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民間委託先(さぬきや)の宿泊施設等の上半期売り上げ爆発的な伸び 〈2015年10月16日〉

2015年10月16日 08時30分00秒 | 記事

宿泊予約サービスなどの充実で
前年同期130%の売り上げを記録した中津荘


 (株)本家さぬきや=本社・大阪府泉大津市=が受託運営する日高川町内の宿泊、温泉施設など11施設で、9月末までの今年度上半期の売り上げが前年度同期比で3割近い驚異的な伸びを記録したことが分かった。国体開催に伴う追い風だけでなく、宿泊・ホテル予約サイトのシステム改善や施設間の連携、送迎サービスの充実などで約30%の売り上げ増となり、経営改善努力の成果が数字となって現れている。

 本家さぬきやに民間委託しているのは、かわべテニス公園と天文公園、きのくに中津荘、温泉館鳴滝、鳴滝キャンプ場、道の駅Sanpin中津、愛徳荘、美山療養温泉館、美山産品所など11施設。このうち、中津荘とかわべ天文公園では、上半期の売上高が対前年度比で約130%となり、愛徳荘でも120%超え。バンガローが人気の鳴滝キャンプ場は133%になるなど軒並み驚異的な伸びとなった。宿泊施設の利用増に伴う相乗効果で中津産品所でも売り上げが10%程度増加している。
 9月下旬からは国体が開催され、事前合宿での施設利用なども追い風となったが、売り上げ増の大きな要因になったのは、類似施設に遅れを取っていた「じゃらん」などの宿泊・ホテル予約サイトの充実による一般客の取り込み。サイトが充実したことで、これまでは電話予約によるリピーターが中心の宿泊だったが、サイト通じた予約が宿泊客の3割を占めるなど、初めて施設を利用する人が大幅に増加したという。
 一方、プラネタリウムなどの天文施設を休止しているかわべ天文公園は、宿泊に特化した利用で売り上げが120%となり、前年度の天文関連施設の売り上げを除けば実質的に1・5倍程度になると見られる大幅増。南山陸上競技場の改修に伴い、町教委が積極的に誘致するスポーツ合宿では、テニス公園や天文公園の宿泊施設に空きがない状況でも施設間の相互協力で、中津荘に宿泊し、南山までの送迎を充実させるなどして団体宿泊客が増加した。
 宿泊客だけでなく、中津荘や愛徳荘では日帰り客も大幅増。中津荘では、送迎を充実させたことで御坊市や美浜町、和歌山市内などから婦人会や老人会の利用が増えるなど3分の1は町外の利用者が占めるほどに。本家さぬきや本社独自のルートを生かし、大阪府南部から自社の観光バスを利用して、道成寺など町内の観光を兼ねた小旅行で集客力が大幅に伸びている。冬場の閑散期を迎えるが、本家さぬきや日高川事業所の藤井弥部長は「気を引き締めて、現状の勢いを維持して今以上を目指したい。忘年会や宴会など、1人でも多くのお客さんに来ていただけるようにしたい」と話している。


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