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東京五輪聖火リレー 管内で公募2人選ばれる  ランナーに木村波優美さん(御坊市)近藤雄一さん(日高川町) 〈2019年12月19日〉 

2019年12月19日 08時30分00秒 | 記事

「東京2020オリンピック」聖火リレーの県実行委員会は17日、同実行委員会枠の県内走行ランナーに45人が決まったと発表。公募で選ばれたのが38人(応募総数1660人)、県内出身で元五輪選手のPRランナーが7人。日高地方からは公募で御坊市の薗会館長として地域に貢献している木村波優美さん(65)=御坊市薗=と、地域おこし協力隊として県外から移住し、地域で活躍している近藤雄一さん(34)=日高川町寒川=が選ばれた。2人とも来年4月10日に走る。
 
 聖火ランナーは県実行委員会、プレゼンティングパートナー4社がそれぞれ募集・推薦し、東京2020組織委員会が決定。県実行委員会、4社ともに12日以降から本人へ聖火ランナー選出の速報を通知しており、25日以降に組織委員会が順次正式決定通知を伝達し、来年2月下旬以降に走行市町村、3月上旬以降に走行スロットが連絡される。
 1日当たり80~90人程度のランナーが走る。県内は来年4月10日、11日に行われ、2日間で160~180人が走行する。ランナー1人あたりの走行距離と時間は約200メートル、約2分間。日高地方から唯一ルート入りした御坊市は10日に薗地区津波避難タワー前三差路スタート、県立紀央館高校ゴールの約2・2キロで行われる。
 薗会館で館長を務める木村さんは「地域の皆さんに希望と勇気と笑顔を届けたい」と意気込む。
 23年前から民生委員を務め、身近な相談相手として地域住民に寄り添ってきた。11年前に薗会館事務員となり、6年前から館長として地域住民が安心して暮らしていけるよう奔走する日々。特技の茶道は教室で講師をするほどの腕前で会館では抹茶カフェを開き、地域住民に一服を提供している。そんないつもともにしている大好きな地域住民に「喜んでもらえたら」と聖火ランナーに応募した。
 現在は特にスポーツはしていない。高校時代にバドミントンをしていたように、もともと身体を動かすことや走ることは好き。本番に備えて今後、トレーニングを積むという。吉報に「地域の中から誰かが走れればと思っていましたが、まさか自分が選ばれるなんて。夢のようで実感がわかない。笑顔で2分間走り抜きます。できれば、御坊市の第1走者となって地元(市のコースは薗地区スタート)を駆け抜けたいですね」と笑顔を見せた。
 近藤さんは滋賀県出身。大手企業の楽天でエンジニアとして勤めていたが、日高川町地域おこし協力隊の道を選び、平成27年から寒川地区の専従員として地域おこしに取り組んできた。水害で壊滅状態となったホタルの復活や竹キャンドルを使った寒川ワンダフルナイトの開催を支えた。
 協力隊の任務完了後も「この地域を残すために、田舎に仕事が必要」という思いから、寒川に定住してパソコンやスマホ、データ通信などIT関連のソフト面をサポートする「そうがわパソコンサポート」を起業するとともに、小中高校生のプログラミング教育支援員として活動している。
「五輪は頑張っている人を応援できる素晴らしさがある」と話す。「聖火ランナーとして走ることで、寒川と同じような山間部の明るい未来を願いたい。またプログラミング教育を通して、これからの子ども達の生きる力が高まっていくことを願いたい」。


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