関する委員会を設置したい考えで、時期は新年度早々になる見通し。


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