言葉増し 2013年09月27日 | 生活 「ああ気持ちいい空だなあ」 そう口に出して言ってみると 空と言葉が 僕の中で合成される 空と言葉を合わせると 空のきれいが 五割増し 十割増しになるまでは 子供の声を借りればいい 彼らは空を空と呼ぶ前に 違う言葉で何か言う 「子供って面白いよ」 それどころじゃない 子供の言葉は 詩人の詩の字 「詩の字は、言葉の寺と書くしね」(吉増剛造) そこで出るのは 「言葉なんておぼえるんじゃなかった」 という詩の冒頭(田村隆一) 「笑う人には笑っといてもらおう」(奥田民生「風は西から」)