NATURAL SOUND

音楽の話を中心に、日々のできごと‥

【BEST TRACK】 ALL OF YOU

2012年09月25日 23時38分03秒 | ブログ
Milesマイルスの有名なクインテットの演奏が最初に記録されたのは55年の10月。「ベイズン・ストリートからのテレビ放送」とディスコグラフィには書かれていますが、中山先生の「~を聴け」には出ていません。そしてその翌週にコロンビアへ一回目の録音。翌月にプレスティッジ、翌年5月、プレスティッジのマラソン・セッション、翌月コロンビア、そして9月にコロンビア、10月にプレスティッジという流れです。そしてこのクインテットの正式録音はこれでおしまい。このアルバムはアルバムタイトル曲をはじめ「DEAR OLD STOCKHOLM」など名演目白押し。この曲は9月のコロンビア録音です。ソロの受け渡しの際のブレイクや、トレーンとガーランドのソロの裏のリズムセクション(特にチェンバースの手癖の三連符がひとつもないところ)など、マイルスの神経の行き届いた演奏には脱帽です。

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YouTube: Miles Davis - All of You





TORCHY !

2012年09月23日 23時10分30秒 | ブログ
P1070037デッカ時代のC・マクレエは実に充実しています。この録音は1955年。名盤「AFTER GLOW」の二年前です。まだデビューしたばかり(といっても遅咲きなので、すでに35歳ですよ!)のカーメンの声は若々しく、後年のキンキンした感じもありません。曲はアルバム・タイトル通りトーチ・ソングばかり。伴奏がR・バーンズ、J・プライスの指揮によるオーケストラなので、とてもしっとりとしたアルバムに仕上がっています。それにしても、上手いなぁ。年のせいか、こういうのが最近は心に沁みます。なかなかLPでは見つかりませんが、最近廉価盤CDで発売されました。




THE BEATLES ( WHITE ALBUM )

2012年09月22日 23時10分06秒 | ブログ
P1070042「ホワイト・アルバム」。私の持っているのはレーベルがキャピトルです。アメリカ盤。ジャケットの文字は浮き彫りではなく、グレーの印刷。G・マーティンが「半分は駄作」と言ったらしいですが、このアルバムは確かに不思議な曲がいくつかありますね。でもこのアルバムを「いいな」って思うのは、冒頭から順に聴いているうちに、なんとも言えない雰囲気になってくること。やたらにハードな曲、ジョージの佳曲、すっごく短い曲、ポールのバラード‥といった曲の配列もいいんだろうな。初期のようにまとまったアルバム感がないのですが、通して聴くと何だかニコニコしてしまう不思議なアルバムです。

P1070040デカいポスター(裏面歌詞カード)がついてます。オリジナル盤と同じものかどうかはわかりません。




THINGS ARE GETTING BETTER

2012年09月20日 23時53分14秒 | ブログ
CannonballC・アダレイのアルバムではあまり知られていませんが、これはかなりイイ。1958年10月の録音で、マイルスのセクステットにいた頃。メンバーが魅力的で、M・ジャクソン、W・ケリー、P・ヒース、A・ブレイキー!さすがに職人がズラリと揃った演奏は、実に快適なハードバップです。キャノンボールのプレイも、時に「オーバーファンク」と形容されるイメージとはやや異なり、落ち着いていて、ブルージー。こんなキャノンボールも良いですね。サイドでは、ミルトは言うまでもありません(この人不調な時ってないんじゃないの?)。ケリーが素晴らしい!




