Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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ステアリングの取り付け及びシートの制作

2017-04-11 20:22:36 | OM Superba 1927
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今日の出勤は少し遅めにと書いたのですが、出勤途上で近くの工房を訪ねました。
当店に出入りの銀行員さんから某工房で3Dスキャナーの貰い手を探しておられるという情報があったからなのです。
全く知らない所ではなかったので本日のお休みを利用していって見ました。
3Dスキャナーも光造形機も日々進化していまして1年経てばもうかなり旧式になる様ですね。
時間短縮して作業の内容もより多くの対応ができてしまう・・・すごい世界でした。
私の工房でどの程度使えるのかはわかりませんが・・・。
作る作品があまりにも工業製品に近寄っていくのは私自身はあまり好きじゃないのです。
まあ少し考えてみようとは思います。

さて制作です。
本日はステアリングを少し削って見ました・・・写真はピンボケ見られないものだったのでそのままスルーしますが、少し良くなったかな!?
そのステアリングを取り付けるためのステアリングポストをハンダつけしました。
この角度も微妙な所で実際にステアリングを取り付けまして角度を調整しながらハンダ付けをしました。
ステアリングシャフトが立ちすぎても変ですし寝かせすぎますと現代のスポーツカーの様になってしまいます。

アルミ製のメーターパネルとステアリングをつけて全体の雰囲気を確認いたします。
アルミパネルはステアリングポストの部分がほんの少し干渉しますからその部分だけ削ってあります。
またドライバーの足が入る部分は操作性に問題が出るらしくアルミ板を少し削って上側に上げてあります。

メーターの配置は昨日参考にするといっていた画像からメーターの並びを持ってきています。
キットのメーターパネルはメーターが2個しか付いていない様なのでちょっとそれらしくないのです・・・。

次はいよいよシートの修正です
このキットのシートは少しバケット風になっていますが座面が短くて何かバランスが変なんです。
座面はメタルを盛って長くします。
シートはこの時代にバケットシートは変なのでもっとベンチに近いものにします。
サイドのサポートが良くなって体をホールドしてくれるバケットシートが出たのはもっと後になりますね。
参考にした車のシートはわずかしか見えないのですが体のホールドはお世辞にも良さそうには思えませんがそれが当時の一般的なシートなのでしょう。

シートバックも丸いものではない様です・・・このあたりは完全に想像になりますが・・・。
シートバックの角部分にメタルを盛って削ってシートバックを大きめにします。

座面とシートバックの体が当たる部分に凹みを入れています。
シリコンポイントを使ってリューターを使って柔らかい形状になる様に削ってゆきます。
まだ大きさや大体の形状を見る段階なのでここでシート面のステッチは入れていません。

シート位置はキットの指示よりも1.5mm後ろにずらしています。
この位置ならバケットシートでなくてもドライバーの場合は左側のボディがありますから体のサポートは大丈夫そうですね。
多分キットではシート位置が前過ぎて使徒の座面を前側に伸ばせなかったのでしょう・・・想像ですが。

次はガソリンタンクですね。
車の創世記に近い年代のものですからガソリンタンクがこんな位置にあっても驚きはしませんが・・・問題はその材質です

キットの完成品画像ではシルバーのタンクなんですがこの時代にはまだアルミ溶接はできなかったでしょうしアルミ製だったのかも定かではありません。
仮に鉄ならドラム缶の様なものを使っている可能性はありますがわざわざシルバーに塗ったのかいささか無理がある様な気がします。
塗ってもボディと同色だろうと・・・

しかし鉄は錆びますから真鍮製のタンクであった可能性はあります。
真鍮はハンダ付けで組み立てることができますから全くないとは言い切れません。
実際にブガッティT35Bには真鍮のタンクを積んだ物が有ったはずなのです。
ということで真鍮丸棒で削り出して見ました・・・。
止める為のバンドは洋白帯金で別途作る予定です。

