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kotoba日記                     小久保圭介

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野に緑

2016年12月14日 | 生活

風 強し

盲導犬の査定をするために
目隠しをした人と
とりまきが5、6人
十字路で盲導犬が止まるか否か
紙にいちいちを注視しては
書きこむ人たち

盲導犬の寿命の短さ
水族館のショーの
イルカの寿命の短さ

地球の生命のピラミッド型は
人間を頂点として形成されている
時にその型が崩れた時
ライフルで人間は撃つ
その銃声を
数多の言葉を持たない
生物たちは
聞く
ビクッとして
銃声の方に
耳を向ける

人間はいつか
何かに
食われればいい
それで
チャラだ
人工知能がそうするかもしれない
その時
銃声も
安楽死の注射も
人間の手は
持つことがなくなる
言葉もなくなる
それでいい

野に緑
その
きれい






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雨は海へ帰ってゆく

2016年12月13日 | 生活
雨が降る
寒いので
背中に
カイロを貼ってもらった
すると
背中に
温泉ができる

家人は
成人した息子さんたちの
ことを話す
息子さんの言葉の棘が
未だ刺さったまま
家人は働く

人間は
好きな人にしか
甘えることができない

息子さんは
彼が好きなのだろう
だから
言葉の棘でもって
甘えることができる

抜こうか
「いいよ このままで」
そう彼が
言ったような気がした

雨は私たちの上から降って
私たちのカッパを濡らし
滴って
道路に落ち
側溝へ流れ
川にゆき
海へ帰る



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白杖は地面から離れ

2016年12月12日 | 生活
ちんどん屋
出現
3人
クラリネット
太鼓
ビラ配り


背の高い夫は
オレンジ色のダウンを着て
茶色の野球帽を被って

小柄の奥さんは
グレーのコートを着ていた

通りを渡る時
夫は白杖を地面からわずかに上げ
奥さんと腕組みをしたまま
西へ向かった
何かを話しながら
陽光
そして
次の角を右に曲がって
北へ向かった


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すずめ

2016年12月11日 | 生活
昼間
二階へあがると
ベランダの壁の上に
すずめが一匹
7階のこんなところまで
目が合うと
すぐに飛んでいった
空のどこかへ

そうか
と思う
隣の部屋に
たくさんのアロエの鉢や
外に出してあった植物を
置いているからだ
その緑を見て
その形状を見て
すずめは
餌があるかもしれない

来たのだ

すずめが来てくれるという
うれしさ

空は鳥のものだった
人間はあとから侵入したのだ
海だってそう
川だってそう
先住民たちの生活を
めちゃくちゃにして
追いやって
人間は空も海も川も山も全部
侵入して
名前をつけ
お金で売買する

空は鳥のものだった
木が山から引っこ抜かれ
根を布で巻かれ
船に乗せられ(『載せられ』ではない)
見たことも
聞いたこともない
土地に連れてゆかれ
ビルの脇に植えられ
深さ一メートルぐらいしか土はない
その下は堅牢なコンクリートだ
根が上に張らないように
人が根で転ばないように
脇の道路に
根が伸びないように
鉄の枠で首輪をされ
木は逃げることができない
都合で切られ
引っこ抜かれ
全部なかったことになる
切られる時
「ああかわいそう」
と人間は思い 言い
5分後から24時間後には
「ああかわいそう」
はすっかり忘れ
電飾を巻き付けれた
木を見て
きれい
と言う

