瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

愛の公開日誌その10

2006年07月11日 21時35分22秒 | ワンピース
今回はワンピ映画第4作、『デッドエンドの冒険』について。



え…毎度済みませんなのですが、この作品についても私の感想は辛いです。

…何かこう言ってると「じゃあお前、どんな作品なら満足するんだよ!?」って文句が来そうですが。(汗)

まぁ嘘言っても却って失礼だし…サイト廻った限り好きだ~って方のが多かった様なんで、安心して下さいっつか。(苦笑)

そんな訳で今回もこの作品気に入ってる方は、下記感想読むのは控えた方が宜しいかと。





























この作品から上映時間約90分と長くなりました。
今迄の上映時間は50分くらい、ちなみにこの『50分』には意味が有るそうで、どうやら子供がじっと我慢して観てられる限界の時間らしいっす。
つまり今迄のワンピ映画は、あくまで子供向けに製作されていたって事ですね~。


それが今回から90分…東映としては大人の観賞にも堪え得る様な娯楽作を狙うよと…自分はそう解釈しました。

だから感想もあくまで大人の視線で物申すべきだと思うので、自分はそうします。


事実、大人の観客層をも狙っていました。
今迄『良い子の海賊団』だった麦藁チームが、「俺たちゃ所詮お尋ね者」って雰囲気を終始纏ってましたし。
キャラ像が大分原作に近く、これは原作ファンの自分にとって物凄く嬉しかったです。

演出も作画も非常に力が入ってました。
監督はワンピファンだけでなく原作者からも信任厚い、TVチーフディレクターの宇田鋼之介氏。
これだけでも並々ならぬ気合を感じて、期待が持てました。


問題は………今回も主に脚本。
原作から引き写した様な台詞が何度も出て来る。(汗)
いや、演出的にも原作で観た様~~なシーンが何度も何度も出て来る出て来る……この点については何でそうしたのか真意を伺いたい。

原作をトレースすれば原作らしさを出せると考えたなら、甘いと言いたい。
第一、それじゃアニメ化する意味が無いでしょう。
らしく似せられても、それは原作以上の物には成り得ない筈…そりゃあプロとしてプライド無さ過ぎじゃねぇですかね?


後はやっぱり映画って事でか、張り切って展開詰め込み過ぎてる印象持てた。

中心に在るのは『レース』なのか?
『シュライヤ兄弟』なのか?

…どっちも中心に据えようとして、破綻を起してる様に私には感じられましたです。


おかしいのは中盤以降。

ルフィからしてみりゃ、ガスパーデ将軍がどんな悪事して来たか知らない筈なのに、『奴をぶっ飛ばしに行く』と言う。
初っ端の「お前には屑の匂いがする」というのも、随分乱暴な決め付けだな~と感じましたし。(苦笑)
事実、確かに屑では有りましたよ?
しかしそれを見て知った訳じゃ無いでしょう。


話逸れますが、昔『仮面ライダーブラック』って番組で、主人公が何か騒ぎが起る度に「ゴルゴムの仕業だ!!」っつって叫んでた。
『ゴルゴム』ってのは敵集団の名前でねー。

子供を泣かす奴が居る!!→「ゴルゴムの仕業だ!!」
都市圏の水瓶が狙われた!!→「ゴルゴムの仕業だ!!」
株が暴落した!!→「ゴルゴムの仕業だ!!」
巨人が連敗地獄から抜け出せない!!→「ゴルゴムの仕業だ!!」

………何でも「ゴルゴムの仕業」で片付けてしまう主人公が当時評判になりまして。(笑)
結構ファンの間でおちょくられてましたねー。
まぁ仮面ライダーブラックだけでなく、子供向け特撮番組に出て来る悪い奴等ってぇのは決まってますから…。(笑)


そんなのを観ていて思い出した訳で。(苦笑)


シュライヤをルフィ達と一緒に行動させる展開には出来なかったんでしょうか?
アデルと一緒に乗船させりゃ、言葉を交す内に次第に兄弟だと確信してくみたいな…後半いきなりシュライヤが己の過去を赤の他人にベラベラ話すよりかは自然な展開に持ち込めたんじゃないかな~と。

ルフィも、序盤にガスパーデ将軍と一悶着起させといて…例えば帽子踏まれて唾吐き掛けられるでも良い…そうすりゃ「あいつ許さん!!今度遇ったらぶっ飛ばす!!!」ってなっても自然に思えたかもしれない。


観客は将軍がどんな悪事したかは解ってます。
けど冷静に話を追えば、ルフィはそれを『知らない』んだって事に気付くっつか…これやっぱ問題でしょう。
前作の時も言ったけど、「ルフィだから」で何でも通そうとしちゃ駄目だって。


レースの方もね、『ルール無用の海賊レース』だっつって煽っといて、精々障害は前半のみ、後は皆食事してられる程呑気っつうのはな~。(笑)

ルフィ以外の船は攻め込まれたりして殆どのっけから玉砕してたのに、やたら平和だったってのは御都合主義過ぎじゃね?(笑)
コースの平穏さにむしろ途中で「おかしい…ひょっとしてコースが違うんじゃ…?」とか、ナミさん辺り気付きそうなもんだけど……実は皆、ポルチェちゃん並に純粋だったとか??

