瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

うる星(映画)感想1~オンリー・ユー~

2007年09月16日 21時58分55秒 | 漫画&アニメ
…パァ~~~~♪パァ~パァ~~~~♪

パァ~パァ~~~~~♪

パァ~~~~~~~♪……チャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャッ♪

――チャン♪

ラァ~~~~~…♪

ラ・ラ・ラ・ラァ・ラァ・ラァ・ラァ・ラァ・ラァ~~~~~…♪

――パララララパァ~パァ~パァ~~~~~~…♪

I・I・I・I・愛してェ…♪ 居てもォ…♪ 何故か…♪

You・You・You・You・ユーウツ♪ 何時も♪ 貴方…♪

わ・た・し・と・あ~なたァでェ♪ せかァいがァ~♪ 始まァ~るゥ~♪

待・ち・く・た・びィれてェる♪ お・ん~なじゃ♪ ダメなァ~・のォ~~♪

――チャ・チャ・チャ・チャンッ♪――チャン♪

ラヴ・ミー♪ 浮気なダーリン…♪

ホールド・ミー♪ 内気なダーリン♪

キスミーィ♪ 素敵なダーリン♪

何・時・でェ・も♪ こォ・い・は♪

じゅ・ん~びィ~♪ オ~ケイよォ~~♪


I・I・I・I・愛されェ…♪ たいのォ…♪ 私…♪

I・I・I・I・愛してェ…♪ いるわ…♪ 貴方♪(貴方♪貴方♪貴方…♪)

――チャンッチャンッチャン♪チャンッ…チャンッチャン…♪



タイトルは『I, I, You&愛』、作詞は安藤芳彦氏、作曲&編曲&歌ってるのは小林泉美氏。
第1作目映画の主題歌で在り、TVでも78話~87話迄のEDとして流された。
あたるを先頭に、ラム、テン、そして皆が走る(スキップ?)という映像が、うる星世界を表してて好きでした。(担当したのは南家こうじ氏)


1983年2/13、映画うる星やつら第1作公開。


或る日、あたるの関係者達に、結婚式の招待状が届けられた。
差出人名はあたる、並びに『エル』と言う名の謎の女。

あたる結婚の件は忽ち噂となり、周囲には殺伐とした空気が流れる。
ラム親衛隊メガネ以下3人が、即座にあたるを拷問に掛けて尋問。(懐かしのサド山君登場)
元婚約者のしのぶも厳しくあたるを問い詰め、遂にはラムまでもが電撃リンチに掛ける。
止めとばかりに面堂は私設軍隊を引き連れ、友引高校はさながら戦場、砲撃開始5秒前。

――と、空から突如薔薇の花弁が降頻り、巨大な薔薇型UFOが出現した。

UFOに乗っていたのは、「エルの使い」を名乗る婆と司令官等。
彼女等の話によれば、あたるは11年前、地球に来ていたエルと婚約を交わしたとの事。

「11年後、きっと迎えに来るから…」

そのエルが、幼い頃の約束を果たそうと、銀河より遠い宇宙から、あたるを迎えにやって来たのだ。
しかしあたるの方には、そんな記憶は全く無い。
とは言えエルが絶世の美女、加えて女王と聞くや、俄然結婚に乗り気になるのであった。

「女王と結婚すれば、当然自分は王になれる!
 作るぞぉぉ!宇宙規模のハーレムを…!!
 全宇宙の女は、皆俺のもんじゃぁ~~~!!!!」

無論、ラムがその企みを許す訳が無い。
弁天達に協力して貰い、先に自分の方が結婚式を挙げてしまおうと、あたる(&関係者)を無理矢理拉致して地球脱出。
鬼星向けて愛の逃避行。

しかしエルの方も黙っちゃ居ない。
行く手で大艦隊構えて待ち伏せしていたのであった。
1人の男(あたる)を巡り、事態は宇宙戦争勃発寸前まで緊張する。(迷惑な)

幸い(?)、ラム側にこっそり潜り込んでいたエル星の女スパイが、あたるを連れ去ってくれたお蔭で、戦争の危機は回避されたのだが……。

「ダァーリィーーーーン!!!!
 行っちゃ嫌ァ~~~~~~!!!!
 ダァーーーーリィーーーーーーーーー…ン!!!!」

自分の元から離れて行くあたる…。
ラムの口から零れる悲しげな絶叫が、暗い宇宙空間に木霊する…。


――そして舞台はエル星に。


果たしてあたると結婚するのはエルとラム、どっちだ!?
誰が為にウエディングベルは鳴るのかぁぁ!??


