ジジババのたわごと

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辺野古反対だった首相が罷免するとは

2010年05月31日 | Weblog
社民党の福島党首が、日米共同声明で普天間飛行場移設先に「辺野古」を明記したことに反対して、閣議の署名を拒否する態度を変えなかったので、鳩山首相から閣僚を罷免された。

「ダメなものはダメ」
社民党の前身である社会党の土井たか子委員長が口にした有名な台詞だが、福島党首はこれを引用して、辺野古移設に反対した考えを説明した。
「誰が考えても二枚舌だ。だまされたふりはできない」、「私を罷免したことは、社民党を切り捨てたことだと理解している」と福島党首は述べた。

少し前まで、鳩山首相と福島党首の主張に大筋の方向で違いはなかったのだから、心変わりしたのは鳩山首相だというのはもっともな話だ。
はじめは「ゴルフのルール」でやっていこうと鳩山首相が言っていたのに、突然途中から「パークゴルフのルールに変える」と首相自身が言い出したようなもの。
はじめのルールでやりたいというのはわがままだ、メンバーに入れるわけにいかない、と福島党首を辞めさせたようなもの。

これを受けて社民党は全国幹事長会議を招集して、政権離脱を決定した。9割以上が政権から離脱すべきという意見だった。
社民党としては政権離脱以外の選択はできない。
議員たちにしてみれば政権与党に属して権力の中枢にいると、注目を浴びるし何かと都合がよい。政権という魔力に誘惑されるものだ。
しかし、党首が罷免されたのに離脱しないで政権にしがみつくのは筋が通らない。みっともないしごまかしにしか映らないことになる。

鳩山首相の迷走振りを見せられ、最近はわけのわからない数合わせの新党結成が続いていたが、誘惑を振り切って「筋を通した」ことは社民党のイメージを明快に際立たせた。
社民党の評価は高まるだろう。夏の参議院選挙にはやや有利に働くと見る。
しかし政権から離れると徐々に存在感が薄れるので、長期的に見て党勢が拡大するかとなると見通しは明るくない。

政界再編があったとしても、社民党の理念・思想と歩調を合わせる勢力はもともと少数だとみてよい。
だが考えようによっては、社民党の支持層はある程度の底堅さがあるので、それなりの勢力を保っていくと見ることができる。

さて、鳩山政権であるが、今回の連立離脱は決定的だ。
これまで細々とかろうじてつなぎとめていた無党派層が完全に逃げてしまった、と想像する。
民主党は、選挙に勝つことを何よりも優先して、古い政治手法でごり押ししたりしているが、皮肉なことに選挙対策どころか、票を減らす方向へ作用していることに気づいていない。
鳩山政権の評価は大幅に下がることは間違いない。次の世論調査で政権支持率は大幅に落ち込むだろう。


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