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ファミサポセンター 初の1千件超え、前年度比3・5倍 口コミ効果 子育て世代から大好評 〈2020年3月15日〉

2020年03月15日 08時30分00秒 | 記事

子育て世代から好評のファミサポセンター(写真は保育ルーム)


 御坊市が、御坊小学校北校舎に開設しているファミリー・サポート・センターの今年度利用件数が初めて1千件を超えた。平成29年10月に紀中地域で初めて開設し、現在は御坊市だけでなく日高川町、日高町も参画し、会員は当初目標の100人を大幅に上回る387人に増え、利用件数は2月末で1406件と、前年度比3・5倍の大幅な伸びを記録している。子育て支援の拠点としてリピーターが多く、口コミで新規利用者も着実に増え、子育て世代から好評を得ている。

 子育てをサポートしてほしい人(利用会員)に、支援できる人(スタッフ会員)を紹介する事業。学校への開設は県下初で、全国的にも珍しい。市から事業委託を受けているNPO法人Com子育て環境デザインルーム=白浜町、松本千賀子理事長=が運営。当初は市だけだったが、平成30年4月から日高川町、7月から日高町が参画して1市2町で広域実施している。来年度から新たに1町が加わる予定。他の町からも問い合わせがあり、今後も広域化が進むとみられる。
 会員は2月末現在で387人。昨年3月末から111人増え、次の目標は600人だという。会員の内訳は利用会員282人(御坊市138、日高町60、日高川町44、美浜町12、印南町14、由良町4、その他10)。スタッフ会員86人(御坊市30、日高町20、日高川町13、美浜町15、印南町2、由良町2、その他4)。利用・スタッフの両方会員19人(御坊市9、日高町5、日高川町1、美浜町2、印南町1、その他1)。利用会員と両方会員のうち、ひとり親家庭は26人いる。
 サービスは(1)保育施設や習い事の送迎(2)残業時のお迎えと預かり(3)発熱時のお迎えと受診(4)病児の預かり(5)ちょっとした息抜き-などがあり、それぞれ有料で提供。今年度は2月末で1406件の利用があり、昨年度実績460件を大幅に上回っている。習い事の送迎が343件と最も多く、次いで未就園児の預かり311件、保育施設までの送迎139件、保育施設の保育開始前や保育終了後の預かり117件、保育施設休日の預かり94件、学童保育終了後の預かり14件。その他296件。「すぐに迎えに行ってほしい」など緊急時の利用も92件あった。
 利用した保護者から「安心して任せられる」と好評を得ており、リピーターが多いのが特徴で、リピーターからの口コミを聞いた友人、知人が新規会員になり、利用が大幅に増えているという。特に習い事の送迎が前年度13件から343件に増加したほか、未就園児の預かりも保育ルームの利用が増えたことで、前年度202件から311件に増えた。保育ルームに子どもを連れて遊びに来る保護者も多くなり、そこで情報交換するなど交流の場にもなっているという。
 市社会福祉課は「利用者から好評で順調に運営できている。困ったときのサポート、穴埋めとして利用していただきたい。安心して子どもを産み育てられる環境整備に向け、今後もきめ細やかなサービスを提供していきたい。スタッフ会員を増やすための養成講座も来年度は日高川町、御坊市で開くので、ぜひ受講して下さい」と話している。問い合わせは同センター「そらまめサポート」(電話20・9012)へ。


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