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印南町 日本遺産「石見神楽」共演会 縁の切目王子神社で里帰り奉納も 〈2019年12月24日〉

2019年12月24日 08時30分00秒 | 記事

本殿をバックに里帰り奉納された「切目」


 日本遺産に登録されている島根県の石見地域の伝統芸能「石見神楽」が22日に印南町で上演された。神楽の演目の中に同町の切目王子神社にまつわる演目があることから町文化協会、町、町教育委員会が「祝・令和元年“歴史文化の集い”『石見神楽』夢の豪華共演会」として企画。共演会に先立ち切目王子神社で、同神社が起源の演目「羯鼓(かっこ)」「切目」が里帰り奉納された。
 共演会を前に島根県益田市の高津神楽社中(藤原博美代表)と浜田市の西村神楽社中(日高均代表)が切目王子神社で里帰り奉納として、このほど神社前に完成した公衆トイレの完成記念も兼ねて「鞨鼓」と「切目」を演じた。日裏勝己町長や平尾潔司教育長、坂下緋美町文化協会長、両社中の関係者らが出席し神事を執り行ったあと、集まった氏子らを前に高津神楽社中が切目王子神社の詔を受けた神禰宜が、祭礼神楽に伴い太鼓を丁度良いところへ据えようと、何度も取り替えるさまをひょうきんでコミカルな所作で舞う「鞨鼓」を、西村神楽社中が切目王子神社が起源とされる神の化身・切目王子が熊野詣で中に、介添え人と陰陽五行説との関係を問答。切目王子が太鼓を打ち鳴らし天下泰平、国家安泰を祈る「切目」を本殿をバックに演じ、氏子らを楽しませた。里帰りした神楽に切目王子神社総代長の前山栄蔵さん(70)は「うれしい限りで、有り難く感動しました」と喜んでいた。
 町体育センターでの共演会は、オープニングセレモニーで町文化協会有志らが「印南音頭」を踊り歓迎したあと、切目王子神社でも演じた「鞨鼓」や「切目」をはじめ「恵比寿」や「頼政」、「石見野」の演目を披露、「八岐大蛇」がフィナーレを飾り、舞台狭しと駆けめぐる豪快な大蛇の舞は600人の来場者を魅了した。


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