kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

人が寝ていたものだから

2013年10月27日 | 生活


昨日の朝
小雨の中
商店街の
歩道の上で
人が寝ていた
妙に思って
自転車を停め
声をかけた
動かず
シューズを履いて
手持ちがないので
走っている最中か
歩いている最中に
唐黷スと思った
救急車を呼ぶか
と訊くと
うなずいてみせる

ケータイで
119と110の違いに
混乱しながら
三つのボタンを押すと
すぐに出た
場所を訊かれ
近くの建物の名前を言う
性別を訊かれ
果たして男女の別が判らず
靴下の上から見える
すね毛で
「男性 30代です」
と応え
「すぐゆく」
と言う
「すぐに救急車が来ますから大丈夫です」
と声を出すと
うなずく
付近の散歩者が
「ごくろうさまです」
と言って
去った

唐黷トいた男が目を開けて
起きあがり
向かい側の道路に停めてあった
青い車に乗った
後部座席で横になった

酔っぱらい!

電話が鳴る
「どんな状況ですか 向かっていますので」
「起きて 車に乗って 酔っぱらいかも 寝てる」
くだらん
労働に遅刻する
「そのまま容態が変わったらすぐに電話を」
と言う
酔っぱらっていらっしゃる
だけかも!
男はすっかり眠ってる
すたすたと
歩いて車に戻ったのだ
助手席に置かれたタブレット
朝のテレビが映されて
誰かが何かを話してる
くそおこのタブレットほしい
と邪(よこしま)鳴って
邪(よこしま)抑え

ほどなく
救急車が坂を下ってやってきて
三人の公務員登場
「かくかくしかじか あとはよろしく 労働がありますので」
と言うと
救急隊員は
「あなたは善人ですね顔」
を出して
「お疲れさまでした」

わたしを解放

途中
サトヤマさんに電話して
15分後に着きます
と発して
まあ遅刻にはならないけれど
あれはきっと
酔っぱらい

おそらく
救急隊員たちは
辟易し
彼にも
わたしにも

後部座席で寝ている男に
声をかける
「すぐに救急車来ますから」
男が笑った
あの笑いは何だったのか
それにしても
あのタブレット
「迷惑かけた」
と善人顔の
わたしに贈答しては
くれまいか

くれまい

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする