ササユリの球根を植える自然散策公園
熊野古道鹿ケ瀬峠を越えてきた日高町原谷に、以前のササユリの群生地を復活させようと取り組む、町語り部の会(杉村邦雄会長)は29日、現地の獣害対策を施した自然散策公園の一角に初めてササユリを球根を植える。同会は幅広く取り組みを呼びかけており、当日はボランティアのほか、日高中学生も参加して、活動する。
広川町から鹿ケ瀬峠を越えて原谷の石畳道を終えたところに、以前はササユリが群生しており、同地の産品である黒竹とともに二枚看板だった。多くのササユリでハイカーらを迎えていたが、最近ではイノシシやシカの獣害で全くなくなってしまった場所。
これを受け、同会が県の補助事業を活用して獣害対策を施し、約1000本の球根を適期に数回、植えるよう計画した。総額約100万円(うち県補助48万3000円、町補助25万円)をかけて、球根約1000個を中津バイオセンターから購入するほか、70カ所に設置する獣害対策のワイヤーメッシュも準備。
植栽事業を広く町内外に呼びかけ、約30人のボランティアが集まっているほか、町内児童にも参加してもらいたいと、教育委員会を通じて話を持ちかけたところ、29日の初植栽に参加が決まった。
当日は午前10時ごろから現地の自然散策公園「熊野古道公園」で、杉村会長が取り組み内容や経緯を話した後、日高中生徒とボランティアが400~500個の球根を植える。
杉村会長は「子どもらに体感してもらうことで知ってもらいたいし、今後は比井小児童が参加してくれる予定。すでにボランティアさんにも作業を手伝ってもらっており、皆さんの力を合わせて取り組みを進めたい」と話した。
作業のほか「ササユリ募金」も募っており、19日に開いた第2回現地説明会をでも善意が寄せられたという。杉村会長は「20万円近くが集まっており、皆さんの思いに感謝している」と話している。
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