ジジババのたわごと

孫たちさらにその孫たち世代の将来が、明るく希望が持てる時代になってほしい。

製品価格を下げたら?

2007年04月19日 | Weblog
「インフレ」、「デフレ」とは別に「景気」、「不景気」というのがある。
なんとなく、インフレ=好景気、 デフレ=不景気、 というイメージが定着している感がある。
しかし、不景気とデフレは、本来は関連ないと考えたほうがいいのではないか?

景気、不景気というのは、社会全体でみたときに需要が多いか少ないかだ。 荒っぽい言い方をすれば、物が売れるかどうかである。
最近のデフレといわれている現象は、海外からの安い品物が入ってきていることが、大きなウエイトを占める。
だから、金利を下げてお金を借りやすくしても、国内企業の資金需要を喚起することにならない。
現に、何年間も長期にわたり超低金利だったにもかかわらず、国内の需要が低調だったため、借り手がつかなかった。
一方で、超低金利の円を調達して、ドルなどに替えて海外に投資する「円キャリー取引」が、先日の世界同時株安をあおる一因になったといわれている。

一般論として、経済界は金利の低いことを望む。 とりわけ、借金や不良債権を抱えている企業や銀行は、金利引き上げに強く反対する。
国も同じ立場で、国債として膨大な借金を抱えている。金利負担が増えるのは困るのだろう。 
業界、国ともに金利上昇を避けたいと考える。
借金がある者は、インフレが進めば貨幣価値が低くなるので、実質的に負担が少なくなる。だからインフレを歓迎する。

だからといってデフレが駄目だという理由にはならないし、金利が低いことが良いとは限らない。
個人金融資産を1500兆円もある日本では、超低金利をやめて、金利を上げるほうが市場に金が出回り、景気を促す作用が大きいという見方もある。 
「デフレだから金利を低く抑えろ」というのは、あまり根拠のないことのようだ。デフレであろうとインフレであろうと同じことを主張するのだから。
要するに、金利負担を避けたいモノたちの意向を汲んで政府・政治家が圧力をかけようとしているわけだ。
日銀も物価動向がどうだとかいっているが、たぶん物価は海外からの安いモノが入ってくるので、この先も目立った上昇はないと見る。

海外から安いモノが入ってきてのデフレなら、国内で製造したものが売れなくなり、日本企業の売上は減る。
しかし、国内の技術革新でデフレなら、日本企業の売上は増えるし、物価が下がり、実質的に賃金があがる。デフレ現象でも好景気につながる。

企業収益を還元する場合に、株主配当を増やしたり、労働賃金を上げることに向かうのが普通だ。もちろん設備投資にも向けられる。
ここで発想を転換して、企業の収益を、製品価格を下げることだけに充当するという構想はどうだろう。
全体として国民の実質収入を高めることになるのではないか。無論、外国の競争に勝ち、購買力が増すことにつながる。
現実の問題としては、株主や労働組合が了承しない、という難問が立ちはだかるだろうが・・・。


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