THE SUMMER KNOWS

2012年09月17日 18時23分13秒 | ブログ
P106079370年代にフォノグラムから出たイースト・ウィンドは、鯉沼さんとかが中心になって設立したレーベルですが、その名(東の風)の通り、東洋から結構充実したミュージシャンの録音を発表していました。このアルバムはA・ファーマー、C・ウォルトン、S・ジョーンズ、B・ヒギンズのカルテット。EWのレコードはほとんど持っていないのですが、このアルバムはA面1曲目のタイトル・チューンで購入。ご存じ映画「思い出の夏」のテーマです。M・ルグランの佳曲が、ファーマーの音色にピッタリ。そろそろ長かった夏も終わりなので、ちょっと引っ張り出して聴いてみました。




【BEST TRACK】 MAKE IT EASY ON YOURSELF

2012年09月16日 22時38分49秒 | ブログ
MakeiteasyHデヴィッドが亡くなりましたが、今日のサンソンは彼の特集。そして一曲目にこれがかかりました。さすがにやってくれます(感涙)。何より驚いたのは、ヤマタツ氏が初めてこの曲を聴いた時の話が、まったく私と同じ!「S・ウォーカーの好きな作曲家はJ・ブレルとB・バカラック‥」というのは、私もミュージック・ライフで読みました。私が初めて買ったW・ブラザースのアルバムはこれ。当時は持っているアルバムの数も少なかったので、今でも曲の順番まで覚えています。このアルバムの目玉は「THE SUN AIN’T~」ですが、ベスト・トラックはやはり「MAKE IT~」ですね。

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YouTube: THE WALKER BROTHERS - MAKE IT EASY ON YOURSELF (UKNo1.1965)





JULIAN

2012年09月15日 22時16分41秒 | ブログ
JulianP・アダムスのワンホーン・カルテットによる75年、ドイツでのライヴ録音です。アルバム・タイトルの「JULIAN」はキャノンボール・アダレイのことですが、この録音の数日前に亡くなったので、その追悼ということらしいですね。ライヴの雰囲気がとても良く、観客との交流もそのまま録音されていて楽しいアルバム。アダムスも例によってバリバリ、ウネウネという感じで吹きまくっています。ベースのG・ムラツが良いなぁ。ピアノのW・ノリスも含めみな当時のサドメルのメンバーですから、息もぴったりですね。




KANSAI EKOTOBA JITEN

2012年09月13日 23時12分30秒 | ブログ
P1070043最近、これほどわらかしてもうた本、おまへん!ピエ・ブックスというほとんど無名の出版社が出した「かんさい絵ことば辞典」。滅法面白いです。「辞典」というタイトルですが、辞典の体裁を借りた素晴らしいエンターティメント本です。正直なところ、説明難しいです。読んでみなはれ!あまり知られていない関西弁が多くて新鮮なうえに、用例が面白い!良く知られている関西弁でもイラストのセンスが抜群なので楽しめます。ところどころ話がつながっていたりするので油断なりません。絶対電車の中で読んではいけませんよ。本が売れない、とよく言われますが、まだまだアイデア次第で面白い本は作れるんですね。拍手!




THESE V.DISC YEARS

2012年09月09日 22時43分14秒 | ブログ
P1070039Vディスクというのは言うまでもなくアメリカの戦地の兵隊のための慰問用レコードですが、1942年から実施されたいわゆる吹き込みストで、この期間に録音されたレコードは極めて少ないという事情から、重要視されています。このエリントン楽団のVディスクはストライキ終了後の録音ですが、40年代のピーク時の演奏が刻まれています。C・アンダーソン、R・スチュワート、L・ブラウン、J・ホッジス、H・カーネイといった黄金期のメンバーで(B・ビガードがいないのは淋しいですが)、B面はカーネギー・ホールでのライヴ。キレの良いリズムと張りのあるリード群‥この時期のエリントン楽団は凄いです。




GLENN GOULD PLAYS HAYDN

2012年09月08日 10時03分18秒 | ブログ
P1070033ハイドンの後期ソナタ集はブレンデルを愛聴しています。グールドの演奏はたまに聴きますが、かなり個性的な演奏で好き嫌いが分かれると思います。「ハイドンとは思えない」というひともいらっしゃるようです。個人的には「たまにはグールド」といった感じでしょうか。楽器の選び方、弾き方、音色など魅力的ですし、グールドならではの疾走感も楽しいです。でも、その後ブレンデルに手を出してしまうのも事実。