紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

日高川町 江川 雨期前に大規模復旧ほぼ完了 平成27年災害時の降雨にも対応 〈2019年7月3日〉

2019年07月03日 08時30分00秒 | 記事

総額約57億円を投じて河道拡幅などの改良復旧が行われた江川(写真は平水時)


  平成27年7月の台風災害時など、氾濫を繰り返してきた日高川町の江川で進む大規模な災害復旧工事は、本格的な雨のシーズンを前に大半の工事が完了。4年前に護岸が決壊して甚大な被害を出した降水量にも対応可能な流下能力に生まれ変わった。交付金対応で実施する和佐地内のJR高架下付近以外では、日高川合流付近など数カ所で工事が残っているが、今秋ごろには終える見通しとなっている。

 江川地区から和佐地区を流れる日高川支流の江川は、平成23年の紀伊半島大水害はじめ平成18年の7月豪雨、直近では平成27年7月15日から18日にかけて降った台風11号による大雨時に数カ所で護岸が決壊し、農地の冠水(40ヘクタール)や床下浸水11戸の大きな被害が出るなど、豪雨のたびに度重なる被害に悩まされ続けてきた。地元の改修推進協議会が改良復旧を県や国に積極的に働きかけた結果、要求に沿った形で国の災害復旧助成事業に採択。災害での復旧だけでなく、再発防止に向けた改良(34・5億円)を含め、総事業費57億1700万円を投じ、河道拡幅や掘削など復旧に改良を加える形で流下能力を向上させた。
 再発防止を含めた江川の災害復旧改良計画は、河口部(和佐地内)の日高川合流地点から上流へ約4・9キロ区間で築堤工や護岸工、掘削工、4つの橋梁(今井田橋、重家橋、備後橋、高橋)の掛け替え工事などを実施。河道拡幅と掘削で片側の堤防を拡幅する形で流下能力の向上を図ったほか、蛇行が激しい下流の2区間では、蛇行部分をバイパスのような形でショートカットして線形を是正する改良も行い、新たに1カ所へ新橋を架設。このほか、日高川町が丹生中西側の集落排水処理場近くに架かる町道小桑越内線の越内橋を掛け替えた。
 被災した直後の平成27年度から着手した大規模な改良工事は順調に進み、今年の本格的な雨期を前に大半の工事が完了。すでに4年前の災害時と同規模の降水量にも対応できる流下能力に生まれ変わった。JR高架下に隣接する工事区間(交付金対応)以外では、7カ所で一部工事が残っているが、今秋ごろの完了を目指している。


その他の主なニュース

 日本移民学会年次大会でアメリカ村移民と三尾創生を発表

 第2回わんぱく相撲県大会で井上力也君と川口虎眞君が全国へ

 日高川町 ねんりん五輪でチョコ提供する㈱たにぐちに感謝状

 29日 御坊・日高子育て支援研修会開催