途中で気付く展開にしてりゃあ、チョッパーの鼻で無理矢理繋ぐ必要も無かったんじゃないかな~と…鼻で済むならログポースも要らねぇって。(苦笑)


手厳しい事言って御免なさい。
誤解しないで頂きたいのは、この作品気に喰わないと思ってケチ付けてる訳じゃ無いんだって事で。

キャラの扱いについては今迄の映画で1番に好ましく思いましたし。


以下毎度ささやかなフォローポイント(汗)――


・ナミの扱いが非常に好い!!…今迄どちらかっつうと『唯のキャピキャピギャル』ってな扱いされてたナミが(涙)、ちゃんと腕利き航海士として据えられてたのは物凄く嬉しかった!!!
・ゾロの刀抜いて「生きられる状況が有るなら…」って啖呵は、ナミのポリシーが表れてて感動した。
・刀借りられた時の「人を跨ぐな」っつうゾロの台詞も粋で、ナミへの信頼が表れてて嬉しかった。
・この映画何が良かったかって、キャラ同士の掛け合い、信頼の表現ですねー。
・転んだゾロを跨いで行ったり、サンジの足を潜って行ったり…気の置けない仲間って感じが出てて嬉しかった。
・ぶち切れたナミを放っといて皆(チョッパー以外)で食事始めたりな。(笑)
・誰かが何かやってる時にも、画面の端でウロチョロ動いてて楽しいv
・ナミさん、せくすぃ~~~~~vvv
・「ルフィ海賊団、エントリーよ!!」…予告だけだったのは残念!格好良い台詞だったんで使って欲しかったな~。
・シュライヤのアクション、香港映画を監督が参考にして演出したって言ってましたっけ?いや~~格好良かった!!
・オリキャラで初めて人気の付きそうなのが出て来たなと感じた。(笑)
・ルフィなりにアデル気遣ったり…ちゃんとルフィが人間らしく描かれてる所にも好感持てた。
・宇田氏はワンピが好きで、良く世界を読み込んでるなと感じたよ。
・敵ボスが迫力有ってぶっ飛ばし甲斐が有る!!(笑)
・ニードルスも好いキャラだけに、ガスパーデとの過去を匂わすくらいはして欲しかったかな。(笑)
・「直撃ねv」……今回爆笑ポイント。そんな貴女にメロリンラブv(笑)
・アデル可愛い~~vv
・ボロボロになった帽子を、涙ながらに縫ってくれとナミに頼むルフィが微笑ましい。(大笑)


この作品をもう1度観たいですか?と聞かれたら、私は「前半とラストのオチだけ観たいですねv」と答えます。


前半の演出・展開は見事で御座いました!!

…それだけに中盤の無理矢理な繋ぎ方と中弛みが惜しく感じたり。


以上、毎度偉そうに文句言ってゴメンなさいでした。(笑)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 愛の公開日誌その9 | トップ | 愛の公開日誌その11 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この映画だけ (roki)
2006-07-11 21:49:53
アニメ映画で唯一まともに見たのがデッドエンドで、そして唯一ちゃんとDVDとして持ってるのもコレ(笑)

確かに脚本は酷かった。原作から台詞拾ってくれば原作に忠実って言うんじゃねぇぞ?ってね。

自分の感想でも書いたかもしれませんが、あの脚本家さんはSDの時もそうだったので、原作付きアニメを舐めてるのかもしれません。



でも宇田さんにはとても好感が持てました。

「ワンピース好きなんだ」という思いが前編から溢れていて、それだけでも嬉しくてねえ。みんなのあの気の置けない関係っぷりも良かったし、オリキャラも良かった。

映画の中では一番の良作だったんじゃないでしょうかね。3つしか見てないけど……。
返信する
原作の台詞拾って話作り… (びょり)
2006-07-12 22:32:20
許されるなら、脚本家なんて要りませんわな。(苦笑)

今日挙げた映画も同じ脚本家さんらしいのですが…これもな~~。(汗)



宇田氏演出は私も好きです。

原作のストーリー&キャラを一旦噛み砕いてから、作品世界を構築しておられるよう感じるので。

原作ワンピの優れた研究家でも在られるなと。



デッドエンドの場合、ぶっちゃけ本筋は邪魔に感じました。(笑)

ただキャラ同士の掛け合いだけ観て居たいなと思ってしまったよ。(苦笑)



自分にとっての1番は……全部観てから決めようかと…折角の機会なんで。(笑)



コメント有難う御座いますです♪
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。