桜

　今年もさくらがほぼ満開になりました。近くのさくらは桜です。しっかりと自己主張しており、淡い花びらを今にも微風に散らせんとする哀れな「さくら」のイメージがなぜか湧かないのです。それは見る人によるのでしょうか。こころを昂ぶらせ、さくらに酔いしれる年齢でなくなったのでしょうか。それとも開花後に寒い時期を経て桜が力強くなったからでしょうか。風情のない桜を見上げて社会に合わせなくてもよいのに、逆に華やいでひと時でも現（うつつ）を忘れさせて欲しいと願う。