kotoba日記                     小久保圭介

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裸の水瓶

2019年09月15日 | 生活詩
太陽の下をまっすぐ歩いていけばいいんだ
途中でパンでも買って
リュックに入れて
食べながら歩きなよ

どこまで行っても
旅は終わらないんだ
知らないことは知らないままなんだ
だから動けよ
動けば判ることだってある
それが雨粒一滴分でも
海の養分には違いない

山に行け
谷に行け
人に会え
緑に触れ
体を全部晒すんだ
服を脱いで
肌身で知るんだ
誰が見ていようと
今さら知らぬことだろう
好き勝手に生きてきたはずだ
今さら堅気になんてなれるものか
できそこないで動いていけば
そのうち欠けていたものが
見つかって
君に寄ってくる

水瓶に入っているのは水じゃない
そんなこと知らなかったなんて
今さら言うなよ
水瓶の中には
夢も希望も絶望もないんだ
君が入れるんだ
昨日見た花の色を
たんまりと水瓶に詰めてやるんだ
誰かの鼻がその匂いに気づき
嗅ぎたいために近づくまで

仏は近くまできていた
君に言った
大丈夫だ心配するな
ただへまだけはするな
嘘をつかれるより
騙してやれ
俺みたいに
賢くなれ
うまくやってゆくためのことは
全部仏典に書いておいただろう
何度でも読むんだ
嫌になるまで
だが俺を嫌になることはずっとない
何故って
君が仏だから


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