ゲェーで夜中に大騒動

眠りについて間もなくジジの声で起こされた。熟睡していたので、ビックリして飛び起きた。
娘もぐっすり眠っていたところを起こされ、隣のジジの部屋から出てきた。
「ゲェー！　って、やっちゃった」
ジジの言葉で事情はすべてのみ込めた。
慌てて、雑巾とぼろきれをもって二階へあがっていった。
上の孫が半べそで布団のそばに立っている。

娘のところの孫が春休みになったので遊びにきた。
娘たちが来るとジジの部屋で寝起きする。ジジは二階に追いやられる。
二階の部屋のほうが広いのだが、孫達が小さかった頃は一階が都合よいので、少し狭いがジジの部屋を使うことになって以来、今も続いている。

上の孫がジジと一緒に寝たいと言い出すので、前もって二階には布団を二つ並べて敷いておく。
予想どおり、この日も孫はじいちゃんと二階で寝るという。
元気だったものだからすっかり忘れていたが、実はこちらへ着いたときに、孫はお腹が痛いと言っていたのだった。
どうやら風邪を引いたようだ。

ジジの話だと、静かだったのにごろごろ何回も寝返えりをしだして、「お腹がいたい！」と言って起きたが、電気をつける間もなく、すぐにゲーッ！ときたという。
泣きながら立ち上がったあと、再びゲーッ！だったと。抱きかかえたジジのパジャマにも温かいものが飛び散ったようだ。

娘とジジが、吐いた物をふき取ったり雑巾かけしている間に、ババは酸味臭のする孫を風呂に入れた。臭いまま新しい布団に寝かせるわけにいかない。
一緒に寝てたジジも入浴してこの日は二回目の風呂だ。
孫は１階の母親の布団にもぐった。

さて、敷き布団、掛け布団、毛布、シーツなどゲェーの後始末に大わらわ。
二組ともほとんど全部に被害が及んでいる。
今のうちに洗ったほうがよいものを取り出して洗濯機を回す。
布団類は濡れたタオルで汚れをふき取って、汚れの程度によってつまみ洗いですませるもの、洗濯するものに分ける。

眠けも吹き飛んだが、この日は出かける予定もあったので、寝なければ・・・と思いつつウトウト。
すると、また孫の大きな声で起こされた。先ほどでもなかったが、また吐いたようだ。
孫は娘と風呂場にいった。３回目の風呂だ。

そのうち今度は・・・それまで何事もなかったかのように寝ていた下の孫が、突然目を覚ました。
超ご機嫌斜め！　それからがゴネ男のワンマンショー。
母親でもお手上げ・・・。何をやっても効き目がないから、おさまるまで待つしかない。
ババはカメラを出してきて写してやった。時計をみると２時半。

その場は娘に任せて寝れそうにないが目をつぶった。寝返りが多くなるのが自分でもわかる。
そして４時になろうとしていた。諦めたころウトウトした。
今度は外で氷割りの音で目覚めた。
お隣の奥さんが飼い犬の小屋の周りの氷を割っているのだ。
あちらは生活時間帯でもこちらは寝不足。仕方なく起きた。