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おいでよ!日高実行委員会が春恒例の桜舞道成寺公演 〈2017年3月28日〉

2017年03月28日 08時30分00秒 | 記事

安珍を追う清姫の姿を艶やかに表現する乙女文楽

鐘巻伝統芸能教室の子どもたちが「花くらべ」を披露


 日高川町鐘巻、道成寺を舞台に毎年、古典芸能を開催している「おいでよ!日高実行委員会(石倉忠明会長)」が25日、古典芸能公演「桜・舞・道成寺」を開催。乙女文楽人形遣い・吉田光華さんらが出演し、安珍清姫物語の清姫が蛇体となって日高川を渡る場面を表現した「日高川入相花王 渡し場の段」を披露し、艶やかな舞台が観衆を楽しませた。日高高校箏曲部の演奏や鐘巻伝統芸能教室の子どもたち発表もあり、桜の持ち枝などを手に踊るかわいい姿に大きな拍手が送られた。

 寒さの影響で道成寺境内の桜はちらほらと開花を始めたばかりだったが、鐘巻伝統芸能教室の子どもたちが桜の持ち枝や花笠を手に長唄「花くらべ」を舞い、ステージの上に満開の花を咲かせた。1月から13回の稽古を積んできた25人の子どもたちが、2組に分かれて成果を披露した。
 毎年出演しているる日高高校箏曲部の部員12人は、息の合った動きでダイナミックに「OKOTO」「Sarah~過ぎ行く時~」の2曲を演奏した。
 今春のメーンは、昭和初期に考案されたという、女性が1人で1体の人形を操る古典芸能「乙女文楽」。3人の人形遣いが一体の人形を操る文楽とは違い、吉田光華さん1人が清姫の人形を操り、竹本越孝さん(大夫)鶴澤津賀榮さん(三味線)、鶴澤弥々さん(ツレ)の義太夫に合わせて、「日高川入相花王 渡し場の段」を演じた。
 人形浄瑠璃「日高川入相花王」の物語は、修行僧の安珍と名を変えた桜木親王に恋心を抱いた清姫が、道成寺に逃れようとする安珍を追って日高川を渡る場面。川を渡ることを乞う清姫が安珍への執心から最後は蛇体となって川に飛び込む音などを語りと三味線で表現し、吉田光華さんが操る艶やかな人形の姿に大きな拍手が送られた。


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