ジジババのたわごと

孫たちさらにその孫たち世代の将来が、明るく希望が持てる時代になってほしい。

データ改ざんでJR・ノバルティスを厳罰、アルツハイマーは?

2014年01月22日 | Weblog
JR北海道に対し国土交通省が、「事業改善命令」と「監督命令」を出した。その上で安全部門を担当する豊田常務の「解任」も命じた。
法律に基づく命令であるから重い処分だ。異例のことである。

事の発端は、昨年9月に函館線大沼駅で起きた貨物列車脱線事故だ。
脱線事故の直後にレール幅の検査データを改ざんしたことが立ち入り検査で見つかった。
その後イモずる式に至るところで、レールの異常を放置していたことやレールの検査データの改ざんが常態化していたことなどが相次いで発覚した。
改ざんせず適切な処置をしていれば、脱線事故が防げたと考えられる。

JR北海道ではそれまでも何度か重大な事故を起こしていた。
石勝線での特急列車脱線炎上事故(2011年)の際には改善命令が出された。
運転ミスを隠すためATS=自動列車停止装置のスイッチを運転士がハンマーで壊した、という考えられないことも明るみに出た。


さて一方、製薬大手ノバルティスに対して、厚労省は刑事告発する方針だ。
こちらは、高血圧治療薬「ディオバン」についての臨床研究が5大学で行われた。
3大学の論文が、この薬がほかの薬に比べて脳卒中や狭心症などを防ぐ副次効果がある、と結論づけた。

それが医師向けの売り込みに利用された。
今回のケースでは価格が安い別の薬があるのに、不正論文にもとづく宣伝によりディオバンの売れ行きが伸びた。

ところが、論文作りに加わったノバルティス社員がデータ操作に関与していたことがわかった。
効果がないのに虚偽の論文で効能があるように宣伝して儲けたら詐欺である。
そんな不正が繰り返されれば、何を信頼したらよいか、薬品の信頼が根本から崩れる。


そんな中で今度は、国のプロジェクトでも改ざんが発覚した。
アルツハイマー病を研究して新薬開発を目指す国のプロジェクトでもデータの改ざんが行われた。
アルツハイマー病治療のプロジェクトには、厚労省・経産省・文科省と製薬会社11社がかわっている。総額33億円が拠出され、全国38医療施設で臨床研究が実施されている。

そのデータの書き換えを指示したメール文書が明るみに出た。
代表を務める岩坪威・東大教授は「改ざんではなく修正だ」と強弁しているが、都合悪いデータを書き換えるのは「改ざん」に他ならない。

もし書き換えられたデータをもとに治療薬が発売されたらどうなるか。
効果があるとする誇大な能書きを信じて高価な薬を使ったら、ノバルティス社の「ディオバン」と同じ構図になる。
こちらはどんな処分が下されるか?


最新の画像もっと見る

コメントを投稿