ジジババのたわごと

孫たちさらにその孫たち世代の将来が、明るく希望が持てる時代になってほしい。

地に落ちた木村剛

2010年09月19日 | Weblog
日本振興銀行が破綻した。
日本で初めて「ペイオフ」が発動された。
ペイオフが適用されると、1000万円を越える預金は保証されないことになる。

振興銀行は中小企業向け融資を専門に手がける銀行として2004年に設立された。
会長には木村剛が就任した。木村氏は小泉内閣で金融大臣を務めた竹中平蔵氏の中心的ブレーンであった。
当時、不良債権問題が経済を停滞させていた。
木村氏は厳格に評価して、債権放棄などの安易な処理で延命することに異議を唱え、大銀行の経営者の責任を鋭く追及して退陣すべきだと論陣を張っていた。

そんな経歴の木村氏だったが、氏が創業からかかわった振興銀行の経営は、「粉飾決算に近いものだった」と指摘されている。
振興銀行に金融庁から検査が入った際、多数の電子メールを削除し検査を妨害したとして逮捕・起訴された。皮肉である。

金利の高い定期預金を武器に資金を集め、それを中小企業向けに融資することをうたい文句に、拡大路線を目指していたが、実質的にはハイリスク、ハイリターンの街金・高利貸しに近い経営に傾斜していたと言われる。
木村剛前会長らは逮捕された。

大幅な債務超過に陥り、資本増強も難しい状況で、引き継いだ新経営陣は自力での再建を断念し経営破綻した。

「中小企業向けの少し高利の融資」という耳障りいいキャッチフレーズを掲げても、上手く行かないかったのは、石原都知事の肝いりで設立され行き詰った新銀行東京も同じ。
「そんなうまい話があれば既存の銀行が指をくわえている筈がない」というのはもっともである。


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