kotoba日記                     小久保圭介

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ならば、人は果てよ

2012年01月16日 | 原発事故
今日、労働場の、
木が抜かれました。
ところが、
僕は何も痛みを感じませんでした。
今までは、
木が抜かれる、切られると、
本当に、
いてもたってもいられなかったのですけれど、
自分でも不思議でした。
抜かれる木を見ている、
それだけ。
あとはすっからかん。
伊藤比呂美著「読み解き 般若心経」
を読んでいる最中だからかもしれません。

最近、ふっと、
強い虚無感があります。
何もない、すっからかん。
それは、絶望的な、
原発事故のことを、
ずっと考えているからかも知れません。

いとうたかおさんの歌詞で、
「流れる大気がお前を守る」
という美しい歌詞がありました。
僕はこの歌詞を高校生の時に聴いて、
ずっと残って、
気落ちしている人を励ますときに、
よく使用した言葉でもあるんです。
ところが、
311以降、
「流れる大気がお前を守る」
という言葉が、
途絶えた。

無効になった歌詞や小説の多きこと。
自然を愛する歌詞や詩、
全部、駄目になった。
絶対的なエネルギーを持つ、
空や海、
そこに、
人工放射能が流れてしまっています。
ストレスとは、
人と人との間にしか生まれません。
そんな時、空や海が、
どれだけ、僕らを助けてくれたことか。
それを、文明が駄目にしました。
希望はどこにあるのか。
本当に、どこにあるのか。
金か。
金のために、
木が切られ、
海に放射能がたまり、
空に、放射能が舞い、
土に落ち、
花に着き、
草の葉脈を流れ、
雨の粒子に付着して落ち、
雪と共に落ち、
雪解け水に混じって、
人間は、
自然に、
何をするんだ。
本当に、
何をする気だ。
ならば、人は果てよ、
と思いたくなるのです。
でも、
人間には医学がある。
科学がある。
そこに、
必ず、
希望が生まれる、
と、
僕は思っています。

コメント
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