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わかやま国体で地元選手ら天皇杯獲得に大きく貢献 〈2015年10月7日〉

2015年10月07日 08時30分00秒 | 記事

 紀の国わかやま国体・ホッケー競技の決勝が5日、紀美野町スポーツ公園多目的人工芝グラウンドであり、日高高校中津分校教諭・清水大貴さん(28)=湯浅町=と美山中学校教諭・大西春輝さん(28)=有田市=が加わる和歌山県チームが同率で、25年ぶりの優勝を果たした。3日から5日まで那智勝浦町体育文化会館で開かれた剣道競技では、日高校剣道部顧問教諭・田中紀行さん(47)=田辺市=が出場した成年男子の部で、和歌山県勢が同部門編成になって初の優勝。同校3年・橋本海斗君(17)=御坊市=が出場した少年男子の部では、準優勝した。和歌山は女子も成年の部で優勝、少年の部で準優勝し、地元開催を堂々飾る成績を収めた。

 剣道成年男子の部 4日に1・2回戦を行い、和歌山は1回戦で三重に4-1、2回戦で北海道に4-0で勝利。5日は3回戦で岡山を4-1、準決勝で京都を4-0で下し、決勝は愛媛と対戦。キレの良い機敏な動きで相手の隙を突いて攻める和歌山は勢いにのり、決勝でも先鋒が開始早々コテを取ったのを皮切りに攻めの姿勢を崩さず、次鋒、中堅と続けて勝ち、早々と優勝を決めた。
 副将を務めた田中さんは9回目の国体。2年間、強化練習に励んできた田中さんは「肩の荷が降りた。うれしいし、ほっとしている。前3人がよく頑張ってくれ楽に試合ができた」と笑顔を見せ、4勝2分の自分の戦いを「北海道戦では、強豪を相手にはじめメンを取られたが、コテを取り返せた。自分のなかで一番いい試合」と振り返った。
 地元開催大会に「周囲の応援がたくさんあり、自信になった。プレッシャーはあるが、気持ちの上では平常心。緊張せず普段どおり臨めた」。過去8回の経験が生きた。

 剣道少年男子の部 初日3日に1回戦で東京を5-0、2回戦で強豪・熊本に3-2でチーム一丸となり競り勝った。二日目は、熊本戦勝利の高揚から気持ちを切り替えて準決勝に臨み、福岡を4-1で制した。決勝戦は昨年優勝の長崎と対戦。それまでの3試合をすべて得意のメンで勝った先鋒・橋本君は、決勝戦でも延長の末メンを決めて勝利。続く次鋒、中堅、副将も延長にもつれ込む接戦を繰り広げ、2-2の同点で最後の大将へ。これもまた延長して粘ったが惜しくも敗れた。
「優勝を目指してこれまでずっとやってきたので、負けて悔しい。でもチームが全力を出し切った結果。納得しています」と、橋本君。先鋒として全試合、得意のメンで勝ちを取ったことに「なんとしても勝ちたい気持ちでやった。仕事を果たせた。一番メンに自信を持っているので存分に力を出せた」とし、御坊の仲間たちの応援に「1回戦は緊張してプレッシャーも感じたけど、2回戦からは盛り上がってよかった」と感謝した。
 木原克之監督は「チーム和歌山として気持ちと力がひとつになった。負けたけれど、2年前から強化を始め、最初はたくさんいた強化選手が削られてきた。(出場選手らは)削られた選手の分も頑張ると大変な思いをしてきた。十分だと思います」と選手らの健闘をたたえた。

 
ホッケー成年男子 和歌山県チームには清水さんがGK、大西さんがFWでスタメン出場。和歌山は前半15分ゴール前で大西選手がボールを受けターンしてシュートするが枠をとらえられない。20分に右サイドを切り崩されシュートを放たれるが、清水選手が横っ飛びではじき、流れを引き込むと、24分にチームが先制点をあげた。すぐに同点とされ、30分にはゴール前で反則を取られてペナルティーストロークとされた、この試合最大のピンチを逃れた。
 後半8分、ペナルティーコーナーからのシュートをタッチで流し込み和歌山選抜が再度リードしたが、14分に同点にされた。16分にゴール前の混戦を清水選手が懸命にセービングするなど反撃ムードを作る。30分には中央付近でパスを受けた大西選手が右サイドをドリブルで切り崩して4人を抜き去り、ゴール前でシュートを放つが、惜しくもGKにはじかれた。その後は降着状態が続き、そのままゲームセット。同率優勝となった。
 清水選手は「5年前に和歌山に来て国体出場に向け、がんばってきた。強い気持ちで今大会に挑み、生徒の応援も励みになった。優勝を目標にチームが一つにまとまり、失点を少なく抑えられたのが良かったし、やってきたことが実を結んでうれしい」。
 大西さんは「ここまでやれたのもチームに恵まれたお陰。美山中の生徒が応援に駆けつけてくれて力になり、香川戦では得点をあげることができた。昨年が3位入賞で、これまで愛知に負けてばかりだったが、決勝の舞台で自分の売りであるドリブル突破を見せられるなど流れを作ることができ、少しでも貢献できたのがうれしい」と喜んだ。 


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