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御坊市で約1カ月ぶりに学校給食再開 〈2017年3月2日〉

2017年03月02日 08時30分00秒 | 記事

約1カ月ぶりに学校給食を食べる生徒


 御坊市教育委員会は1日、市立給食センターが調理した学校給食が原因で市立15すべての幼稚園、小・中学校(組合立の大成中含む)で800人以上が嘔吐や下痢、発熱などの症状を訴えた集団食中毒で1月27日から停止していた学校給食を約1カ月ぶりに再開した。この日の献立は鶏の唐揚げ、とふの粉の煮物、みそ汁で、給食センターで約2200人分を調理したあと、各校に搬送された。

 河南中(久保豪史校長)では午前11時15分頃に給食車が到着。久保校長が検食したあと、午後0時20分過ぎから各教室で生徒が配膳台から給食を受け取り、食べ始めた。食べたのは3年生38人(1・2年生はテスト期間中で午前中に帰宅)と教職員15人で、生徒は大好きな唐揚げを笑顔で食べた。和田祥多君は「給食が始まってうれしい。とてもおいしかった。再開までもっとかかると思っていたので、お弁当を作ってくれていたお母さんも助かると喜んでいた」と笑顔をみせた。
 給食再開に当たり、教育委員会は「関係機関の指導を受け対策を進め、安全で安心な給食を食べてもらえると判断しました。以前のように園児、児童、生徒の皆さまが笑顔で楽しく給食を食べてくれればと願っています。今後とも給食の信頼回復に努めます」とコメントした。
 御坊保健所の調査で食中毒の原因は1月25日に給食センターで調理したホウレンソウやモヤシ、ちくわをノリであえた「磯あえ」と断定している。再発防止に向けて御坊保健所が従業員の衛生に関する教育の実施や調理着やエプロン等の管理の改善、体調不良者のチェック方法の改善、消毒に関するマニュアル改訂など6項目の指導を行い、副食調理を委託しているシダックス大新東ヒューマンサービス(株)、給食センターが必要な改善、対策を講じ、衛生管理を徹底させる。
 これまで文科省指針で給食を食べていた調理従業員は厚労省指針にそって食べないことに変更。味見は栄養士が行い、給食センター長が検食する。また、食中毒で給食を食べられないなどの子どもがいた場合、スクールカウンセラー8人を中心に学校、指導主事、保健師らが連携して「心のケア」に全力で取り組む。


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