その木がどこから連れてこられ
どうな状態で船で運ばれ
どんなふうに根を張らずして
地上だけが整っているふうに
細工されていることなんて
誰も興味ない

人間のすることを見ていよう
そして
いつか
帰った時
話しながら
泣いているかもしれない


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言葉を読む

2016年12月10日 | 生活
新聞を読む
たくさん読む

外に出る
歩く
何かを話し
靴を買い
コンビニで
100円のコーヒーを飲む

家に帰って
また言葉を読む
そこに何が書かれてあろうが
言葉を読む

本でも新聞でも
言葉を読むと
ざわついた心が
静かになるから
不思議だ


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うれしくて

2016年12月09日 | 生活
ャJラ
北へ向かった

知らぬうち
自分は正常だと
勘違いしているときがある
みんなと同じだと
思い込んでしまっているときがある

それに気が付いたとて
寂しいということはない
ただ
思い出す友たちのこと

その名前を
呼び名を
3人
手帳に書くと
心の底から
安心する
彼らが彼女らが
この世で
生きているだけで
大丈夫

わたしたちは
わかりにくいだろう
気づかれないかもしれない
たくさんの誤解に囲まれ
わたしたちは
怒らない
黙っている

静かにしている
こうして
言葉を書いたり
楽器を奏でたり
絵を描いたり
そうやって
生きている
「本だしたの? CD出してるの? コンテストは?」
それが質問
それが証明らしい
泣きたくなるほど
孤独なのに
自己表出が
生きるためだとは
誰にも言わない
件p家はそうやって
たくさんの作品を作る
どうしてか?
生き続けるためのみの
行為だから

「本出てるの? CD出してるの? コンテストは?」
わたしたち
いつも靜か
いつも孤独
人となるべく目を合さないところを見て
生きるということ
結果
わたしたちは
人よりわずかに
言葉が長けていたり
楽器が長けていたり
絵が長けていたりする

書く事
それがアイデンティティ
存在証明

時々忘れる
自分が
まともではないということを
気づいた時は
いつも靜かだ
世界の端っこで
座っていると
隣に座る人がいる
心の優しい人間であったり
仏性であったり
そんな時
わたしたちは
笑う
うれしくて



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北野武の言葉

2016年12月08日 | 生活
もの凄い感じで
昨夜は
夕食を食べていた
たくさん食べるというのではない
おいしいものを食べるというのではない

動物のように
本能で食べていた
生きるため

体が食べ物を要求し
それに応えただけのこと

あんなふうに
食べるのは
ずいぶん
久しぶり

食べるというは
文化であってはならない
北野武の言った言葉がずっと残っている

  「世界の3分の1は食えなくて死んでっているってのに、
   おいらなんて映画なんか撮ってるんだもんな」

ずっとこの言葉が残っている
北野武はいつもそのことを思って
生きているんだろうな
作品を作っているんだろうな
と思う




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酋長なんじゃアレは

2016年12月07日 | 生活
日が暮れて
北西の空が
青くなった頃

午後5時20分ぐらい
花火のような光線
3つ
ビルの向こうに
消えていった

なんだったんだろう

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田村隆一

2016年12月05日 | 生活
雨あがり

外国語を話し
女の子たちが
東へ向かった
ほっとする
意味がわからない言葉は
ほっとする
日本語は浮「

外国に住むことを
想像する
言葉が通じない国がいい
宗教国だったらさらにいい

人は言葉で傷つく
それがあまりに
たくさんあると
人が浮ュなる
日本語が浮ュなる

外国に住むことを
想像する
言葉が通じない国がいい
宗教国だったらさらにいい

人と人は
言葉が通じなくても
表情や手で
人を慰めることができる

言葉なんかおぼえるんじゃなかった

現代詩文庫の一番目の詩人は
そう言った
今 その一行目を暗唱する



--- 以下 『帰途』 田村隆一



言葉なんかおぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きていたら
どんなによかったか

あなたが美しい言葉に復讐されても
そいつは ぼくとは無関係だ
きみが静かな意味に血を流したところで
そいつも無関係だ

あなたのやさしい眼のなかにある涙
きみの沈黙の舌からおちてくる苦痛
ぼくたちの世界にもし言葉がなかったら
ぼくはただそれを眺めて立ち去るだろう

あなたの涙に 果実の核ほどの意味があるか
きみの一滴の血に この世界の夕暮れの
ふるえるような夕焼けのひびきがあるか

言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる


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らーめん

2016年12月04日 | 生活
三人で
話す
コーヒーを飲む

それから
古着屋に行って
アーミーを探す
良いのがなくて
来年の手帳を買った

これ早いけどクリスマスプレゼント
手渡されたのは財布
ありがとう ほしかった
ほんと?
ほんと ありがとう うれしいなあ
本当にうれしかった
欲しかった財布
あまりぼろぼろなので買ったよ
もう一人が
前も買ったよ財布 財布贈るの好きなんだ
覚えていない
いつの時だったか
財布をもらったらしい