…とまぁ、こんな感じの粗筋。


押井守氏初監督作品としても有名。
しかし押井氏曰く、「元は自分が監督する予定ではなかった」そうで…。
詳しい事情は、ウィキで採上げられてた、このインタビュー記事に載ってます。(→http://www.kyo-kan.net/oshii-ig/report/200301106.html)


「僕の前に前任者として、偉い監督さんが作業していたんです。
 所が『出来ないから辞める』って、半年位過ぎた辺りで辞めちゃった。
 それでスタジオ社長の布○さんから、『やってくれ』と言われた。
 最初、僕は断ったんです。
 だったら最初から自分にやらせてくれれば、こういう事態にはならなかったのに、『途中から交代してくれ』と言うのは虫が好過ぎる。
 こういう形で自分の映画デビューを飾りたくないと。」


――インタビュー記事より、意味簡略して抜粋。


一旦断るも押井氏は、その後タツノコ時代からの師匠鳥海氏から、「うる星やつらという作品が可愛いければやれ。このまま放って置けば滅茶苦茶になるぞ」と説得され、引受けたんだそうな。

氏が引受けた時、残されたリミットは5ヶ月間のみ。
なのに出来てたのは、原作者オリジナルキャラ『エル』の設定原案と、脚本だけという惨憺たる有様だったそうで。
その脚本が、また問題だったらしく…氏の言い分によると、「キャラを総出演させといて、全く後始末着けてない、酷い物だった」と。
それで大幅に脚色した結果、当り前だけど、脚本家からクレームが来た。(笑)
ぶっちゃけると…この時の脚本家の金○氏は、ラムに心底のめり込んで書いてた模様で、書いた作品は漏れ無くラムが「悲劇のヒロイン」している。(苦笑)

「ラムの気持ちは同じ女性として、とても理解出来る。
 だから脚本書く時は、ラムにどっぷり感情移入してました。」

まぁ人間だから、好き嫌いはどうしても有るでしょうが…一々インタビュー受ける度に告白するのは、プロの脚本家としてどうよと思わなくも無い…と、記事読む度に失礼ながら感じてた。(苦笑)
金○氏だけでなく…アニメうる星をおかしくしたのは、「うる星=ラム」という行過ぎたキャラ贔屓思想じゃね~かな~と考えてたり。(タイトルの意味は…)

ちなみに『オンリーユー』の元の脚本がどんなだったかと言うと――


『エル』はあたるの完全女版で、物語ラストは彼女が「もう男なんて愛さない」と言ってる傍を美形が通り過ぎ、そいつに惚れて付いて行ってお終い――というものだったらしい。


………一生懸命書いた脚本を、勝手に弄られ大幅に変えられた、脚本家の悔しさは解る気がする。

押井氏は失礼だなぁとも思う。

がしかし、ファンの立場から言えば、良くぞ脚色してくれましたと感じなくも無い。(笑)


そんな訳で押井氏としては、不本意なデビュー作だったそうで。
同業者の宮崎駿氏からも批判されてしまい、氏としては是非ともリベンジしたかったと。

――そう考えて作ったのが、あの2作目だった訳だ。(笑)


けどこの作品も、エンターテインメントに徹してて、面白いと思うけどね。
あたるファンだった自分は、奴が悪人扱いされてた事に、色々思う所が無かった訳じゃないけど。(笑)

以下、自分がウケたポイント色々――


あたる「ね、悪いこた言わないから、大人しく帰って、お孫さんの面倒でも見てあげなさい!」


・実は此処の台詞、劇場公開時はカットされてたり。
 『オンリーユー』は上映時間の関係から、カットされたシーンがかなり多く、後にそれを惜しんだファンの声を受けて、『ノーカット版』が発売されたのです。
 しかし押井氏としては、「やっぱりカットして正解だった」らしい。
 面堂の元に結婚式の招待状が届けられるだけだもんな~。(笑)(でもアングルとか物凄く凝ってるのよ)


ラム 「ウチはダーリンに命を預けてるのに…何でダーリンはウチに命を預けてくれないっちゃ…!」
上官 「てめぇらの命は、この俺が預かったぜぇぇ!!」
部下達「うおおおお~~!!!」

ラム 「まだちゃんと結婚してないけどウチらは夫婦だっちゃ!!死ぬ時は一緒だっちゃ~!!」
兄兵士「死ぬ時は一緒だぞ~~~~!!」
弟兵士「兄さぁ~~~~~ん!!!」(涙キラーン)

あたる「状況を考えんか、状況を…世の中、惚れたはれたばかりじゃ、有りゃせんのだぞぉ…」
上官 「行けぇ~~!!愛の為に死ねぇ~~~!!愛の為に死ねぇ~~~!!」(ザッザッザッと行進する兵士達に向って)


・この一連の台詞の流れには爆笑した。(少し台詞違ってるかもだけど)
 何故こうも狙いすました様に…巧いな~。(笑)


・挿入歌『ラムのバラード』が流れた時…ラムのイメージするあたるが、やけに格好好い。
 振返ったその顔は、まるで別人。(爆笑)
 恋する瞳は嘘を吐く。(笑)


難解映画ばかり作ると今じゃ有名な押井氏ですが、実はギャグの才能も物凄く高いのです。(元々ギャグセンス買われて、『ヤッターマン』の演出を担当させられたのだし)
この映画は、それを実証付ける数少ない作品じゃねーかと。


それと映像がとても綺麗。
エル星のUFOが飛来、薔薇の花弁が空から降頻るシーンとか、子供の頃あたるとエルが影踏みするシーンとか、見蕩れますよ。


確かにTVの延長の様だけど、今観ても楽しめる賑やかな作品で、5ヵ月間で制作したとは、とても思えないのでした。(笑)



参考)…フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』、月刊『OUT』、少年サンデーグラフィックス、等々。

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