地鎮の儀で鋤入れを行う日裏町長
印南町の新庁舎建設工事の安全祈願祭は23日、建設予定地で工事、町、地元関係者ら20人が出席して執り行い、工事の安全を祈願した。新庁舎は、現庁舎の老朽化と近い将来起こるとされる南海トラフ巨大地震による津波対策として海抜約30メートルの高台へ免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建てで建設。(株)淺川組=和歌山市、栗生泰廣代表=が11億9678万円4000円で請け負っており、平成28年度末完成、平成29年4月から新庁舎での職務スタートをめざす。
印南八幡神社の岡田朝臣宮司が神事を執り行い、地鎮の儀で設計を請け負った(株)岡本設計の坂本暁史代表が鎌入れ、日裏町長が鋤入れ、(株)淺川組の池内茂雄会長が鍬入れし、堀口晴生町議会議長、地元宇杉区の脇谷芳行区長、地権者代表の塩路利幸さんら出席者が玉串奉てん、最後に神酒で乾杯し工事の安全を祈念した。
閉式後のあいさつで日裏町長は「『住民の命と財産を守る』防災拠点として整備する考えを第一義的に捉え計画した。町長就任以来、取り組んできたもので、やっとやっとこの日を迎えられ感無量。職員がのびのびと仕事し、来庁される住民が元気になるような庁舎ができると期待している」と着工を喜んだ。
新庁舎は海抜3・9メートルにある現庁舎東方約600メートルの町有地の通称「かえるの里」周辺の海抜約30メートルの神子ノ尾団地に、敷地面積8923平方メートルに免震構造を採用した鉄筋コンクリート造り3階建て(敷地面積910平方メートル)のほか、鉄骨造り2階建ての車庫・書庫棟(225平方メートル)を建設する。災害時などの停電の際にも72時間のバックアップ電源を確保するなど非常時の災害対策拠点として高い安全性と機能を備えた設計で、想定される「東海・東南海・南海3連動地震」や「南海トラフ大地震」などの大規模災害発生時に、復旧・復興に向けての初動活動にいち早く取り組める「災害に強い庁舎」をコンセプトにしている。
総事業費は約16億円。財源は国の緊急防災・減災事業債と町の公共施設等整備基金積立金を充てる。
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