それから雨の露天風呂にゆき
二度 味が変わって楽しめるらーめんを
食べにゆく
最近のコース通り

コメダ
お風呂
らーめん

今日は古着屋も

雨は強くなったりした
長い長い友達夫婦
もう何年
ずっと変わらず
わたしたち
雨の中で
雨に濡れないところを選び
生きてきた

三人とも
たくさん
超えてきた
その痕跡を
ちらちと見せる
何も言わなくても
わたしたち
通じているのが不思議
通じやすいのだろう

あの時のこと
わたしも忘れていないし
彼らは
ずっと一生
大事に抱えて
生きてゆくのだ
悲しみと苦しみは
わかりにくい
わかろうと思ったことはない
でも
一年に3回か4回
遊んでいる

歳月は積もる
古い土の上に
新しい土が積もる
四季のうつろいで生まれた
枯葉が土になる

そうやって
やり過ごしてきたのかもしれない
生きることは
簡単じゃない
生き続けることは
簡単じゃない
泣きわめくときもある
声出して笑うときもある
ひとり靜かにしているときもある

でも
わたしたち
こうして
超えてきた
そして
らーめんを食べている
二度
味が変わるらーめんを

外は





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あはは

2016年12月03日 | 生活
彼が山から戻ってきた
そして畳に座る
コンビニの弁当を
がそごそやって
食べる
大きなリュックを枕にして
横になった
そして
あはは
と言う

右から
左から
駆け抜ける
前から踊り出る

青いブックカバーを
手渡され
受け取る
「本を読むと思って」
そして
あはは
と言う

閃光があり





光が出る

この刹那を
喜びに
と言う

彼は大きなリュックを背負い
また出かける
細い体はリュックを背負う
それでも
足腰が鍛えてあるので
平気な顔をしている

いつか
みんなで
富士山に登りたい
きっと良い
六合目までは行った
もっと上までみんなで行きたい
登山グッズなどは
彼が知っているから安心
行ってみたい

年末は行くの?
わからん
そう言って
あはは
と言う
目じりに
皺をよせて



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ミノムシの親分たち

2016年12月02日 | 生活
おそらく
誰も行き来がない
玄関のコンクリート壁
ひさしの下

あれ 何だろう
と近寄ると
ミノムシの親分たちだった
たくさんのミノムシの人たちが
雨をしのげる壁に
ひっついていて
それはもう
見事な蓑(みの)を
茶色くして
お作りになっている
たいしたもんだ
凄いなあ
と感心して
しばらく
みつけたミノムシたちを
見ていた

風が吹くと
蓑はゆれる

今日はこれで満足
他いらない


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パロディが沸き出る

2016年12月01日 | 生活
立つ鳥 跡を濁さぬように すぐ降りる

人生は1.2パンチ……  3歩進んで3歩戻る

石の上にも三年だから 石の上から地面に足をつけると よろよろしてまた石に座る

井の中の蛙 大海を見てビビり 井に戻る

青年よ荒野をめざせ → 中年はめざすな 無理はできんぞ

思い立ったが吉日  → 思い立っても考えろ

善は急げ → ってか善じゃねーし

人生、守りに入ったら終わりだ → 守れよ、キホン

振り向くな後ろに夢はない → 前にも夢がないのですけど

石橋を叩いて渡る → コンクリートの基礎でキホン上は厚いアスファルトなんですけど、今日日に石橋なんて、経費が、、、

前のめりに進んで こける 痛



以上!


なんだか、
パロディが次から次へと……









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