kotoba日記                     小久保圭介

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万引き家族

2020年12月01日 | 映画
  


映画『万引き家族』見る

二度目
一度目はあまり印象なし
今回
見終わって
「いいなあ」
と声に出した

是枝裕和監督作品では
『誰も知らない』で
子役の圧涛Iな演出が凄かった
ここまで
子供を撮ることができるのは才能

今回も子供の演出が際立った
素晴らしい役者陣の演技以上に
素晴らしい構成だった

とくに
最後
万引き家族たちが
それぞれ
警察の取調室で受ける尋問は
胸に宿った

人が生きることと立法社会との
あまりにも大きな
埋めることができない
この乖離こそが
今作の『川』である

川の流れ
川の青く黒い深さ
どこまで流れているのか
水源はどこか

橋がどこにもなく
こっち側と向こう側の
陽気でさえある断絶

是枝監督は
その橋を視聴者に預けた
見るものが
その橋にならざるを得ない
吊り橋だろうが
渡し船であろが
いかだであろうか
かまわない
この『見えぬ川』の中に
わたしたちは生きている
そして橋もまた
わたしたちでできている

問いに答えない
これが件pであり
答は見聞きする人それぞれにある

法律とは一体何か
家族とは一体何か
人間が生きるとは何か
愛とは何か
凡庸な問いを
素晴らしい役者たちが
淡々と日常の中で
描く
ここに描かれているのは
生活である

大組織を社会と定義してみて
違法があれば
法が取り締まる

けれど
あの取り調べ室
安藤サクラさんの涙を
映画に明るい友人は
『聖母の涙』と書いた
そうだ
まったくそうだ
ただみんなが違う言い方をした方がいい
自分の言葉で言うのがいい
何故か
自分で考えることは
自分の言葉で話すことだから

まだわたしはこの映画の
取調室のシーンの乖離が
うまく言葉にできない
持っている言葉を取り急ぎ
使用させていただければ
こうなる
彼らは法律では有罪だけれど
神様の法律では無罪だ

まだ何度か見て
考えていきたい
何年かかっても



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