ガソリンタンクには給油用の蓋を取り付ける為の穴を開けておきました。
ただし、このタンクはこの上にトノカバーがつくために見えなくなる可能性が高いですね・・・(笑)


この車の制作は資料が少ないために作っている時間よりも考えている時間の方が長い気がしますね〜。

BBR 1/43 Ferrari 340 Mexico Watkins Glen

2017-04-11 14:49:00 | 最近手に入れたキットのご紹介
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本日は定休日なのでゆっくり出勤しました。
天気が良かったら芝刈りが出来たのですが朝目覚めたときから雨の音がしていたので比較的ゆっくりとした物です。
午後からは午後からはゆっくりと制作を始めます、その前にキットのご紹介をして気持ちをもり立ててゆきましょうか・・・(笑)

先日、私がお世話になっているショップのU社長さんと電話でお話をする機会がありましてその中で私が自分の作りたい物を作る時間がなかなか無くて・・・とお話をしたのですが、その中でモデラーの方が作りたいと思った物を自由に作られた物を販売したいとおっしゃっていました。
まあ注文の品を作るのは全然問題無いと思っています。
私の好みに合わせて注文が来る訳では無いですが、ご依頼を頂いた物を調べて、作り方を考えてゆく事も楽しみな物です。
いつか(定年したら!?)自分の持っているキットを思った方法で作る事をしたいな・・・と思っている事も事実でして。
その為には少し時間を何とか工面する事から始めなければなりません。

さて本日ご紹介するのはBBR 1/43 Ferrari 340 Mexico Watkins Glenです。
340メキシコという車は古いFerrariの中でもあまり有名ではないのかもしれませんね。
私が知ったのは1990年代の始め頃にモデルカーレーサーズと言う本の中で早川松芳さんが作られていたブルーとホワイトのスパイダーボディの物を思い出します。私も早川さんの記事に触発された訳では有りませんが340メキシコと言いますと屋根の付いたクーペボディの物をプロになり立ての頃に何台た作った記憶が有りますがあれはタメオのメタルキットだったですね。
ベースキットは何なのか思い出しませんがこの車でキットが比較的豊富に手に入るのはタメオのメタルキットかこのBBRの物くらいでしょうか・・・

今回入手した物はBBRですからレジンのボディを持った物で Watkins Glenの仕様ですからボンネットにスリットがいくつか入っているはずです。
箱の状態は新品同様、文句の無い状態ですね。

中身はこんな感じですね。
このボディですがタメオのキットの物と比べますと少し幅が広い感じがしますね。
タメオはクーペだったからその様に見えるだけかもしれませんが・・・

ボディは如何にもBBRらしいもので独特の硬質のグレーのレジンなのです。
このレジンは収縮が少ない代わりにかなり硬くて少しの衝撃でも割れやすいのが特徴ですね。

エッチングは必要最低限と言った所です。
例えばグリルの奥に有るラジエターもエッチングが付いていてその上にメッシュのグリルを重ねる様になっています。
ステアリングはトロン方式とでも言いましょうか中央にエッチングを挟み込んでブラウンのプラスチックでサンドイッチする様な構造になっています。
この方式ですとグリップの外側にも金属面が見えてしまいます、実際にこの様なステアリングを作っているのはモトリタくらいじゃないでしょうか?
まあ車によって違いますからその車に合わせてタッチアップが必要になるかもしれませんね。

デカールは必要最小限ですね。
Watkins Glenではゼッケンくらいしか無いのでしょう・・・

ちょっと残念なのはホイールとタイヤですかね〜
この時代の車はもっとホイールの幅が細いですしスポークが太いのも気になりますね。
多分私が作るときはホイールとタイヤに関しては作ってしまうでしょうね。
そしてシャーシの下側にモールドされているマフラーもちょっと惜しい所・・・ここは別部品にして欲しかったですね。
僕が作るならここは必ず作り直しますよ(笑)

作る時間もないのに良く言います(爆)