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「お魚工房日高川」のアユの一夜干し等に人気殺到 〈2015年10月23日〉

2015年10月23日 08時30分00秒 | 記事

人気のアユの一夜干しなどをフル生産するお魚工房日高川


 日高川町松瀬、日高川漁協内の加工施設「お魚工房・日高川」が生産するアユとアマゴの一夜干しや、6月から販売を開始した子持ちアユ、稚アユを原材料にした煮付けや甘露煮などのレトルト加工品に人気が殺到している。川魚を使った新たな土産品として、人気は県内だけにとどまらず、高知県の宿泊施設や三重県伊勢市のホテルにも登場。日高川のアユが県域を越えて川の幸を代表する商品として注目が高まっている。

 日高川漁協では4年前、「日高川流域の名産品を育てたい」との思いから、同施設で育ったアユなどを活用する加工施設「お魚工房・日高川」を整備し、アユやアマゴを使った「一夜干し」を生産。県優良県産品「プレミア和歌山」にも認定されたほか、キリンのキャンペーン商品にも選ばれるなど全国区に。今年6月からは、秋の美味として知られる子持ちアユなどを原材料にしたレトルト加工品とアユを蒲焼きのタレで煮込んだ「ひつまぶし」も開発し、販売を開始した。
 定番となったアユとアマゴの一夜干しは、アユの成長時期と重なる5月から10月までの期間、同施設ではパート8人体制で月に約2万匹のフル生産。当初は、同組合事務所はじめ、日高川流域や県下の温泉宿泊施設、産品販売所の20カ所で販売していたが、人気は県域を越えて三重県伊勢市内のホテルにも登場し、年間に1万匹を販売するほどに。さらに今夏からはアユの名産地として知られる高知県の宿泊施設からも引き合いがあるなど、川魚を使った新たな商品として注目が集まり、消費拡大にも大きく貢献している。
 6月から販売を始めたレトルト商品は、常温で3カ月以上の長期保存が可能なうえ、年間を通してバラエティー豊かな川の幸が家庭で簡単に味わえると大好評。稚アユの甘露煮が1600袋を売り上げるなど9品で約5000袋を売り上げており、レトルトへの新しい商品展開で売り上げは昨年に比べて1・5倍に伸びている。今後は一夜干しを販売する県外の宿泊施設にも登場することになり、日高川のアユが全国各地の行楽地で人気を呼びそうだ。
 日高川漁協では「川魚の消費拡大に寄与できていることが何よりもうれしい。生産量を増やすことで地元雇用を生み出し、地域おこしにも貢献したい」と話している。


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